プロローグ
詳しい説明などは、次回ぐらいから書いていこうと思います。
プロローグはかなりの短めです。
ほんと勘弁して下さい。
私が前世の記憶を思い出した時には、もうすでにヒロインを殺そうと企み失敗して懲罰房に入れられ、あとは処刑される寸前のことだった。
こ、こんな終わり方で死ぬなんて嫌だー。私まだ自我を取り戻して数分も経ってないのに、この仕打ちは何かの罰ですか。涙が出てくる、ぐすん。
「こ、こら暴れるなっ! 大人しくしていろ」
「こんな終わり方なんて…嫌っ…」
結局男は皆女の涙には弱いのである。私が一度涙を見せて暴れれば、兵士達は怯んで動けなかった。
私はなんて計算高いことを考えたんだろう。
この時ばかりは自分が悪役令嬢であると実感させられた。だって死にたくないし…。
「お前は、アリア様を殺そうとしたんだぞ! 自分の罪をわかっているのか!!」
「それは重々承知してます。私がしたことは誰からも許されることじゃないことはわかっています。ですがこれから良心を持って生きていくので、どうか、どうか…お願い…殺さないでっ」
大粒の涙をこぼして言えば、兵士達はだらりと腕を垂らした。私の完全勝利だ。普通は考えられないことが起こるのが、二次元の世界でのお決まりである。
それからもう二度と同じことをしない、この国からはでていく、という契約書を書かされて(もちろん喜んで書いたけど)、開放された私は両親から荷物とお金を受け取るとお礼だけ述べてそそくさとこの国をあとにした。
いくら私が悪い娘とはいえ両親にとっては可愛い可愛い子供なわけで、号泣されて抱きつかれるは叩かれるはで大変だった。うまく言いくるめて逃げてきたけど。
「では、今までごめんなさい。さようなら」
というわけで、私は今からひっそりと身を隠して暮らすために隣国より先にある小さな集落を目指すことにします。
拙い文章ですが、最後まで読んでくださりありがとうございました。