第17話 呪われた武器
食物連鎖という言葉が在る。
草は草食動物に食われ、草食動物は肉食動物に食われ、肉食動物は死んで土に帰る。
雲は雨を降らして川となり、川は海へと流れ込み、海は蒸発して雲となる。
国民は働いて社会から金を得て、一部の議員は国民から税を得て、その議員は特別接待費として社会にお金を還元する。
そう、全ては巨大な因果で巡り回っているのだ。
僕は目の前の光景を見てそう思う。
「がつがつ、むしゃむしゃ、もぐもぐ(×100%)」
キリーは巨大な丸焼きにかぶりついている。その肉はググゲルという豚に良く似た生き物で、額に角が生えているのが特徴的だ。ググゲルはとても凶暴で、戦士や魔法使いでなければ狩るのは難しいらしい。食物連鎖の中で、ググゲルを食べる動物は、人間か、白い亜熊(※熊によく似たという意味)のダムガンだけである。
「……キリーは食物連鎖の頂点に立つ存在なのかなぁ」
「全く、お客さん、すごいね……」
食堂のおばちゃんが目を丸くしている。
次々にググゲルの丸焼きがキリーの胃袋の収まるのを見ているだけで、僕は胸やけしてくる。ググゲルの丸焼きは、大人10人ぐらいで食べる、パーティー向けの料理なのだ。
キリーを虎に例えると、僕はミドリムシぐらいかもしれない。ミジンコに例えないのは、ミドリムシの方が役に立つという僕のなけなしの誇りゆえである。
僕はお茶をすすりながら、キリーの食事が終わるのを待っていた。キリーのおかげでお金が手に入ったとはいえ、たったの一食で、銀貨50枚(又は金貨1枚の半分)は飛んで行ってしまいそうだ。
あっと言う間にキリーは丸焼きを食べ終えてしまった。まぁ、僕はキリーのあまりの食べっぷりに、声一つだせなかったが……。
「さてと、キリー。武器を探しに行こうか」
僕は席から立ち上がった。
「……ダムガンの肝焼きで最後にする……」
キリーが物足りなさそうな顔で言う。
「……すみません、ダムガンの肝焼き一つ」
僕はため息をついて追加注文する。もしかしたら、金貨一枚使ってしまうかもしれない。
「はぁ、なかなか武器が見つからないね」
「…………」
僕は愚痴を言い、キリーは無言で返す。こんな時に無言の描写をする必要は無いと思うが、三点リーダーがなければ、キリーが食べる、戦う以外の描写がなくなってしまう。ヒロインとしての存在感を出すためには、無駄に見えで、必要不可欠な物なのだ。
僕らは武器を探し求め、やけに人の少ない街中を歩いていると、何やら喧騒が聞こえきた。
「たっく、動くなよ!」「むかつくんだよ!」「がらくた売りやがって!」「おらおらおらー!」
4人の男が、たった一人の人間を足蹴りにする。必死に耐えている人は長い髪を乱し、服もスカートもぼろぼろにしている。
勇者である僕は、きびしい視線を真正面に向け、足早に歩く。
キリーも無表情な視線を真正面に向け、颯爽と歩いてゆく。
「あっ?」
僕らが近づいて来るのに、四人のうちの一人が気付いて視線をこちらに向けたが、気が付くのが一瞬だけ遅かった。
カツカツと、僕らの靴音が石畳の上で小さくも、早いテンポで鳴り響く。
僕とキリーは彼らに足早に近づいてゆき……、彼らの横を通り過ぎ、……遠ざかりはじめた。
「ちょっと待って下さい、そこの方! どうか助けて下さい」
足蹴りにされていた人が、僕らに助けを求める。
常に無表情のキリーですら、面倒臭そうに顔をしかめた。
足蹴りにされていた人は、長い髪を乱していて、膝上までのスカートもぼろぼろ、片
方のハイヒールも折れている。けれど、一番特徴的なのは剃られていても目立ってしまう青い髭である。つまり、彼は女装した中年男性なのだ。
「幻聴が聞こえるなんて、どうやら僕らは疲れているようだ。どこかで休もうか?」
「…………」
キリーは静かに頷く。
勇者はさらにスピードを上げ……「待って下さい! お礼はしますから!」
「キリー、僕らは依頼に備えて、今日中に武器を手に入れなくてはいけない」
「…………」
勇者とキリーは己の使命感に燃えあがった。
「う、うちは武器を売っています。1割引にしますから!」
「……弱者は生きてゆけない、この世の真理……」
勇者一行はスピードを落とさずに歩き続ける。
「は、半額、半額でいいですよ!」
勇者一行はわずかに歩みを緩めるが、足を動かすのをやめない。
「ただ、ただでいいですよ!」
変態男が必死に叫ぶ。
「弱きものを虐げる悪漢よ! そこの人を離せ!」
「……よわちもののしいただるあかんよ! そこにょしとをはにゃせ!」
勇者一行は体の向きと態度を百八十度変えて、悪漢A・B・C・Dに言い放った。キリーも僕のまねをするが、普段の無口っぷりが災いとなり、復活の呪文っぽい台詞を言い放った。それとも、彼女はきちんとした台詞を言うのが面倒だったのかもしれない。
「なんだとぉ! ガキ二人に何ができる」
悪漢Bが怒鳴り声を出す。
―ガチャッ!! シャララ―ン(×2)!!-
勇者は腰にかけていた王家の猟銃を構える。
僕は腰にひもで輪を結び、そこに猟銃をさして歩いている。これなら外套で隠れるし、いざという時に腰だめで構える事が出来る。
キリーも背中にある二本のバスターソードを抜く。毎度毎度、どうやって巨大なバスターソードを背中から抜いているのか、とても不思議な程だ。
「お、お前ら……、そんな事をしてただ済むと思っているのか!? 衛兵に捕まるぞ!」
怯えたように悪漢Bが怒鳴る。少年よりも銃を警戒し、そして剣よりも、その重たい剣を軽々と扱う少女に怯えた。
勇者はため息をついて、タコ殴りにされた変態男を指差す。
「……人の事言えるの?」
「ちっ! 帰るぞ!」
悪漢A・B・C・Dは逃げ出した。
悪漢たちはいなくなった。
「あ、ありがとうございました」
変態男は息絶え絶えで礼を言う。目の周りに青いあざができているのが、なんともコントっぽい感じがある。
「いえ、僕は当たり前の事をして、当たり前の物をもらうだけです」
僕は露骨に催促した。目の前の女装したおっさんをまじまじと見ていたいとは思わない。
「は、はい。……えっと、店までついて来てください。……あっ、申し遅れました。わたくの名前はカンタロです」
僕とキリーは無言で変態男について行く。無言のままついて来る僕達に変態男は重圧を感じたらしい。
「あの、この格好を見て勘違いをされているのではないかと思いますが……、私は女装趣味ではありませんよ」
「どの口が言うんだよ」
キリーも無言ながら同意見らしい。こくこく頷く。
「いえ、この服は……、妹の形身なのです……」
男は悲しげな顔をし、海の方角を眺める。
僕はその表情を見て、少しだけ憐れみと罪の意識を感じる。
キリーは相変わらずの無表情だ。
「……この港の付近に突然現れた魔物の話はご存知ですか?」
「……もしかして、海の魔物に殺されたのですか?」
男は涙をこらえるように目を閉じ、静かに頷いた。
「えぇ、妹はマッカーサー王国へ向かう船に乗って、その船が魔物に……」
男の閉じられた目からちらりと光る涙が流れだした。
「……それは……御気の毒に」
男は袖で涙を拭った。
「えぇ…、賭博で…、首が回らなくなって。…一発当てたら、ヒック…、必ず帰ると…ヒック、…何十年かかるか分からないけど、…待っててねと、…言い残したまま……」
―それって、借金を押しつけられたんじゃないのか? 絶対それ夜逃げしようとしていたよ。もしかして、さっきの男たちは借金取りだったんじゃぁ……―
僕はだんだん微妙な気持ちになってきた。
しかし、男は話しているうちに、感極まったようだ。激しく嗚咽をもらす。
「……も、もう。…勝手に、服を着られて、……怒る妹は、……もういないんだ……」
「…………」
元々、妹の服を着る変態だったんじゃないか。
僕は同情する気が失せてしまった。さっさと武器をもらって、おさらばだ。
僕らはめそめそする男の後を黙ったままついて行った。
「着きました」
少し歩くと、小さくボロボロの店に辿り着いた。看板を見ると、金物屋らしい。
僕の家の近くには、古くて小さい建物だが美味しいラーメン屋みたいな隠れた名店があるが、この店も隠れた名店?……の期待は出来なさそうだ。
僕は嘆息する。ろくな武器を手に入れられなさそうだ。包丁とかおなべとか貰って、どっかでお金にしようかな。
僕とキリーは変態男の後に続いて店の中に入った。
店の中にはおなべとか、フライパンとか、色々な雑貨が乱雑に並べられていた。ごっちゃごちゃに並べられているため、お店では無くゴミ屋敷と間違えられそうである。
「さぁ、なんでもいいですよ。遠慮なく持って行ってください」
変態男は笑って僕らに勧めて来る。
「はぁ、何が在るかねぇ……」
僕は鎌をつまみあげる。残念ながら、くさりつき鎌ではなく、くさかり鎌だ。
「これなんて、どうですか?」
変態男は僕にショートソードを差し出してくる。その剣は新品なくせにどこかくたびれていて、刃紋は直線と波の中間ぐらい……つまり、刃がめちゃくちゃである。両刃の剣であるが、左右非対称にも程がある。
「これ、自信作なんだ。無名だけど、なかなか良い線いっていると思うよ」
にこにこ顔の男の自慢に、僕は無口になる。
「さぁ、振ってみていいよ」
男が勧めて来るので、僕は試しに八分ぐらいの力で振ってみた。
ビュン!! ザクッ!!
剣の刃が良い音をたてて空気を裂く。それは良いのだが、今刃のある位置が大問題である。
「ははは……、良い素振りだね」
変態男が床にかがんでいる。男が立っていた胸のあたりの壁に刃だけが突き刺さっている。剣の刃が柄からすっぽ抜けたのだ。
「それは、……えっと、……そうだ、それは『飛影剣』と言う名でね。斬撃が飛ぶんだよ?」
「それ、今考えたよね? あきらかに、ただ柄から刃が抜けただけだけど」
これが自信作ならば、現在も未来においても、この変態男に鍛冶家の才能は無いらしい。
聖剣が手に入るまでの間に合わせがあるかなぁ? と思って来たのだが、これでは荷物になるだけかもしれない。どこかに売って金にする事もできないかもしれない。
僕はため息をついて、再び物色を始めた。何か探さないとくたびれ損だ。
キリーは僕と反対側を探していて、何かを見つけたようだ。
「……これはなんだ?」
キリーは二本の折れ曲がった細い鉄の棒を両手に持っている。
「あぁ、それは、宝物を探す占い道具ですよ。面白半分に作ってみたんです」
それは、あきらかにダウジングだった。
「片手に一つずつ持って、宝のある場所で交叉したリ、開いたりするんだ」
キリーがダウジングを受け取り、この金物の山に向けていく。なんと、胡散臭いダウジングはひとつの金物の山で交叉した。
キリーは無言のまま、いらない金物を後ろに放り投げ出した。
ゴーン!!
「痛っ!」
キリーの投げた金物が僕の頭に当たる。
「ちょっと、キリー!」
ガゴーン!!
僕の頭に大きな金たらいが被さり、視界が暗くなる。
「まったく、もう!」
僕が金たらいを取ろうとしたら、カツーンと鋭い音がした。僕の手はビクッと震えて止まる。キリーの様子が収まるまで被っていたほうが良さそうだ。
僕は飛んでくる金物が収まってからたらいを取った。僕の周りには金物が散乱している。
「全く、やめてよね、キリー……んっ?」
僕は文句を止めて、足元に落ちている包丁を拾った。恐らく、さっきの鋭い音の正体らしい。金たらいが無ければ、僕の脳天に突き刺さっていたかもしれない。
「何!? この包丁は!」
その包丁には、ドラゴンの美しい彫物がほどこされ、刃は銀色の刃紋が波打って輝く。試しに少し伸びてきた自分の爪先に刃を入れてみると、たいした抵抗もなく刃が通った。
「そ、それは、死んだオヤジの力作! 名刀秋雨だ。こんな所にあったのか!」
変態男がわななく。どうやら相当な一品らしい。って言うか、父親の力作をがらくたの中に埋もらせていたのか。あの金物の山の中で、刃こぼれしなかったのが奇跡だ。
僕は名刀を守るため、遠慮なく猟銃袋の中に入れる。
「……でも、これでは魔物と戦えないねぇ……」
「そ、そうですか……」
金物の山の中で腐らせていたし、なんでも好きなだけあげると言った以上、「父親の形見だからやめて」とか言い出せないのだろう。
キリーはダウジングが気に入ったらしく、無表情な顔を少しだけ緩めて再び宝を探している。
「では、こちらはどうでしょう? 槍に近い物ならばありますよ」
変態男は別の部屋に行き、すぐに戻って来た。
それは長い鉄の棒で、先に三又に分かれている。三又の槍にしては、妙に細すぎるが……。
「……それって、銛?」
「そうですよ、父の力作なんです」
変態男は満面の笑みを返す。彼は銛をなでながら、思い出すように語り出す。
「父は、『これはまだ、未完成だ』って言っていました」
「未完成?」
「えぇ、父が言っていました。この世界の何処かに、神のレシピで奇跡の品を作る事ができる『錬金の溶炉』があると。鍛冶家にとって、それは夢であり、父はそれを作り出そうとしました……。もちろん失敗だったようですが……」
彼は悲しげな笑みを浮かべる。
「それで、お願いします。これで旅をして、連金の溶炉を見つけたら、父の作った銛を完成させては頂けないでしょうか?」
「え、えっと……」
「約束してくれなくても結構です。難しい事は承知です。しかし、ここにあってもいずれ朽ちてゆくだけです。」
―うん、ここにあれば朽ちてゆくだけっていう事は認めるよ。―
「お願いです。……夢を見させてはいただけませんか? ただ、父の作品が人の役に立つだけでも嬉しいんです」
「わ、分かりました」
「あ、あ、ありがとうございます!」
僕は勢いに負けて、思わず頷いてしまった。
男は本棚から一冊の本を取り出して、銛と一緒に差しだしてくる。
「これは、父が残した連金レシピです。あくまでも理論上ですが、父の夢を確認してください」
デルデルデーン♪ 勇者は『未完成の銛』と『連金レシピ』を手に入れた。
デルデルデーン♪ 勇者は『駄目ダメだめで、どうしようもない女装好きの鍛冶家の男の父の夢』のクエストを引き受けてしまった。
(まぁ、ゴミになったら後で捨てれば良いか……)
「さて、こちらもありがとうございました。僕らも帰る事にします」
未だにダウジングを続けるキリーの手を引っ張って鍛冶家を後にする。キリーの袋はパンパンに詰まっていた。色々と気に入った物があったらしい。
「ふぅ……、なんか疲れた」
武器を探すのにだいぶ手間取ってしまい、もうそろそろ夕食の時間だ。依頼の日まで、あと一日猶予があるが、この銛がだめなら、色々と面倒だ。
「宿屋に着いたなぁ。夕食までちょっと横になるかな……」
宿屋についてもキリーはダウジングを続けている。宿屋のお金にまでダウジングしないといいけれど……。キリーならば宿屋のお金も物品も、ダウジングが交叉すればゴミでも何でも持って行ってしまうだろう。泥棒行為に発展しなければいいけど。
僕は自分の部屋のベッドに横になる。隣から、「ルーちゃん、激しすぎ」「あぁん」とか、「まだまだぁ!」とかいう声には耳を塞ぐ。現在の地球では、プライバシーについて厳しくなっているが、プライバシーを知らされてしまう方も迷惑を被っているのかもしれない。
僕は喘ぎ声から意識を反らすため、先ほどもらった連金レシピに目を通す。
「えっと、銛の連金レシピは、っと!」
僕は銛の連金レシピを読む。
達人の銛 達人が振るう銛。トビウオをも貫く。
=未完成の銛+達人
名人の銛 名人が振るう銛。マグロをも貫く。
=達人の銛+名人
鉄人の銛 鉄人が振るう銛。サメをも貫く。キャビア、ふかひれが食べたい人には必須。
=名人の銛+鉄人
人間国宝の銛 人間国宝が振るう銛。クジラをも一突きで仕留める。
=鉄人の銛+人間国宝
天上の銛 天使達が振るう銛。海竜をも一突きで仕留める。
=人間国宝の銛+天使
神々の銛 神々が振るう銛。海神をも一突きで仕留める。
=天上の銛+神
「…………」
僕は沈黙した。なんだか、これは、練金レシピではなく、悪魔のレシピなのでは?
達人の銛とかさ……、練金材料が『達人』ってなんなのさ。人を武器の材料にするの?達人の銛とかに意味不明な石を使うよりは、武器名と材料名が一致しているけど……。これって、かなりまずくない? って言うか、これは最終的にけものの槍や、賢者の石になるんじゃないの?
「こんな武器を完成させろ、って言うのか? ……これは……、どれだけ残酷な武器なんだ。この血に塗られた武器を手にしろ、って言うのか……」
勇者は新たなる武器に恐れおののいた。
僕は部屋を飛び出し、宿屋にある大きな窯に向かった。
「どうしたんだい?」
窯の前にいたおばちゃんを無視し、銛と練金レシピを突っ込んだ。
「はぁ、はぁ、す、すみません。一緒に燃やさして下さい」
僕はおばちゃんの返事もまたずに、部屋へ戻った。
「はぁ……、これで大丈夫かなぁ……」
僕がベッドに倒れ込むと、何やら硬い感触があった。
「ん? 何だろうこれ?」
僕は毛布をめくると、捨てたはずの銛と練金レシピとご対面した。
「な、なんじゃこれ!?」
デルデルデーン♪ 装備が呪われている。勇者は装備を捨てる事ができない!
「う、う、う……、うそーん!!」
とある夕方、町中に情けない叫び声が響いたとさ。
「やぁ、こんにちはみなさん。普段の食事は冷凍食品ばかりの現代っ子な主人公です。僕ってば、最近悩み事ばかり抱えてさ、もう大変なんだよね。みんなは壁に行き詰った時はどうしてるの? 僕は一旦ファンタジー小説に現実逃避して、落ち着いた後、問題に向き合うようにしているんだ。まぁ、その頃には問題を忘れているんだけどね。忘れるくらいなら、それは大した問題ではないっていう証拠だよ。みんなも試してみたら」
「ちょっと! とおる! 勝手に人のあとがきを横取りしないでよ。君は自分の小説のあとがきで話せばいいでしょ!」
「だって、賢者の方は作者が行き詰っているんだもん。でも大丈夫! 君と僕のキャラは被っているから、名前さえださなきゃ、読者にばれないって」
「僕の出番を取るな!」
「波乱万丈! 奇寄怪怪! では、次回の最弱勇者とチートな勇者の御一行様をお楽しみに!」
「僕の台詞を取るなぁ!」