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ムサビとベムスターが好きだった叔父の物語  作者: 巳ノ星 壱果


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19話 遠いのに、近い距離

 第19話 遠いのに、近い距離


 兄弟というものは、不思議なものだと思う。


 私は、実は自分の兄とはあまり仲が良くない。


 理由は、いつも私に皮肉を言ってくる兄だからだ。

 白黒はっきりしている私にとって、八方美人すぎる兄は少し苦手だった。


 にいちゃんと母も、仲が悪いわけではなかった。

 けれど、にいちゃんは母からの連絡も、私の兄からの連絡もよく無視していた。


 でも、不思議なことに私には連絡をしてくる。


 母から連絡が来るときは、だいたいこう言われた。



「にいちゃんと連絡が取れないんだけど」



 そんな内容だった。



 私がにいちゃんに連絡をすると、

 なぜかすぐに返事がくる。



 私が家族の中で一番遠くに住んでいるのに、

 心の距離だけは

 にいちゃんと私が一番近かった。


 にいちゃんは、

 私にとって本音で話せる大切な家族だった。


「いっちゃんの母は、ちょっと口うるさいところがあるね。

 にいちゃんの妹なのに兄弟でもこう性格がちがうのは不思議だよ」


 にいちゃんとそう言い合いながら、笑っていた。


 それは私も、ずっと思っていたから。


 だからきっと、

 自由な価値観のにいちゃんと、

 私は気が合ったのかもしれない。


 そして気づけば私は、

 にいちゃんと母をつなぐ

 小さな連絡網の役目をしていた。


 私も自由な性格だけれど、

 にいちゃんは、もっと自由に人生を謳歌していた。


 ふいににいちゃんから連絡が来なくなることもある。

 でも、何かあると

 にいちゃんは必ず私に連絡をしてきた。

 私もにいちゃんと同じ価値観だったんだ。


 にいちゃんは、叔父というより


 私の人生の中で

 一番近い親友のような人だった。


 まるで見えない糸で心が繋がっているみたいに

 不思議なくらい近い関係だった。





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