14話 文字で気づいた異変
第14話 文字で気づいた異変
にいちゃんと私は、おとなになっても一週間に一度は連絡を取っていた。
私にとっての叔父は、大好きな家族だった。
ある日、にいちゃんが写真を送ってきた。
「これはね、にいちゃんが○○市に頼まれて描いたイラストなんだよ」
誇らしげに語るその様子が、いつも通りで嬉しかった。
でも、その頃、コロナがにいちゃんを苦しめていた。
きっと、ひとりで長い孤独の時間を過ごしていたのだと思う。
ある日届いたメッセージを見て、
私は違和感を覚えた。
文章が、どこかおかしい。
いつものにいちゃんじゃない。
本当は、今すぐ会いに行きたかった。でも私はすぐにいけない距離だった。
私はすぐに母へ連絡した。
「にいちゃんの文章、なんかおかしい。
今すぐ、にいちゃんの家に行って」
最初は「何言ってるの?」という反応だった。
でも、私の真剣さが伝わったのだと思う。
両親と兄は、その頃、にいちゃんの家から一時間ほどの場所に住んでいた。
それから、どれくらい時間が経っただろう。
母からの連絡は来ない。
不安なまま、携帯電話をじっと見つめ続けた。
ようやく届いた母からの連絡には、
無理やり病院に連れて行ったこと、
そして、にいちゃんは入院して検査を受けていると書かれていた。
やっぱり。私の感覚は間違えていなかったんだ。
そう気がついてしまった。
声を聞かなくても、
文章だけで分かってしまう。
それが、私とにいちゃんの関係だった。




