第二話 これって召喚ってやつ!?
登場キャラクター
主人公:星松 光
ポップちゃん
バウロス⋯グレイス魔法魔術学園の学園長
松⋯この世界の最高神
ユウ⋯松の秘書
「さて、第二話も担当ナレーションは前回と同じ、この世界の神様である松と」
「その秘書であるユウがお送りします」
「それでは、今回、本編前のトークが思いつきませんでしたので、いきなり、本編にいくけど許してね(^_-)-☆」
「「それでは、本編へどうぞ!!」」
ーーーーー
「はぁ?」
という言葉しかでてこなかった。
いきなり、連れてこさせて、世界を救え?それってまるで
「RPGみたいな展開じゃん」
「そうだよ。この世界は君たちがイメージしているようRPGのような世界で魔法はもちろん、能力、魔族、魔王などなど普通じゃ考えられないのがいたりするんだよ」
「じゃあ、その魔王を僕が勇者として倒せと言っているの?」
「いえ、違うの。確かに、この世界には魔王はいるけど基本は悪いことはしないどころか、多くの魔王達は私たちとは不可侵条約を結んでいるのよ。」
「魔王達?」
「そうよ。魔王は一人だけじゃない複数人いるのよ。」
「じゃあ、僕は一体誰を倒せばいいの?」
「まったく、一体いつから、“誰かを倒せ”と言ったの?」
「じゃあ、僕は何をすればいいの?昔から何か特殊な力とかが使えるわけでもないよ」
「その…それが…、特に何かをしろとは“導きの書”には書かれていないのですよ…。ただ、“星松 光が、異変をおさめるためには、私たちは特に関与せず、冒険をさせなさい”ということは書かれているのですけど…」
「はぁ?」
「その、はぁ?がでるのも分かります。ですけど、これまで、異変の多くは先に“導きの書”が予言してくれたおかげで何とか対処できていたのですが、ここ数十年、一気に異変の数が多くなり、もはや、予言だけでは対処できなくなってきたのです。しかし、そんな時に“導きの書”に、異世界にいる星松 光がこの異変をおさめる鍵をもつ。そして、星松 光がある程度、成長したときに召喚しなさい。そうすれば、この世に再び安定の時がおとずれるでしょう、という予言が書かれまして、私たちは、星松殿の召喚のタイミングをみていたのですが、先ほども話した通り、異変の対処に予算をかけることを嫌った上層の方々が痺れ切らしてしまい、無理やり召喚するということになりました。」
「じゃあ、何でこういう事情をポップちゃんは知っていたの?何で教えてくれなかったの?」
「それについては、ひとつずつ答えていくね。まず、何でこの事情を知っていたのかについては、私が監視者兼護衛だったからよ!」
「監視者兼護衛?」
「そうよ!さすがに異世界に渡る技術を持っていたとしても、長時間、異世界の監視をすることは莫大な魔力を使うから無理だったの!だから、誰か監視者をつけて、1年に1回報告してもらう必要があったの!そこで、魔界から召喚された使い魔であるこの私が監視をしていたのよ!」
「ポップちゃんの正体って、使い魔だったんだ!」
「そうよ!と言っても、召喚者は呪文をミスったせいでどっかに飛ばされちゃたんだけどね…」
「えぇ…」
「それで、護衛も務めていたのはね、多少なりとも、この世界を滅ぼうそうとする輩はいるの。せっかく、異変がたくさん起きているのに、もし、そこに救世主なんかが現れたらどう思う?」
「邪魔だと思う」
「そう、だから、もし異世界に渡る魔法が奴らに渡ってしまったら、危ないから、護衛をすることで万が一に備えていたのよ!」
「へぇ…。あれ、ふと思ったんだけど、僕ってあっちの世界に帰れるよね…?」
「もちろんだよ!実際、私が何度も行き来しているし、安全性は保証するよ!」
「良かった〜」
「それで、改めてお願いしたいのだけど、この世界を救うために、ひとまず、こっちの世界で冒険してくれない?(^_-)-☆」
「ひとつ、聞いておきたいことがあるのだけど。僕に拒否権は⋯」
「あるわけ、ないよ(^_-)-☆」
「だけど、僕には学校もあるし…」
「大丈夫、そこは分身魔法で分身体をいかせるから。もちろん、記憶は共有できるし、勉強は私がいつも教えているから、たいして、問題ないよ!」
「じゃあ、僕じゃなくて、その分身を冒険にいかせたら⋯」
「だめだよ。これは光が、やらないといけないことだし、分身魔法って耐久性がもろいという点が弱点なんだよね〜」
「あ、後、僕は魔法についてはまったくわからないし。」
「知ってる?前回の第一話の前書きに、光の趣味は私特製の魔導書を読むことって書いてあるじゃん?」
メタい…
「実はその魔導書は、この世界の下級魔法〜上級魔法までを載せた私特製の魔導書だから、光はある程度覚えているのよ!それに、最初の三ヶ月〜半年程は、たぶん、ここで魔法について学ぶと思うから。」
「ここ?」
「そう、光が今いるこの城は、なんと、世界でも有名とされている“グレイス魔法魔術学園”の校舎の一部なのよ!そして、ここにいる人こそ、光属性魔法マスター兼グランドマスターでもある、第143代目学園長:バウロス学園長なのだ!」
「先程も、ご紹介に預かりました通り、私は、このグレイス魔法魔術学園の学園長を務めさせてもらっていますバウロスと申します。以後、お見知りおきを。さて、学園に入学する際の手続きは全て、私たちが行うので、そこの心配はご無用です。まぁ、あなたさまがこの世界で冒険するということを前提にした話ですが…」
「…」
「急に情報を入れられて追いつけないのは、分かります。しかし、早めに決めてもらわなければ、手続きも遅れてしまいますし、最悪の場合、各国の首脳陣があなたを捕らえて、無理やり、こちらで生活させられる恐れがあります。今なら、人間は転送できない、という形で隠蔽することができます。答えはなるべくはやく出していただけると助かるのですが…」
「そんなの…」
「やっぱり、いやですよね⋯」
「めっちゃ、楽しそうじゃん!」
「⋯はぁ?」
「さっきまでは、混乱していて断ろうとしていたけど、よくよく考えてみたら、よくあるRPGとは違って家に帰れるし、こんなことって一生に一度あるかどうかのレベルだよ。普通にやってみたいし、それに、真剣な話、人間が転送できないからっていう理由だけで首脳陣があきらめるとは思えないし、ここで断っても冒険までの時を延ばすことぐらいしかできないから、どちらにしても選択肢はひとつ“yes”しかないよ。」
「…」
「気にしないでください。これは、あくまで、僕が決めたことですから。」
「じゃあ、光はひとまず、学園に入学するって言うことで良い?」
「もちろん」
「それじゃあ、さっそく、バウロス学園長、お手数かけますが、手続きのほう、よろしくお願いします。」
「...わかりました。それでは、星松殿ついてきてもらえますか?」
「了解しました!」
こうして、バウロス学園長について行った。
そして、数日後。
僕は、グレイス魔法魔術学園に足を踏み入れるのであった。