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3 感染の証

煙の先から優花が現れた。


「力が...強い...!」


悠真が右腕で口と鼻を押さえながら呟く。とある教室、出入り口を塞がれ持ち物無し、逃げ場無しの...詰み状態。これに俺は思わず


「詰んだ\(^o^)/」

「怜央先輩オワタしないでください」

「初めて悠真に先輩って言われたわ」


颯太は思いついたように怜央や悠真に言った。


「右のドアと左のドアと真ん中の窓から一斉に外に出ないか?」


颯太が提案したことはバラバラで同時に教室から出ることによって混乱させる作戦だった。振り分けは右のドアに悠真と他数人、窓に颯太、左のドアに俺と他数人ということになった。


「本当にこれで撒けるか...?」

「何事も挑戦だ!」


颯太は傑作を考えて満足そうな顔を見せながらカウントダウンをする。


「行くぞ!3...2...1...0って言ったら行くぞ!」


ドタドタドタッ!と音を上げながら颯太と俺以外の全員が行く。颯太は騙そうとはしてなかったはずだけどそりゃそうですよねー。って出遅れてる!やっばい。颯太の計画通り優花を混乱させることに成功した。しかし、ここからが問題だった。


「これ出たけどどうするんだよ!?」

「二手に分かれましょう!僕は右に行きます

!」

「分かった。俺と颯太は左に行く!」

「私を...甘く見たら...大間違いよ...ふふっ...」


後ろを振り返れずに俺らは走った。体育館に到着した。


「一回点呼とるか...今さっきの教室って何人いたっけ、颯太?」

「たしか俺らを含めて14人くらいだな。ここにいないやつがさっき右側に行ったのか」

「えっと...1...2...3...13、あれ?」


悠真以外の奴らがここにいる...待ってこれやばくないか?


「どうした玲央?」

「悠真だけ...いない...」

「え?なんて?」

「悠真以外...ここにいる!」




「あれ...皆さん...?」(某ホラーゲームの主人公の台詞)


辺りを見渡す。僕以外誰もいない?


「とりあえず手がかりがあるかもしれない理科室にいこう...」


理科室のドアを開ける。やっぱり誰もいない。


「何かないか?」


僕は音を立てながら理科室の物を漁る。


「ん...?これはなんだ...?」


被検体の変化と表紙に書かれたノートだ。僕はノートを開く。


「これは...」


1月26日 1

被検体に薬を投入した。異常ナシ。明日になれば薬が効くだろう。成功すれば、世界に革命が起きる。


「1月26日って昨日だよな...?」


僕はその場に立ち尽くしながら考える。


「被検体を優花先輩とすると...薬を打たれた...ウィルスだ...ウィルスを打ち込んだ黒幕がいるのか...」


早く合流しないと...玲央達と合流するために理科室から出ようとした瞬間に声をかけられる。


「悠真君!?」

「えっ?」


誰だ!?玲央先輩達だったらありがたいけど...僕は振り返る。するとそこに千紘が呼吸を整えながら立っていた。


「千紘先輩!大丈夫だったんですか!?」

「うん...なんとか...」


千紘先輩!?僕に近づいて抱きしめ始めたんだけど!?


「先輩...!?」

「怖かった...」


僕は抱かれながらも千紘の違和感に疑問を抱く。


「先輩...その腕どうしたんですか?」


千紘の右腕を見ながら僕は質問する。


「いや...なんでもないよ...」

「じゃあなんでそこ(右腕)が黒くなってるんですか?」


聞いても何も答えない千紘に僕は離れる。


「なんで離れるの...?ほら...おいでよ...」


これは先輩じゃない...!僕は何もできず口を震わせながら立ちすくむことしかできない...!


「やっぱ先輩おかしいですよ?」

「大丈夫だよ...」


僕を安心させようとしながら千紘先輩は僕に顔を近づけ始めた...!これ...どうすれば...


「安心して...肩の力を抜いて...」


千紘先輩!?キスしようとしているよなこれ!?僕は何もできず千紘先輩はもっと顔を近づけてくる。


「先輩?まさか...あの黒くなってるのが感染の証...!」


終わった...と思いながら目を瞑っていたその時、僕を呼ぶ声がする。


「悠真ここかー!?」

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