13 先生と状況
「でも先生は居ないって言ってた気が...」
俺は数時間前に言われた事を、思い出したかのように呟いた。颯人は俺をチラッと見た後、再びドアに目を向けた。
「とりあえず開けましょう」
「...了解」
俺は颯人の言葉に頷き、颯人は行動に移した。颯人は木の板を退かし、ドアを開けようと力を入れる。
「かっ...た...!」
ドアがギギギッ...という高い音を鳴らす。そして、ドアが勢いよく開いた。
「先生っ!!」
俺は教室に入り、続いて颯人も入った。見渡すと数人の先生が、曇った顔で俯いていた。少し離れたところに担任が居る。険しい顔をして、この事態をどう収めるかを考えているように見えた。
「先生たちは..閉じ込められてたんだ...」
「「閉じ込められてた...?」」
田中先生が俺たちの前に来て言った。俺と颯人は顔を合わせて、田中先生が言ったことを、もう一度復唱した。
「でもこのドア...引き戸だからもう片方が開くはずじゃ...?」
「確かに...でも...」
颯人は振り返ってドアをじっくり見た。俺もそれに合わせるように振り返った。
「ドアが錆びてる...」
「ですよね...」
俺は錆びたドアを見ながら、右手を額につけて考える。
犯人は元々、ここに閉じ込めるつもりだった?反対側のドアも同じか...。犯人はどういう意図をしてこの事を...?
「先生たちはいつからここに?」
俺が考えている間に、横に居る颯人が先生に質問をした。先生は時計を見上げた後、再び颯人を見た。
「確か1時間前からだ...職員室で仕事をしていてな...突然山下先生が泣き始めて...近づいたら肩に黒い何かがついてて...」
「英語の先生って女性...」
「やっぱり...女性に関係があるはずだ...」
「そして次の瞬間叫び出して...」
「なるほど...」
優花や千紘と、同じ症状だ。女性だ。この事件には、女性に関係があるんだ。でも、犯人の意図が掴めない。いや...まずは先にあいつらと合流しないと情報が掴めない。
「何かがおかしいと感じて...俺達は生徒に報告しようと職員室から出たら...他の生徒に道を塞がれて...他の先生達と逃げて...そして閉じ込められた」
黙々と話す先生を、颯人は頷きながら聞いた。俺はそれを横目に、無意識に、動いていたはずの時計に目を向けた。
「あれ...いや...今さっき時計動いてませんでした?」
俺は時計を見た後、先生の顔に視線を移した。
「まさか...停電か?」
先生が俺の質問に答えた。俺はもう一度、時計が動いているのかを確認した。
「動いてない...」
短針は12を、長針は15を過ぎたところで止まっていた。この時計は確か電波時計だったはずだ。俺は時計を見て、この状況を理解したように呟いた。
「...停電だ」
やばい久しぶりに書いたから終わってます。




