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アウトキスブレイク!  作者: Ry77


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12/12

12 一方その頃

今回から玲央視点に戻ります。

「あれー玲央先輩ー?」

「あっちにいるかもしれないわ」

「探しましょ!」


隠れている場所から足音が遠ざかっていくのを聞いて、俺はロッカーを開ける。


「はぁっ...」


そして周りを見渡しながら呼吸を整えるように、歩き始める。撒けたものはいいが、もっと安全な場所を探さないといけない。あと、颯太と悠真と合流しなければ...。


「こんなの...中学生に重すぎる...」




「こっちだ!きてみろ!」


数分前、俺は颯太と悠真を救うために自ら身を乗り出し、体育館から校舎に入り、校内中を駆け巡った。


「もう逃げれないわよ?」

「テレポートっ!?」


前にテレポートしてきた千紘を俺は軽いステップをして避ける。


「かわされたわ!捕まえて!」

「あっぶね!」

「せんぱーい待ってくださーい!」


俺は走って廊下の角を曲がり、視認されていない隙に廊下にあるロッカーに隠れた。




そして現在に至る。今思うと、よく俺はテレポートしてきた千紘を避けたな。後ろを時々確認しながら、早歩きで廊下を歩く。ていうか今時間はどうなっているんだろう...?俺は教室に入って時計を確認する。


「12時...」


走り回って、隠れて、まだ12時...?辛すぎる。家に帰りたい。でも、そのままにしておくことは出来ない。俺は教室から出ようとすると、足音が聞こえる。足を止めて俺は息を呑む。まずい、あいつらだろう。


「俺は何してたんだろ...教室に戻っ...」

「え?」


教室に入ってきたのは見たことがある顔の奴だ。


「え...理科室で倒れてた?」

「あ、はい...ちょっと記憶が無くて...」

「名前は...?」

福留颯人(ふくどめはやと)です...」

「俺は玲央っていうんだ」


確か俺が筆箱を取るために理科室に行った時が9時だったから...3時間後か?キスされた奴は、3時間後に目が覚めるってことか...。


「本当に記憶が無いのか?」

「はい...歩いても誰もいなくて、なぜか女子に追いかけられてて...」

「わかった。今起こっていることを話す」


俺は颯人が倒れていた理由や女子達が追いかけてくる理由など、ありとあらゆることを話した。


「———で今、俺は探索中で時間を確認するために、この教室に来たら颯人が来たんだ」

「ええっ!?僕がキスされた!?」

「ちょっ...!静かに...!」


颯人が大きい声を出してしまい、俺は注意する。まあ、驚いても仕方がないだろう。優花にキスされて、3時間後に目を覚ましたって。驚かない方が無理がある。

というか、あの時はなんで颯人の脈は動いてなかったんだろう。死んだと勘違いしていた俺は罪悪感に浸る。


「生きていて何よりだな...!」

「そうですね」


颯人は少し笑う。


「これからどうするんですか?」

「あいつらにバレないように、黒幕を見つけるんだ」


俺は教室から出る。そして、俺に続いて颯人も教室から出る。


「...どこ行きます?」

「理科室に行こう。そこに重要なノートがあるんだ」

「重要なノート?」

「1ページしか見れてなくて、まだ何かあるはずなんだ」

「わかりました!」


俺と颯人は理科室に向かって歩いていく。そして、颯人が一点を見つめて歩を止める。


「颯人?どうした?」

「いや...この教室、なんかおかしくないですか?」


颯人が言った教室を俺は見る。確かに何かおかしい。木の板がドアを塞いでいる。そしてその教室に近づこうとした瞬間に声が聞こえた。


「誰かー!助けてくれー!」

「この声って...?」

「...先生だ」

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