11 責任転嫁 弐
どういうタイミングでブレーカーが落ちたんだよ...!?誰かがブレーカーを切ったとしか考えられないんだが...。俺は重い空気から抜け出そうと悠真を見ながら冗談を言う。
「悠真さぁ...」
「僕そんな能力ないから」
「冗談ですすいません」
パソコンが使えなくなった俺は小ネタであるミニゲームを遊びながら考える。ブレーカーが消えたのは事故じゃないだろう。そう考えながら俺はスペースキーを不規則に押す。
「ていうかあんた何やってんの?」
「インターネット接続出来なかったらできるゲーム」
「そんなことする暇あるならドア開けて。あと玲央助けて」
「すいません」
インターネットが使えなくなり、ただの機械と化したパソコンをシャットダウンした俺は新たな作戦を練り始める。確かブレーカーは...どこだったっけ...?今はお昼だから良いものの夜は...大丈夫なのか...?今さっきのドアも開くのか?玲央はどこにいったんだ?色々な疑問に押し潰されそうな俺は汗が出始める。
「まずい...とりあえずブレーカーを戻さないと...」
「確か、どっかの廊下!」
急いで職員室から抜け出した俺たちは、さっきドアがあるところを通り過ぎて音を立てないように走り始める。その時だった。
「あれ...?いまさっきドアがあったような...」
悠真は確かにドアがある場所に停まった。でも...そのドアはなくなっていた。跡形もなく綺麗に。
「なんでなくなってるんだ...?」
その途端周りが渦になっていき、変な力が動き始める。俺は驚きすぎて最初は声も出ず、尻餅をついて転んでしまったが、すぐに悠真と真央の安否確認をするために全力で声を出す。
「お前ら大丈夫か...!?」
「なによこれ!?」
俺は片手で顔を覆い、変な力が無くなるのを待つ。そして、渦が消えたとき手をどけて、急いで周りを見渡す。そこは、俺が知っている場所だった。今さっきと同じ学校で同じ場所にいる。でも何かが違う。何もかもが新しくなっている。
「ここは...」
「急に何よ...」
「まさか...」
俺の背筋が凍り付く。この状況を察するに、俺は信じがたい事を経験していると確信した。これはタイムスリップに違いない。しかし、生徒や先生がいない。何故だ...?
「タイムスリップだ...」
「そんなSFみたいなことが...」
「えっ...タイムスリップ...?」
そして、例のドアがある。今さっき見たより新しいが、そこには衝撃的な光景があった。
「KEEP OUT...?」
「立ち入り禁止ってどういうこと...?」
それと同時にパトカーのサイレンや複数の足音が聞こえてくる。まさか...。俺は複数の足音に怖気づきながらも、タイムスリップしてきた理由が分かった気がした。
「このドアの先が...俺たち中学校が狂っている原因なんじゃないか...?」




