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2.クロスの宣告。

応援よろしくです!

ランキングに載った……嬉しい(´;ω;`)









「――ぜったいに嫌だ!」

「そう言わずに、闘ってくれよ!?」



 日が頂点に昇り切る頃合い。

 俺は普段あまり出向こうとしない森林ダンジョンへ、足を運んでいた。

 理由というのも、よりいっそう洞窟型ダンジョンの下層へと向かうためだ。ポーションがあれば体力の回復や、傷の治療をするにも効率が良くなる。

 そのための薬草を集めつつ、金も稼ぐつもりだったのだが……。



「頼む! この通りだ!!」

「嫌だって言ったら、嫌だって言ってんだろ!?」



 このように、ダイスに張り付かれてしまっていた。

 何度も決闘を断っているのに、うるさいのだ。こちらとしては、コイツと手合わせしたところで得るものは少ない。理由がないことに、わざわざ首を突っ込みたくはない。



「そもそも、お前は俺と戦って何がしたいんだ!?」



 それに、ダイスの目的も不明確だった。

 執拗に勝負にこだわるのも、まったく理解ができない。だが、



「ボクは、自分の力を証明しなければならないんだ!!」

「『自分の力を証明』する、だって……?」



 その言葉だけは、琴線に触れた。

 だから、訊ねるのだ。



「誰に証明するんだ?」――と。



 彼の戦う理由の先になにがあるのか、と。

 すると、ダイスは――。



「そ、それは……」



 あからさまに動揺し、視線を落とした。

 そして数秒の間を置いてから、意を決したように口にする。



「ボクの家が、騎士の家系だったからだ……!」



 唇を噛んで、なにかを悔やむようにして。

 彼の視線はゆっくりと、剣に刻まれた家紋に向いていた。

 それを確認したことで俺はやっと、胸の中にあった違和感の正体に気付く。




「ふーん……?」




 だから、目を伏せたままのダイスを見て言った。




「それなら、一度だけ戦ってやるよ」

「え……?」



 すると彼は、驚いたように間の抜けた表情を浮かべる。

 俺は一つため息をついてから、答えた。



「ただ、絶対に一度だけだ。それでもし、俺が勝ったら――」





 そして、一つの条件を提示するのだ。







「その馬鹿げた考え、すぐに捨てろ」――と。









 ――決闘は明日。


 クロスと約束を交わし、ギルドで別れたダイスは一つ息をついた。

 これで、また一つ目標に近付くことができるのだ。そう考え、安堵と同時に緊張感に満ちた心を確かめる。彼は採集した薬草をまとめて、宿に帰ってきた。



「しかし、彼はいったい……?」



 そしてポーション作成の準備に入ったところで。

 ふと、クロスに言われた約束を思い出した。



「……いいや。明日、ボクが勝ては良い。それだけだ」




 彼の言葉の意図は、分からない。

 それでも、自分が勝てさえすれば何も問題がない。

 ダイスはそう考えながら、腰に携えた剣を外して家紋を見た。




「………………」




 言葉はない。

 ただ、確実に彼の緊張感は高まっていた。



 


次の更新は明日の昼、予定で(眠い



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