2.シェフィールド家の末路。
ここまでオープニング!
次から、もっと面白くなります!!
((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル(自分で宣言して震える)
――クロスが勘当された夜のこと。
「説明してもらおうか、アレックスよ」
「い、いえ! ですから国王様、クロスは出来損ない故に廃嫡を――」
「なにを馬鹿なことを言っている!? 貴様の双眸は節穴か!!」
「騎士団長殿まで、何を仰るのです!?」
クロスの父であるアレックス・シェフィールド男爵は、クロスの剣の師である騎士団長、並びに王都立学園学長の国王に詰問されていた。その内容というのも、何故にクロスを勘当したのか、というものである。
自身の一存で決断したアレックスであったが、この二人から責められ困惑していた。どうして彼らは、あの無礼者を目にかけるのか。
そう思っていると、騎士団長――ハードレックが口を開いた。
「クロスは私の数ある弟子の一人だが、最も優れた剣技を会得していた。元々の才能が皆無であったにもかかわらず、だ。その意味が分かるか……?」
「え、それはつまり能無しでは?」
「痴れ者が! ここまで言っても分からぬのか!?」
「ひぃ!?」
理解をしようとしない凡夫に、声を荒らげる騎士団長。
彼の言いたいことは、つまりクロスの並外れた『努力』であった。才なき者が優れた者に勝るには、桁外れの時間を費やす必要に迫られる。
しかし、クロスのそれは感嘆するしかないものだった。
最高効率の鍛錬に加え、ハードレックからの指摘を素直に聞き入れる精神。
「あのように素直な子が反発した。その理由が、貴様には分からんのか!」
「ク、クロスが素直……!?」
騎士団長の言葉に、アレックスは酷く狼狽えた。
少なくとも彼の知る息子は、自分の言うことを聞かぬ子だ。素直とは程遠く、むしろ小生意気で腹立たしい存在に他ならない。
それなのに、騎士団長には何故――。
「もう良い、ハードレック。アレックスよ、儂からも聞きたいことがある」
「こ、国王陛下。いったい何を……?」
そう考えていると、次に声を発したのは国王――バドレック。
彼は蓄えた髭を撫でながら、静かにこう言った。
「王都立学園入学を目前に控えた試験、その結果は知っておるか?」
「え、試験結果……ですか?」
「ふむ。その様子では、クロスから聞いていないようだな」
「………………」
バドレックは大きなため息をつき、続ける。
「クロスは並外れた潜在魔力と魔法学の理解、そして先ほどハードレックの述べた剣術。それ以外にも多くの科目で優れた順位を獲得している」
「そ、そんな!?」
「少なく見積もっても、十はくだらない。あの子は本当に、誰にでも不遜な態度を取っていたのか? ――答えろ、アレックスよ」
対してアレックスは押し黙る。
何故なら、自分は息子のことを何も知らなかったから。
自分に見えるクロスにのみとらわれ、その価値観から脱していなかった。
「周囲の者たちから、話は聞いている。お前はクロスの魔法の才にのみ固執し、なおかつ彼の才能を自身の成果物だと、そう語っていたようだな?」
「……そ、れは……!」
「思い上がりも甚だしいぞ! そのような腐った眼差しを向けられれば、クロスのように聡い子でなくとも拒絶するだろう!!」
国王からの叱咤が飛ぶ。
アレックスは何も言い返せず、しかし己の間違いを認められなかった。
謝罪の言葉は出てこない。相手の指摘を受け入れる言葉も、終ぞ出てこなかった。それを見たバドレックはまた、深くため息をついてこう告げる。
「クロスの類稀な能力を失ったのは、国として大きすぎる損失だ」
そして、無能な父親に情け容赦なくこう伝えるのだ。
「その責任は重い。貴様の爵位を剥奪しても、足りるか分からない」――と。
ここに、アレックスの命運は決した。
己の手柄と欲望に目が眩み、分不相応な行いをした者の末路。
それは、とても惨めなものであった。
次の更新は、夕方ですかね?
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