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救済の英雄譚~ゆかいな乙女達~  作者: アビ
1章 森からの脱出
7/178

6

 魔力操作の練習をしながら木を背に胡坐をかいて座って休む。

 魔力を時計回りに頭から右手、右足、左足、左手、頭とぐるぐると回す。

 速度に緩急をつけてダッシュ&ジョグの様に回しながら今後の事を考える。

 最悪の場合の食料も手に入れたし、武器もある。

 後は何か必要になるか考え続けてふと気づく。


「この森の中でどうやって寝る?」


 既に太陽は西日であり急に焦りだす。

 洞窟なんて逃げ道はない、シェルターを掘るとか時間的に無理だし、どう作ればよいのかわからない。

 木の上で寝る?素人にできる気がしない。

 魔物が登ることが出来ないとは思えない。

 暗くなるまでになんとかしないと死ぬ確率が一気に上がる。


「どうしよう・・・」


 と呟いた瞬間、急に意識が飛びそうになる。

 胡坐をかいたまま顔から地面に倒れる。


「フベッ」


 と情けない声を出しながら、潰れたカエルの様な姿勢のまま呟く。


「なんだ今の・・・・」


 先ほどの魔力切れに近い感覚だった。

 しかし、魔力は切れてない。


「え?え?なにこれ怖い」


 魔力操作が原因だとは思うが原因不明ほど怖いものはない。

 不安に陥りながら必死に原因を考える。


「緩急をつけてぐるぐる回すのに集中力がいるから疲れた?」


 しかし意識はしっかりしている。

 もしかしてと思い当たる事があり、もう一度操作しだす。


「動かしづらい」


 これには経験がある。

 啓介は細マッチョである。

 筋トレを日々欠かさずやっており、日ごとに部位を変えてトレーニングをしていた。

 限界ギリギリまでやるとインターバルを挟まないとうまく動かないのである。

 まだ仮定の段階ではあるが調べるためには、これを毎日続ける必要がある。


「魔力操作の訓練で筋肉と同じ原理で魔力量が上がるなら一石二鳥だな。できる限りやり続けて、間違いなさそうだったらずっとやろう!」


 ちょっと魔力で新たな発見をして嬉しい気分になったところで、失念していたことにやっと気づいたのである。


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