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救済の英雄譚~ゆかいな乙女達~  作者: アビ
1章 森からの脱出
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3

 こんなに魔法の発動に時間がかかってしまう現状では戦闘では使えない。

 魔力操作がうまくなるまでは、少しでも自衛できるように武器を探さないと・・・。


「木の棒では自分の力を考えると折れて無理だろうな」


 じゃあ石か?とも考えるがリーチが無いため、接近する必要が出て怖い。

 うーんと何かよい手は無いかと考える。


「想像した魔法が使えるなら木を固くする事ができるのではないか?」


 思い立ったら即行動、手ごろな木の棒を探す。

 若干いびつではあるが150cmくらいの握りやすい長い木の棒を見つける。


「やってみるか」


 想像するのは日本で誰もが硬いとわかるダイヤモンド。

 魔力を木の棒を握った右手に集め始めると何か物足りない反応がある。


「まじか・・いけるのかよ。チートすぎる」


 どんどん魔力を足していくが一向に反応が変わらない。

 10分位は魔力足し続けてみてもまだ足りない。

 20分でもまだ足りない。

 30分ほどで胸に感じる魔力が弱くなってきた。

 不安になりながらも足し続けて35分ほどで発動した。

 『硬化』と響き長い木の棒が光る。


「やった!ギリギリ足りた!」


 喜んだ瞬間に物凄い脱力感で崩れ落ちる。

 足に全く力が入らず立ち上がれない。

 胸に感じる魔力はろうそくの火が吹けば消えてしまいそうなほど弱い。


「やばい・・・。今・・何か来たら確実に死ぬ」


 緊張のあまり焦りすぎてつぶやく。

 朦朧とする意識の中で少しずつ胸に魔力が増えていくのを感じるが動けない。


「回復は時間経過型か。寝ないとだめという最悪は免れた」


 呟きながら死んだときに聞こえた女性・・おそらく女神様に心の中で助けて!と冷や汗をかきながら祈り続ける。

 経過と共に意識もしっかりし始めて5分ほどだろうか。

 足に力が入るようになった。

 周りを見渡し安全確認をして、近場の木に背中を預けて座る。


「魔力切れは死活問題だ。完全になくなると気絶するかも」


 しばらくは休もうと思い、座りながら戦闘中の魔力切れは命にかかわることがわかった。

 休みながら先ほどの『硬化』をかけた木の棒を確認する。

 見た目は変わっていないが木の両端をもって折る様に力を入れる。

 かなりの力を入れるが全く折れるどころか撓みすらしない。


「命がけになってしまったが序盤に最強のこんを手に入れた気分だな」


 RPGでチートを使った気分で複雑な気分になるのであった。

 そもそもレベル99から始まっている可能性もあるのだが。


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