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救済の英雄譚~ゆかいな乙女達~  作者: アビ
2章 騎士国ソードグランス ~赤髪の兎少女ルルとの出会い~
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 買い取りカウンターに歩いて行きながら、冒険者登録に名前と年齢と職業だけとはだいぶ適当だなと思いながら買い取りカウンターに着く。


「魔物の買い取りをお願いします!」


 と声をかけると


「あいよ!んじゃ物見せて」


 とスキンヘッドの50歳前後ぐらいでマッチョのおじちゃんが返事をしてきた。

 巨大な魔物はカウンターに乗らないので魔物の中では小さいサイズだった3.5m級のレッドウルフを収納から半分ほど出した所で。


「待て!戻せ!」


 と小声ではあるが聞き取り易い声で言われる。

 戻して収納を閉じると「こっちにこい!」と手を引っ張られて裏口から出され、左の倉庫に連れ込まれる。

 ガシャンと扉に鍵をかけてフゥと一息つくスキンおじちゃん。

 どうやら左の倉庫は魔物解体と魔物素材の倉庫の様だ。

 恐らく魔法で低温管理されていて、ほとんど裸のためちょっと寒い。

 ちょっとで済むのがこの体の壊れ具合である。


「俺はギルドマスターのアルフレッドだ。まず聞きたい。お前は何者だ?」


 と真剣な表情で寒いのに汗をかきながら聞いてくる。


「ケイスと申します。ギルドマスターさんだったのですね。山奥で両親と住んでいました。魔法の修行をして育ち、17歳になったので自立しようと思って山から下りてきました。」


 と門番さんに伝えたのと同じような事を言う。


「お前の両親共に魔法使いか?」


 と聞かれたので「はい」と答える。


「両親共に相当な魔法使いか、それとも常識知らずか。お前の収納とデッドレッドウルフからして前者だな。」


 と言われる。


「すみません。常識知らずで。両親以外の人に会ったのは初めてなので」


 落ち込んだ雰囲気を出してと伝える。


「まず収納なんてコスパが悪すぎて使う奴はほとんどいない。あのサイズの魔物は普通の魔法使いでは入れたが最後、取り出せない。」


 そっちか!レッドウルフは言われる可能性を考えたが、収納を言われるとは思わなかった。


「お前、相当魔力量が高いんだな。上級職か?いや年齢から考えると英雄職もあり得るな。しかも詠唱してなかっただろ」


 ぐ!やはり詠唱が必要なのか・・・。どうしよう。


「ごめんなさい。両親も普通に詠唱せずに使っていたので知りませんでした。」


 と悲しそうな顔で伝える。


「お前の家族はどうなってんだ!家族で軍隊を相手にできる気がするぞ!まさかデッドレッドウルフ以外も入っているんじゃないだろうな?」


 え?今更ながら自分の力が非常識レベルに到達している事がわかったケイスは、今までの感覚での行動は非常にマズイ事をやっと自覚し始めた。


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