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ケイスパーティはお風呂を終えてケイスの部屋に集まり、規定の時刻になったら王様の執務室に転移する。
「待っておったぞ。ケイス殿」
「お待たせしました。リーンハルト殿」
全員でソファーにかけてジャンヌにケイスは問いかける。
王城で槍を持ち歩くわけには行かないので戦闘時以外は胸当てに変化してもらっている。
「ジャンヌ、出て来てくれ」
『本当に今変化してもいいのか?』
「どうしたんだ?出て来てくれよ」
『本当にいいのだな?』
「もう出て来ていいメンバーだから出て来てくれよ」
「あ、ご主人様・・・多分その状態で」
リルが声をかけたが胸当てが光出してジャンヌが出てきた。
胸周りにぐるっと一周していた胸当てだったジャンヌは出てきた時は、座っている状態のケイスに抱き着いて抱っこされているような状態で出てきた。
「あ・・・ご、ごめんジャンヌ・・・」
「我は気にしないから大丈夫だ」
「そ、それでジャンヌ。椅子に座ってもらっていいか?」
「・・・・・・・・・・・」
「じゃ、ジャンヌ?」
「承知した」
相変わらずの無表情で立ち上がり椅子に座り始める。
王様が笑い出す。
「ダッハッハッハ!本当にケイス殿はすけこましだな!ダッハッハッハ!」
「違いますよ!ジャンヌとは命を預け合う最高の相棒ですよ!な?ジャンヌ!」
「・・・・・・・そうだ、最高の相棒だ」
「ダッハッハッハ!わかったわかった!そういうことにしておこう!」
何故か流れが不利な気がしてコホンと咳をして話し始めるケイス。
「えっと、今日は予想通りでしたがカイが夢を見せられていたと考えられます。会話に罠を仕掛けていたので偽の神がまんまと引っかかってくれて助かりました。恐らくこれで勇者パーティーは無事に大暴走のボスを倒せば神の目を一人残すかどうかになると思います」
王様とリルはわかっていた様で言い出す。
「儂もカイだと思っておったが訓練の時のセリフでケイス殿の仕掛けた罠だと気づいたな。流石だと思ったよ」
「そうじゃのぅ。自然な流れの会話じゃったから童も気づかんかったが気づいた時は笑ってしまいそうになったのじゃ」
ルルとブリキッドは完全にわかっておらず??が飛んでいる顔をしている。
「全く。ブリキッドは自分で風魔法の実演までしたのに気づかぬとは・・・。親の顔が見てみたいのじゃ」
「ブリギットの育ての親はお前とランドさんだろ・・・」
「う・・・」
「じゃあババァのせいでわからなかったようなもんだな!」
「そうですねぇ。私がわからなかったのもきっとリルちゃんのせいですねぇ」
何故か全てリルのせいにされる。
「ご主人様!流石にこのアホ二人組に教育した方がいいのじゃ!なんで童のせいになるのじゃ!」
「ま、まぁ話が進まないからとりあえずはそういうことで我慢しといてよ」
「なんでじゃ!酷いのじゃ!」
「とりあえず勇者パーティーの件はひと段落したので、違う話がしたくて今日はリーンハルト殿に時間を貰ったのですよ」
ケイスは恐らく城にも1つくらいはあるだろうなと思い話し始めるのであった。
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