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ブリキッドが弓を抱きしめて手放してくれないので他の出た物を机に並べたケイス。
「なるほど、龍糞幸が出たから手袋って仰っていたのですね。ハハハ」
「そうなんですよ。ハハハ」
ジロリとリルを睨むケイス。
シュンと縮こまって小さくなるリル、可愛い奴だ。
「しかし、この龍糞幸もそうですが今回の魔法石もサイズが大きいですね・・・。3万金貨はいきそうですね。龍糞幸も暫定にはなりますが3000金貨は超えると思いますよ」
「へぇーそんなに行くのか」
「ええ。勝負をかけたいギャンブラーや商人が大一番の時に使うラッキーポーションは、成功率が倍位に上がるためかなり高額です。このサイズならかなりの量が作れるので高くなります」
「成功率が倍ってすごいな・・・それでこの二つを売って、世界にある伝説級以上の使える呪い装備をかき集めたいのですが金貨は足りそうですか?」
「ええ。足りるどころか半分くらいは残ると思いますよ。呪いの装備はもはや美術品扱いですので、神器級の物でも呪い解除をすると遺跡級以下になってしまうので高い物でも1000金貨しないです」
確かに美術品に1億って絵画と変わらないし、見た目は絵画と違ってそこまで良くないから納得できる。
そもそもちゃんと触ってしまうと呪われる可能性があるしな・・・。
「ではそのようにお願いしたいのですが、一点お願いがありまして魔法石の商談は最初に王様へ持ち込んでもらっていいですか?もし欲しいと言ったらこのように伝えてください」
ケイスは内容を伝えていくとドライさんが言う。
「ハハハ!相変わらずですね。ケイスさんは。王様にどれだけ貸しを作る気ですか。ハハハ!」
「ハハハ。ローヌさんには散々やられましたからね。同じ親友である王様にはとばっちりを受けてもらっています」
「わかりました。ではそのようにいたします。一応と額が大きいこともありますし、大暴走が終わるまでは行動できないので会長にも相談しておきます。王様には会長がお話しした方が良いと思いますしね」
「わかりました。それで問題ありません。ローヌさんには王様へしっかりと商談するように宜しくお伝えくださいね」
ニヤリと笑いながら伝えるケイス。
「かしこまりました。それで・・・ケイスさん。の、呪いの装備が手に入ったら解除するのを見せて頂いてもよろしいですか?知的好奇心が抑えられる自信が・・・」
ドライさんはローヌさんにねじ込められてリルの召喚も見られなかったし、可哀そうだからいいかなと思い了承する。
「それではある程度の目途が立ちましたら王城にご報告いたします。毎度ありがとうございます」
「いえいえ、こちらこそいつも助かります」
商談を無事に終えて王城へ帰るケイス一向であった。
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