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翌朝、目を覚ますと嬉しそうな顔してケイスの顔を覗き込んでいたリルがいた。
「おはよう、リル」
「おはようなのじゃ~ご主人様~」
「何か機嫌がいいね。どうしたの?」
リルは上機嫌に抱き着いてきて言う。
「じゃって~、一昨日と昨日で1コツン増えたのじゃ~。一日0.5コツン増えるなら1年後には180コツンもできるのじゃよ~?嬉しすぎなのじゃ~。ご主人様と一緒に果てる事が出来るのが楽しみじゃ~。幸せじゃ~」
こいつ・・・365日毎日俺とやる気かよ・・・あんなゆっくり腰を動かしていたらイかないぞ・・・。
しかし、幸せ絶頂から谷底に叩き落とす事になるのがわかっているため、言わないでおくケイス。
「そ、そうか。リルが俺のために頑張ってくれて凄く嬉しいよ。ありがとう」
キスをして起き上がる。
相変わらず両手を合わせて頬の下に置いて寝ているブリキッドを起こす。
「ブリギット、朝練行くから起きてくれ」
「ケイス様ぁ、うぅん、うれしぃよぉ」
「朝練おいてっちゃうよ?」
「だめぇんケイス様ぁ」
リルがブリギットにチョップする。
「ぐあ!いったー!何すんだババァ!せっかくいい夢見てたのに!」
「気持ち悪かったのでついやってしもうたのじゃ」
「え?え?気持ち悪いってなんだ?え?」
朝からパニックになっているブリギットに挨拶する。
「お、おはよう、ブリキッド」
「お、おはよう、ケイス様」
ブリキッドにキスをする。
「ん!イヒヒヒ」
「本当に気持ち悪い小娘じゃな」
「あんだとババァ!てめぇなんかお祈りババァじゃねぇか!」
「童の研究結果であのポーズが一番堪えられるのじゃ!なーにがイヒヒじゃ、だめぇんじゃ!鏡を見ながら言うてみぃ!」
「な!アタイがそんな事を言うはずないだろ!生殺しの2コツンババァが!獣らしく魔物と交尾して鍛えて出直してきやがれ!」
取っ組み合いの喧嘩を始めるバカ二人。
「もう!置いてっちゃうぞ?早く準備しろよ」
朝から二人のじゃれ合いで疲れてしまったケイスは朝練の広場へ二人を連れて行くと既にカイ以外が揃っていた。
「おはようー!みんな!」
皆と挨拶しながら偽の神が罠に食いついたのがわかったので上機嫌なケイス。
そして気配察知を使い広場に向かってくる途中の見えにくい場所で、カイが自分の顔を叩いて気合を入れているのが見える。
昨日の暴走対策会議で不満な態度を取ったカイに偽の神は夢を見せるだろうと予想したケイスは罠を仕掛けていたのだ。
「さて、食後の特訓が楽しみだな」
ニヤリと笑うケイスであった。
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