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ヤバい!ルルがガチ切れしている!赤いスパークが出ている!これはヤバい!
二人もガバっと起き上がり焦りだす。
「お、落ち着くじゃ、ルル!ほれ今なら独占できるのじゃ!」
「そ、そうだよ!ルルちゃん!次はルルちゃんが独占してよ!」
ガルルルルルと赤いスパークを飛び散らせながら近づいてくるルル。
「落ち着けルル!ホラ、膝枕するから落ち着こう!な?」
「ケイスさん!ちゃんといっぱいしてくれますか!?」
あ・・・アラームがなった・・・。
「ごめんルル、30分経ったからこの次の待ち時間30分はルルが独占していいからさ」
「そ、そうじゃ!次の待ち時間は全部ルルの独占じゃぞ!羨ましいのじゃ~」
「やったなルルちゃん!羨ましいなー!アタイも独占したかったなー!」
「さっさとドラゴンをぶっ殺しにいくです!」
赤いスパークを放ちながらズンズン進み、ボス部屋の扉に手をかけるルル。
急いで追いかける3人。
扉の中に消えていくルルを追いかける3人!
中に入り扉が閉まり始めた時に3人が見た物は紫色のスパークをまとったルルがドラゴンの首付近に既にいた。
「な!神闘法!ルルが神闘法を使っておるのじゃ!」
「そうか!前にもルルが怒った時は無意識に魔闘法を使っていたから怒ると使えるってことか!」
「ルルちゃん怒るとこえーんだな・・・」ガクブル
扉が閉まる同時にドラゴンの首はチョンパされた。
「やったですー!これでケイスさんの膝枕を独占ですー!」
既にまとったスパークは消えていてピョンと喜ぶルルがいた。
そして宝箱が出現してパカっとルルが開けるとそこにあったのは・・・。
「指輪ですーーーーーーー!」
「な!」と駆け出すリルとブリキッド!
3人でもみ合いになり始める。
「どれどれ・・・」
騎士王のリング:伝説級 フィジカルが1.5倍になり、あらゆる攻撃のダメージを減らすリング
「フィジカル1.5倍のリングだって」
ルルががくっとうなだれる。
「うう、流石に私じゃないですねぇ」
とりあえずケイスが指輪を持つ。
「ほら、とりあえず転移するぞ」
転移してボス部屋の前に戻る。
リルとブリキッドの言い合いが始まる。
「これはタンクをしている童のリングじゃな」
「これは後衛で防御が一番弱いアタイだな」
「何を言うとるのじゃ。どう考えて攻撃を一身に受ける童じゃろが」
「はー!アタイが倒されちまったら火力が落ちるし、か弱いアタイだろ」
言い合いをしている二人を見ながらケイスは座り、ルルはクッションも出して膝枕独占を堪能している。
「どこがか弱いのじゃ小娘が!全然か弱く見えんのじゃ!」
「ババァなんかガッチガチのカッタイババァじゃねぇか!この2532歳!」
「乙女に歳を言うと失礼な小娘じゃ!その根性叩きなおしてやるのじゃ!」
「やってみやがれ!クソババァ!今日こそ引導を渡してやるよ!」
ルルと二人で見ながら何してんだかと呆れてしまう。
「仲いいですねーリルちゃんとブリキッドちゃん」
「そうだなー内容はバカみたいだが・・・ほら!今回のリングは流石に」
バババっと二人はケイスの前に飛び込んで左手を差し出して薬指をあげてくる。
「流石にタンクのリルだな」
「やったのじゃーーーーーー!うれしいのじゃーー!さ!ご主人様、愛を囁いて付けてほしいのじゃ」
「くっそう・・・戦闘中は今の指輪は付けれねぇから欲しかった・・くそぅ!」
悔しがりながら項垂れるブリキッド。
「はいはい、愛しているよリル」
リングをリルの左手の薬指に付けてあげる。
リルはぱあああと嬉しそうな顔をして左手を上げてうっとりと見ている。
「畜生!悔しいぜ!」
「ブリキッドや、今回はしょうがなかったのじゃ。次はきっとブリキッド番じゃ」
「ババァ、アタイは戦闘中にも指輪が付けたいがためにババァをバカにしたのに・・・」
「いいのじゃいいのじゃ。気持ちは良くわかるのじゃ」
「ババァ」
「ブリキッドや」
ガシっと抱き合う二人。
「仲いいですねーリルちゃんとブリキッドちゃん」
「何やってんだ本当に・・・」
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