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救済の英雄譚~ゆかいな乙女達~  作者: アビ
6章 この世界の真実 ~感情のない軍人美女ジャンヌ~
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 お昼ご飯の時にエリさんから面倒な質問が飛んで来てしまった。


「ケイス様は無詠唱をどこで習ったのですか?」


 この質問は面倒だな。


「えっと両親が二人とも魔法使いで二人とも無詠唱の使い手だったんだ」


「す、すごい」


「え!?ケイスさんのご両親も凄かったのですね!流石ケイスさんのご両親」


 飽き男君も食いついてくる。


「両親と山奥で育ったから無詠唱が当たり前だと思っていたんだよね。ハハハ」


「では二つ同時に魔法を発動されているのはどうやっているのですか?」


 エリさんその質問は困るなぁと思い適当に話を即作る。


「小さい頃は親父のいじめかと思っていたんだけど、今思えばその特訓だったんだなぁって思う奴はあるよ」


「ど、どんな特訓でしょうか?」


「えっとね。机に親父と向かい合って座って、魔法の問題が書かれている紙が渡されるんだ。そして問題を解いていると足で不規則なリズムで蹴られるんだ」


「え?それは集中できないですね・・・」


 かわいそうな目で見てくるエリさん。


「それだけじゃなくて問題を口頭で出してきて、無視しても間違えても殴られるんだ」


「ケ、ケイスさんそれって虐待じゃ・・・」


 飽き男君が驚愕な顔している。


「そして解答用紙に書いた解答が間違っていたり、時間切れでも殴られる。小さい頃だったから完全にいじめだと思ったよ」


 俺が嘘をついているのがわかっている王様、リル、ルル、ブリキッドが爆笑し始める。


「ダッハッハッハ」「カラカラカラカラ」「アハハハハハ」「ガッハッハッハ」


 ブリキッドのもう少しお淑やかに笑おうよ!海賊かよ!


「でも小さい頃だったし頭が柔軟だったのか、親が元々できたから遺伝なのかはわからないけど、いつの間にか同時に考えられるようになったんだよ」


 リルから念話が飛んでくる。


『ご、ご主人様、良くもそんなウソがぺらぺらと!お腹が痛いから辞めてほしいのじゃ!お腹がー!』


「ダッハッハッハ」「カラカラカラカラ」「アハハハハハ」「ガッハッハッハ」


「そ、それは凄い訓練ですね・・・確かにできれば二つ魔法ができるのかも知れませんね」


 エリさんが本気で信じている。


「ケイスさんは何でご両親と住んでいた山から降りてきたのですか?」


 飽き男君が興味津々で聞いてくる。


「え?うちって家族全員が魔法使いで全員が新しい魔法を作る研究をしていたんだよ。爆発を起こして家族全員が何度も死にかけた事があったし、俺も失敗して瀕死になっている所を親父に爆笑されたり、今考えると凄い家族だったと思うんだよね」


 飽き男君がゴクリと唾を飲んで「デ、デンジャラスファミリー」と呟いている。


「それである時、俺が山に食料確保で魔物狩りに行って、家に帰ってきたら家が綺麗さっぱり無くなっていたんだよね。爆発の後もなく土台事綺麗サッパリ」


「ダッハッハッハ」「カラカラカラカラ」「アハハハハハ」「ガッハッハッハ」


 王族や侍女さん達はクスクス笑っている。


「や、辞めて欲しいのじゃ、そろそろお腹が、ご主人様とのややこがー」


 ゴチーン!「誰のややこだ!」


「いったーーーーーいのじゃ!カラカラカラカラ」


 エリさんが「わ、笑うところなんでしょうか・・・」と絶句している。


「ダッハッハッハ!む、昔は魔法の研究でしょっちゅう爆発が起きていたり、人が死んでも凄い魔法が出来たのじゃないかと逆に興味が出る魔法使いは多かったのだよ」


 王様がフォローする。


「アハハハハ!お腹が痛いですー!」「ガッハッハッハ!ケイス様もうやめてくれー!」


 勇者パーティの視線が痛くなり「はい、この話はおしまい!」と閉じた。


「ほらみんな、ちゃんと食べないと!」


「ダメじゃ。お腹が痛くて食べられないのじゃ。ご主人様、あーんしておくれ」


「私もお腹が痛くてだべばべばべん」


 モグモグしている流石のルル。


「アタイもダメだ!お腹が!痛すぎて!」


「全く、リルほら口を開けろ!入れてやるからあーんしろ!」


「あーんなのじゃ~」


 キャロちゃんがそれを見て「わ、私も!」と言い出す。


「キャロ様は普通に食べられますよね?まずはこの珍獣を片付けないと」


 両親の前でお姫様にあーんはハードルが高すぎる!


「ケイス様!ア、アタイも・・・」


「ルル、食べ終わったならブリキッドに食べさせてあげて」


「わっかりましたー!」


「え?ケ、ケイス様がふぇぼぶぼぶごぶ」


 ブリキッドはルルのペースで突っ込まれているようだ。


「ほら、リル次々いくぞ!ホラ早く!」


「待って欲しいのじゃ!ごしゅじぶべぼぶぼべぶぼべ」


「良し!なくなった」


 キャロちゃんが一口分だけ残してこちらを見ている。


「ケイス様!お願いです!あーんしてください!」


「えー?流石にお姫様にご両親の前でするのは」


 王様と王妃様を見ると手でどうぞ!っとキャロちゃんに向けて笑顔でやっている。

 はぁ、とため息をついてこのままだと絶対結婚させられるな。

 そんな事を思いながらもキャロちゃんにあーんするケイスであった。

 でもキャロちゃんにあーんは可愛くて最高でした!ありがとうございます!


いつも読んで頂き、ありがとうございます。

今後も読みたい!楽しい!と思って頂けたら是非、ブックマークや下にある☆に評価を入れて頂けると嬉しいです。

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