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救済の英雄譚~ゆかいな乙女達~  作者: アビ
6章 この世界の真実 ~感情のない軍人美女ジャンヌ~
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 そして翌日の朝練の時間になりケイスパーティはいつもの広場に行くと既に飽き男君とキースが来ていた。


「ケイスさん!おはようございます!宜しくお願いします!」


 相変わらず90度にお辞儀する飽き男君。


「師匠!今日は終わった後におんぶしてもらうことがない様に頑張ります!」


 飽き男君とは対照的に拳を握り前に突き出している。


 そしていつも通り魔力グルグル訓練を開始する。

 ケイス以外は「ベブ!」「ぐあ!」「ふにゃ!」「うじゃ!」「アイタ!」と潰れたカエルになるのを繰り返している。

 それを見て侍女さんたちがクスクス笑っている。

 ケイスは並列思考で毎日寝る時以外は魔力も気力もずっとやっているので倒れる事はない。

 そして6人いるので3組に分かれて模擬戦が始まる。

 10分交代でメンバーを変えて行うのである。

 ケイスにはアラーム魔法はあるがリーゼさんがストップウォッチみたいな物があるらしく、10経ったら声をかけてくれると言ってくれた。

 なんとそこで驚いた事があった。

 ケイスとキースの模擬戦の時にそれは起こった。


「師匠をびっくりさせようと思ってこの瞬間を待っていました!行きます師匠!」


 何とキースがパチパチと赤いスパークを出し魔闘法を使いだしたのだ!


「おおおおお!これはすごい!魔力操作を教えて2週間なのに!天才かキース!」


 どうやらケイスが離れていた2週間弱の間、時間がある限りずっと魔力グルグルトレーニングをしていたようだ。

 ルル以外にもここに天才がいた!しかもキースは未だ12歳で上級職の上級剣士だ。

 飽き男君が唖然として見ている。

 キース王子に実力で抜かれると焦ったのか手加減が苦手なルルに突撃しまくって「危険分子は死ねですー!」と吹き飛ばされまくっていた。


 そして終わった頃には飽き男君が立ち上がれなくなっており、地面に倒れていた。


「ほら、アキオ。風呂場までおぶってやるから乗れ」


「え?ケイスさん。でも僕、ケイスさんにそんな」


「アキオはもう俺たちの仲間だろ?気にすんな」


 飽き男君をおんぶして歩き出すと背中からすすり泣く声が聞こえてきた。


「僕、僕、ケイスさんにあんなひどい事したのに・・・うう、仲間と言ってくださって・・・」


 この世界に来て男を何回も泣かせている気がするなと思いながらふと周りを見ると、飽き男君に襲われかけたはずの飽き男君の侍女さんが感動して泣いていた。

 もしかして・・・飽き男君の侍女を続けているのは好きなのもあるかのかもしれないな・・・。

 と考えていたらリルがすすっと近づいてきた。


「ご主人様は何で自分のことは鈍い癖に他人の事には気づくのじゃ?ひどすぎじゃろ」


 ニヤニヤ笑いながら言ってきてので強めの喧嘩キックをお見舞いしてやった。

 綺麗に吹き飛び壁にベチャっと張り付くリル。


「いったーーーーーいのじゃ!本当のことじゃろうに!ぁぁぁぁ気持ちぃぃのじゃ」


 このドM駄犬め!


いつも読んで頂き、ありがとうございます。

今後も読みたい!楽しい!と思って頂けたら是非、ブックマークや下にある☆に評価を入れて頂けると嬉しいです。

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