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ギルドに着くとすぐにギルド長室へ受付のお姉さんが案内してくれた。
「おう!もどったか・・・って女性が二人も増えているじゃねーか!お前は女ったらしだったのかよ!若いっていいなオイ!ハッハッハッハ!」
「何を言っているのじゃ、ガルフや。童じゃよ。わーらーわー」
「な!リル様でしたか・・・。お美しい姿でびっくりしました。しかし何でまた人の姿で?」
「ガルフや、そんな物は言わなくてもわかるじゃろ?」
リルが腕に抱き着いてくる。
「はぁ?英雄色を好むと言うが神獣様まで落とすのかよ・・・。ケイス、お前は本当にぶっ飛んだ奴だな。それで後ろのお嬢さんは?」
「ア、アタイはエルフ族の勇者、ブリギットだ!宜しく頼む!」
「はぁ?エルフ族?ケイス、お前全種族制覇でも狙ってんのか?」
「ケイスさんは世界中の女性とエッチしまくりですぅ!でも私が一番ケイスさんを開拓しますです!」
「バ、バカな事言ってないでさっさと情報を話してください!」
唖然とした顔をしていたガルフであったが思い直したのか真剣な顔をして話し始めた。
「ま、まぁそうだな。ほどほどにな?んで大暴走についてだが6日後に確定した。細かい会議は毎日やっているが3日後の午後2時から最終会議が行われて、そこで作戦や兵士と冒険者の配置が最終決定される。お前はその会議に出て欲しい」
「わかりました。俺は冒険者として参加と言う形になるので決定権はガルフさんにあるのでしょうか?」
「そうだな。一応王様とかと相談しながらにはなるが冒険者の配置や動きの決定権は俺にあるな」
ふーむ、ガルフさんには話しておかないと不都合が出るかも知れないなと思考しているとリルが言う。
「ご主人様、ガルフには話しておいた方がいいのではないじゃろか?ガルフなら大丈夫じゃよ」
「リルもそう思うか。俺も今それを考えていたんだ。ガルフさん、今から大事な話をしたいのですが時間は大丈夫ですか?」
「おう!大丈夫だぞ。お前の大事な話しって言われるとちょっと怖えな」
そしてケイスは転生してからの事、使徒である事をガルフに話す。
「使徒か・・・。お前の力を見たわけじゃないし普通なら疑う話だが・・・・」
言いながらガルフは周りの女性陣を見る。
「ダンジョンの実績と証拠が目の前に大量にありすぎるからな!ハッハッハ!んで?どうして欲しいんだ?」
「俺達はあくまで冒険者ですし、うちのパーティは阻害魔法や弱体魔法が多く使えるので、できる限りフォローだけに回って勇者パーティにボスを倒させたいのです」
「ほぅ。冒険者なんて名誉や金のために動くのに欲の無い英雄様だな。まぁ国に所属する人間としては感謝しかないがな!ハッハッハ!」
「俺は英雄になりたくて戦っている訳じゃないし、将来は愛する家族とゆっくりと過ごせれば満足ですよ」
「なるほどなぁ。自分の利益より他を助ける様に動くか。王様も言っていたがお前は本当に理想の英雄なのかもしれないな。わかった。そうなる様に配置は考えて置く」
「ありがとうございます。宜しくお願いします」
「ああ、それと勇者パーティのアキオが襲った受付嬢に土下座で謝ったり、初心者冒険者や中堅冒険者へお辞儀をしながら色々聞いたり、資料室に籠ったりしていたんだ。ケイスお前何かやったか?」
「へぇーアキオ頑張っているじゃん。ただヒントをあげただけですよ」
「ヒントねぇ。そんなんであんなに変わるものか?まぁいいや、それじゃあ逐一王城には報告するからこの後の細かい変更点とかは王様に聞いてくれ」
「わかりました。それでは今日は失礼します」
ギルドを出て王城に向かうケイス一向、大暴走まで1週間を切ったため気を引き締めて行こうと考えるケイスであった。
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