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救済の英雄譚~ゆかいな乙女達~  作者: アビ
1章 森からの脱出
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エピローグ

初投稿です。

宜しくお願いします。

「は!ここはどこだ!?」


 目が覚めたら洞窟の中にいた。

 防空壕の様な所だ。

 前方を見ると離れた所に入り口が見えるため前方は確認できるが後ろは暗くて見えない。

 入り口の向こうには木が狭い間隔で生えているのが見える。

 恐らく森の中にある洞窟なのだろうと予想ができる。


「何故こんな所にいるのだろうか・・・」


 頭の中で何が起きたのか必死に思い出してみる。


 俺の名前は高山タカヤマ 啓介ケイスケ

 今年で40歳になる太陽光発電システムを売り歩く営業マンの仕事をしていた。

 身長は170cmと細マッチョ。

 切れ長の少し鋭い目を持っているが笑顔を作れば鋭い目とのギャップにより非常にモテた。

 40歳になった今はイケおじと皆に言われる。

 小さい頃から思いやりがあり、頭が良く優しい性格ではあるが狡賢いタイプでもある。

 勉強も多少することで覚える事ができ、運動神経もソコソコよかった。

 仕事の給料はインセンティブ制度であり、売れば売るほど高い給与がもらえた。

 目的がありお金が欲しかったため、勉強や笑顔の練習は日々の日課だ。

 営業中の会話を誘導するために心理学等も含め様々な事を学び、外見の良さと頭が良い事もあり、常に売り上げトップであった。

 営業内容の全ては褒められたものではないが・・・。

 おばちゃん相手に期待を持たせる様な事もするし、会話を誘導し外堀を埋めて販売していた。

 下調べ等も徹底することで犯罪ギリギリのグレーゾーンでの販売も非常に多かった。

 そんな狡猾な一面もあるがプライベートは幸せな生活を過ごしていた。

 背も胸も小さいが同い年で未だに可愛らしい妻と小学6年生になる息子と3人暮らし。

 高給取りでも特に豪華な暮しなどはせず、一般的な生活を送り、愛する妻と息子のためにひたすら貯金しており、将来は既に安定する見通しが建っていた。


 しかし、1年前に生活は急変した。

 下調べに失敗してしまったのか販売した相手が生活苦で自殺してしまったのだ。

 愛する者や身近な友達には常に全力で向かい合い優しいが、その他の人には何とも思わない事が災いしてしまったのだ。

 狡猾にグレーゾーンを攻めていたため犯罪にはならなかった。

 優しい性格であった啓介は人を殺してしまった罪悪感に苛まれた。

 営業どころか外に出ようとすると震えてしまい、出社すらできなくなってしまったのだ。

 貯金は1億を超えてあるので生活に困ることはないが、1年近く引きこもり生活に陥ってしまった。

 このままではダメだと思いなおし、できる限り他人とも全力で向かい合い、優しくできる様な仕事をしようと思った。

 そして給与は安いがホームヘルパーの様な仕事への就職が決まり、少しでも人を助けて罪滅ぼしをしよう!と気合を入れて初出勤の日。

 電車を待っている所で背中を押された。

 視界のない真っ白な意識の中で死んだのか・・・・と思った所で澄んだ女性の声が聞こえた。


「あなたの様な方を探していました。死んでしまっては何もできません。罪滅ぼしの機会を与えます。新しい世界で誓った事を叶えてください。そして世界を救ってください。」


 視界のない中、喋る事はできない。

 聞くだけしかできない。

 澄んだ声の女性は一方的に続けて語った。


「他人も含む全ての人に優しくする誓いを叶えられるように二つの力を与えます。一つは魔法を極めし者、もう一つは全てを内包するものです。一方的で勝手なお願いをして申し訳ありませんが宜しくお願いします。」


 謝罪するなんて良い神様なのかも知れないなと思った瞬間に意識が途切れた。


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