第28話 ストーカー
みんながまーさんを見ているがまーさんは何も話そうとしない。
「おい、教えろよ。 みんな知りたがってるんだぞ!!」
つーさんが代表して聞いてみる。
「あー、平原 澪って知ってるか?」
まーさんは嫌々話し出す。
「知ってるよ。 ひらはら みお 身長160センチ、胸はDカップ、今は1組だけど去年は俺と同じクラスで結構いい感じになったんだよなぁ」
つーさんは懐かしむように宙を見つめる。
「そいつとさ、少しだけな……言うなよ」
「あれ? でもみおちゃんって俺ともデート行ったぞ?」
つーさんは不思議そうに言う。
カレンはつーさんをじーっと見ているがつーさんは気がつかない。
「あー、うん。 まぁ、色々あったから……」
「何があったの? 私も知り合いだけど何も聞いてないわよ?」
ユウナは少し心配しているように見える。
「いやぁ……ただ少し愛情表現が凄くて……」
「激しい方が好きなの!?」
雪菜は嬉しそうにしている。
「いや、好きでは無い……むしろ苦手なんだよなぁ」
まーさんは本当に話をしたくないようだった。
「おい、ふざけるなよ!! 俺バレンタインに貰ったもん!!」
つーさんは誇らしげに言うが背後のカレンの殺気が強くなった。
「バレンタインの次の日髪の毛短くなっただろ?」
「あぁ、あれは俺の為に髪を切ってくれたんだろ?」
「バレンタインのチョコ手作りだったか?」
「いや……お前手作り貰ったのか!?」
「あぁ……結構大きの貰ってさ。 それで中に髪の毛が入ってたんだよな……」
「「「え!?」」」
全員が絶句した。
「それって黒魔術じゃないの!?」
「愛情では無いわよね……」
「なんで俺のには入ってないんだ!?」
それぞれの意見が出始めるとまーさんは逃げ出そうとするがまだ椅子に縛られたままである。
「逃げるなよ!! いいか、俺はデートしたんだぞ!? それはどう説明するんだ!?」
「……あれは嫉妬させる為にデートしてたんだよ……俺は何も感じないのにさ」
「たしかに……まーさんと仲がいいのつーくんだけだしね……」
ユウナは不安を覚える。
「あとさ俺が他の女の子と話ししてたらさ、次の日その女の子の机の中にノートが入ってたんだよ……全ページ女の子の名前と死ねって書かれてたんだ……」
「ホラーじゃん!?」
「あぁ……それで家に帰ったらメールの嵐でさ、それで別れようと思った」
「じゃあキスもしてないのか!?」
「あぁ……」
「で!? 別れれたの?」
「まぁ……なんとか。 それも少し大変で俺の目の前で刃物もっててさ……一緒に死ぬって言い出して……それで親御さんに相談して病院に入院させたんだよ……」
「それで入院してたんだ!?」
「そうそう」
「うわぁ、そこまでいくと流石に怖いわねぇ……私はそこまでしないから安心してね」
雪菜はさりげなくアピールを入れてくる。
「そう、それで学年が変わってクラスを離して貰ったからいいんだけどさ……未だに苦手だしチョコ食えなくなった」
まーさんはため息をつきながら答える。
「なんかごめん」
つーさんは少しかわいそうになったのか謝っている。
そしてそのつーさんの足を執拗に蹴っているカレンちゃんも少しまーさんには同情しているようだった。
「えっと、とりあえず真連は雪菜さんの事どう思う? 可愛いと思うでしょ?」
ユウナが突然話題を変えようと話しかける。
「……あぁ、うん」
「それよりもユウナちゃんとは血が繋がってないからどう? 可愛いわよね!!」
雪菜が今度はユウナを勧める。
「……あぁ、うん」
まーさんはちゃんと話を聞いていないようだった。
「でもよ、いいじゃねぇかよ!! ストーカーの1人くらいいたほうがさ!!」
「それが1人じゃ無いんだよ……」
「そんなに人気あるのか!? 怖いだけだろ?」
つーさんは足をガードしながら答える。
「いや……私の友達の中にも結構いるわよ。 つーくんは彼女いるからみんな諦めてるみたい」
「俺に彼女がいるからモテないのか!?」
「私だけにモテればいいでしょ!?」
「いいよ!! もっとモテたい」
「いいわよ!! 毎日メール大量に送るわね」
「うん」
「……一緒に暮らしてますよね?」
祐樹は一応突っ込みを入れておいた。
「それから女の子に興味なんいんですか?」
「興味ないという言い方は少しおかしいけどな……付き合うとかは考えてないな」
「そうだったんですね」
「じゃあ私のファンって言うのも嘘?」
「いや、応援はするさ。 それと恋愛は関係ないだろ?」
「うっ……」
雪菜は胸を押さえながら机に倒れこむ。
「大丈夫? ごめんね、弟が……」
ユウナは雪菜の背中をさすりながら謝っていた。
「なぁ、トイレ行きたいから解放してくれないか?」
「あぁ……いいぞ」
つーさんがロープを解くとまーさんは歩いて行った。
「なんか悪いことしちゃったな……今日は解散しようか」
つーさんの言葉に全員が賛同してその日はみんな帰路に着いた。
その帰り道祐樹が独りで帰っていると髪のが長い女の人とすれ違った。
「あら、あなた……いい香りするわね」
「え!?」
突然話しかけられ祐樹は驚く。
顔はまぁまぁ綺麗な人だったがどこか怖いと感じた。
「真連の匂い……」
ボソッと言うと女性は歩いていく。
「……もしかして」
祐樹は恐ろしくなり走って帰ったのだった。
つづけーー!!
けーー!!




