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第19話 クリスマスイブ

続きを書きました!

早く見たいって!?


慌てない慌てないひと休みひと休み!

最強の能力、チート能力、ハーレム展開、そのどれもにあこがれている人は多いだろう。


しかし実際にそんな能力もなくハーレムどころか女の子とロクに話したことない男、その名も木下 智輝 17歳 高校3年生である。


身長体重は平均くらい、当然髪の毛だって黒いままだ。 さらに成績においても平均値と平均マンと言っていいだろう。


そんな彼が勇気を出して挑んだ冒険談である。


時期はちょうどクリスマスイブ。


街にはクリスマスソングが流れ、カップルがいちゃついていた。


そんな中智輝は1人塾からの帰り道を歩いていた。


「はぁ、ほんとリア充死ね。 てか高校生っぽい奴らもいるけど受験勉強しなくていいのかよ?」


独り言をつぶやきながら歩いていると雪までチラついてきてイライラしていた。


バスに乗り込むとほとんど人は座っていなかった。


さすがにクリスマスイブなのでみんなまだ遊んでいる様だった。


数学の参考書を出すと復習を始める。


智輝の家は両親ともに公務員で当然智輝も公務員を目指していた。


兄弟もいないため親からの期待も大きいが、それがなぜか嬉しかった。


自宅の近くに着くとバスから降り家まで徒歩15分の家まで歩く。


途中に豪邸があり毎回そこの家を通るときには羨ましくも憎くも見える。


「公務員じゃあ絶対に住めない家だよなぁ」


きっと中ではパーティでも開いているんだろう。


足が自然と止まり門を見ていた。


そうあれは今年の春だった。


学校から帰りすぐ街に参考書を買いに行こうと思いバス停に向かって歩いていた。


そのときこの家の前を通りかかるととてもすてきな女の子と出会った。


制服を着ていたので高校生とわかったがどこの高校かわからなかった。


「永田さんかぁ……あんな人が奥さんになってくれたら勝ち組だよな……」


ここに来るたびに思い出すので頭を振り切り替えてまた歩き出した。


しかしすぐ目の前に彼女が歩いているのが見えた。


彼女は今学校の帰りなんだろうか制服のままであった。


「あら? こんばんは」


彼女から声を掛けられる。


「こ……こんばんは……」


「家の弟に用事?」


「え? あ、いえ違います」


智輝は慌てて否定する。


「あら、てっきり友達かと……ごめんなさいね」


彼女と会話している喜びで今にも飛び立てそうだった。


「おい、先に行くなよ」


彼女の後ろから声が聞こえてきたのだが聞き覚えのある声だった。


「現れたな、マー坊!!」


智輝は得意の空手の構えを繰り出す。


「お、智輝じゃん。 久しぶり、元気か?」


「なんだ掛かってこないのか? まぁいいよ。 元気だよ、受験勉強で忙しいけどな」


このムカつく後輩は昔から一緒の場所で空手を習っていた、そしてこいつの苗字も永田だった。


「マー坊この辺に住んでるのか?」


そっちにおどろきっだった。


「あぁ、まぁ……」


なぜか歯切れが悪い。


「中で話したら? お茶ぐらい淹れるわよ?」


まさかのお誘いに智輝は断りを入れる。


というか彼女の家に入ると気絶してしまうかもしれないと思ったから断ったのだった。


「まぁ忙しいならしょうがないよな……またな智輝」


なぜか2人に見送られて智輝は歩き始めるがふと気になった。


なぜ2人は一緒にいるのか? それはもしかしたら2人が恋人なのかもしれないと思った。


クリスマスイブである。


足を止めると振り向く。


2人は家の中に入ろうとしていた。


「ちょっと待ってくれ、マー坊!! 少し話があるから時間いいかな?」


「あー……いいぜ、俺も聞きたいことあるからさ」


なぜかまーさんを先頭に家に向かって歩く。


門の中に道路があったのはさすがに驚いた。


道を右折するとすぐに日本家屋が見えてきた。


「ここでいいか」


中に入るとユウナはキッチンへ入っていった。


「彼女とはどういう関係なんですか?」


なぜか敬語で聞いてしまう。


「あれは姉貴だから気にするな」


「じゃあ受験生!?」


同い年の女の子に出会えるのはラッキーだった。


「いや、年齢は俺と同じ。 もっといえば誕生日も近い」


「え!?」


ここで智輝は複雑な家庭環境なのだろうと悟った。


そこへユウナがお茶を運んでくる。


「それで聞きたいことってなんだ?」


「あぁ、なんか世界最強の男がいるらしいんだけどさ、空手通用するかどうか聞きたくて」


「あの……それってもしかして篠田師範の事!?」


「知ってるのか?」


「当たり前だよ……むしろ知らない方がおかしい。 この世のあらゆる格闘技に精通し最強と言われた男だ。 世界一になれない理由わかるか?」


「さぁ?」


「彼は優しいんだよ。 それに最強の称号も欲しくないんだ。 彼が欲しいのは技なんだ」


「なるほどな……」


「もしかして戦う気か? それならやめておけよ、彼が本気になったら軽く潰されるぞ? 若い時の彼は壊し屋だったんだからさ」


「そう言われるとやる気になるな」


まーさんは嬉しそうにしている。


「あの……私格闘技はそれほど詳しくないのですがそんなに強い人がなぜこんなところにいるんですか?」


「なんか最近お孫さんがアイドルやってるみたいで……ルシフェルってしってますかね?」


「知ってる……篠田……あ!!」


まーさんは1人の女の顔を思い出した。


「あらお知り合いなの? 私には紹介してくれないのかしら?」


ユウナはクスクスと笑う。


「訳ありなんだよ、それであのじじい助けに入ったのか……」


まーさんはすべてがつながり怒りを覚えた。


「本当かどうか知らないけれど……なんなら見に行きますか?」


「あら、私も弟が好きになった女の顔を一目見たいわ」


智輝の提案にまさかのユウナが乗ってきた。


「いや、いかなくていいから……それに智輝も勉強してろ」


まーさんは絶対に2人に来て欲しくなかった。


「お姉ちゃん妬いちゃう」


ユウナが絶対に思ってないことを言う。


なんか智輝は聞いてはいけない会話を聞いているような気がしてきた。


「あの、そろそろ帰るよ」


智輝は立ち上がるとまーさんも立ち上がる。


「門まで送っていくよ」


まーさんと共になぜかユウナも立ち上がる。


「私もついてく。 面白い話聞かせてくれてありがと」


「あ、いえ……」


智輝は照れを隠しながら答える。


「そういえばまだ私の名前言ってなかったわね、ユウナよ。 よろしくね」


手を差し出しながら言われ、智輝は握り返すと自分も話さなくてはと思った。


「木下 智輝です。 ……好きです!!」


「え?」


「あ、いえ……あのユウナさんの事が素敵で……」


「ありがと。 2人で門まで歩こうか。 あんたは待ってなさい」


それだけ言い残すとユウナと智輝は2人で家を出る。


「今日初めて会ったわよね?」


「あの、以前お見かけした事が……」


「その時話したかしら?」


「いえ、しておりません」


「じゃあ私の事は知らないわけね」


「はい。 今日話した感じだと優しそうだなと……」


「ありがと。 でもね私は優しくないの。 智輝さんが優しそうだから正直に言うわね。 私はズルいのよ」


「そんな事ないと思います!!」


「あら、そう言ってくれて嬉しいわ」


「良かったらお付き合いして頂けませんか!?」


門のところに着いた時に告白した。


「ごめんなさい。 私には好きな人がいて彼以外には興味ないから。 でも嬉しかったわ、ありがと」


智輝は肩を落としながら門を出た。


勇気を出した結果がこれとは情けなかった。


トボトボと歩いていると時間が長く感じた。


そしてなぜ告白したのかと後悔もしていた。


きっと彼女が美しかったからだろうと智輝は思いながらも家に着き中に入ると母親の言葉も耳に届かず部屋に入る。


ベッドに倒れこむと何故か終わった気がした。


「青春よさらば……」








その頃まーさんは家に帰るとゴロゴロしていた。


「あんたさゴロゴロしてるだけなら私の肩でも揉んでよ」


「俺は今ゴロゴロしたいんだよ。 頭が混乱しそうだから」


「そう……そんなにアイドルが好きだったとは……私は少し引いてるわ」


「そんなんじゃねぇよ。 それよりも他のやつに言うなよ」


「言うわけないわよ。 弟がアイドルにハマってますなんてね……」


「ハマってないって」


「なら見せてくれる? どんな子か気になるから」


「わかったよ」


「約束だからね。 ほんとあんたの世話は大変よ」


そう言いながらユウナは自分の部屋に戻っていった。






はーい! 楽しかった? またねー!


ははうえさまー♪

おげんきでーすーかー♪


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