プロローグ
初投稿になります。手探り状態ですがなんとか面白いお話しを書きたく思います。
私は薄れゆく意識の中で最後の光景を見ている。
燃える炎。倒れる屍。流れる血。
城内は荒らされ、鎧を着た人間たちが同族を殺し踏みにじる。
------仲間たちが何をした?--------
一方的な虐殺。私が魔王だから、仲間たちが魔族というだけの理由?
納得できるわけがない。
私が意識を保とうと耐えてると
リーダー格と思われる、金髪で銀色の鎧を着た若者が剣を掲げ叫ぶ。
「ついに魔族の王!魔王を倒したぞ!!」
その叫びに反応して人間たちは歓声を上げて勝利を喜び合う。
「まさか我々が友好を築いてきたのは隙をついてこの大陸を手に入れる為とは思わなかっただろう」
一人の人間が私を見下しながら言葉を発する。
自分の視界が霞んで、言葉も上手く聞き取れない。
それでも私は言葉を発した。
「おのれ…人間ども………ゆるさ…な…ぃ」
言葉を発した私に対して笑みを浮かべた人間は
私の頭を足で踏みつけながらこう云った。
「お前たち魔族は脅威。我々は我々を守るために脅威を払う必要があった」
彼は続けて云う。
「せめてのも情けだ。お前の子供たち4人とは、あの世で暮らすといい」
私は意識が朦朧としているため。
言葉は聞き取りづらくなっていたが不思議と言葉が頭に響く。
「さよなら、魔王様」
次の瞬間、私の頭は砕け散った。
そう、これが私の故郷。
魔族たちが暮らす大陸の城で起きた私の最後の記憶。
人間なんかを信じたばかりに自分だけでなく仲間や子供たちも殺され
全てを失った哀れな魔王。
それが私だ。
次に生まれ変わったら、絶対に復讐してやる。
そう強く想う。
-----魔王サタン------