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サルヨミの街

作者: 猿読み


チクタクと揺れる


また歯車が動き出す



天照らし星枯らす街は静かに唸る


雑音が聞こえぬようにかけるイヤホンは


風という音楽を消し


また殻に戻る



乾電池で動く回るベットタウン



夜の猿山で歌う猿読み



ライオンのいびきが名もない動物園を支配する中



己の感性だけを信じて



壁に跳ね返るコトダマと戯れる



嘘偽りで成り立つ猿社会



見ざる、言わざる、着飾るキレイ事



思ってなくても歌う平和



思ってなくても歌う愛



おままごとにはもう飽きた



大人になってもまた誰かの役



お父さん役、悪者役、いい人役



ヒビが入った仮面にはもうなんの役も回ってこないだろう



また半日かけて衰えた月が幻を見せる太陽を急かす



来店時間がせまる動物園



猿山の住人達はまた両足の補助輪に気が付かないまま



我がもの顔で山に登る



墓石と化したビルは


パンパンに膨れ上がり弧を描く



外れかけのネジ


赤錆の血が滲む


無理矢理とり外すそうともがくも


一人では立てないので仕方がない


補助輪なしでは生きてはいけない



サルヨミはまた影となり闇を待つ




日は眩しい過ぎとける思考は己を焦がす



何度言えど


意味のない言葉は地を這う


牙のない詩は何を伝える


ある人は言う、詩に意味を持たしてはならぬ


詩とは意味を見出だすモノではない


彼からすればそれはオナニー論を叫ぶ童貞野郎の戯れ事


猿が覚えれば待つのは死


汚い言葉だかこれがリアルな感性なので仕方がない



仕方がないで済ませるのが彼の悪い癖だ



猿読み月読みされど我飲み



掃きだめの猿山で歌い寝る



明日もまた見えぬ星へ

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