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図書館探索
あの少女には異常はないとは言ったものの……なんというか異常はあった……少女には食事はおろか点滴すら繋がれていない。何故生きているのか謎だ。
「なんで今までそんなことに気づかなかったんだろうな……」
一番初めに気づくべきだったろう。
異常の塊だと。
図書館を改めて調べることにした。
少女が何者なのか……そして少女を救う方法はあるのか。
「ドイツ語ばかり……魔女?関係ない……」
何故か医療に関する本は少なく魔女に関する文書が多くを占める。まさか……?
「魔女の呪い……?なのか?」
日本の呪術師とはまた違ったものなのだろうか?札の作り方は一応知識としてはあるけれど……そもそも紙がない。
その日から俺は図書館にこもるようになった。
そんなある日のことだ。あの食料を渡しに来る職員にメモを渡された。
「気をつけろ」
そう職員はいった……。
え?………あいつ日本語喋れるのかよ!!!
メモにはなにが書いてあるのか。そして気をつけろの意味は。いったい俺は少女を救えるのか……。