みどりさん
今日は、とても気分がいい。
得意先の専務に気に入られた。
やはり男は仕事が一番大切だ。気分がいいから屋上で昼寝でもしょう。
屋上へ上がるとタバコを吹かしている女性がいた。 みどりさんだ、、、
確か営業三課の山本部長と不倫してるとか、、、まぁ人それぞれだから俺には関係ない。
なんか気まずいから視界に入らない様に横切ると、、、「あら田中くん。」
呼び止められた、、、
みどりさんが手招きするので仕方なく駆け寄る。
まじまじ見ると、みどりさんはやっぱり年齢が45というだけあってシワが沢山ありオバさん感は隠せないなぁー
みどり 私の噂話知ってるでしょ。
いきなり凄い直球が飛んできた。
普通なら誤魔化してしまうと思うが俺自身 色恋沙汰に興味がないからか素直に答えた。
将斗 はい、、、あくまで噂の範疇ですが。
こんな事聞いてはいけないのかもしれませんが幸せですか?
みどり 女はいくつになっても女でいたいの
老いていく自分が堪らなく怖いの誰かに側に居て欲しいのよ。
勝手ですね。
俺は思わず言ってしまった。
みどりさんは表情一つ変えずに そうね、、、
と言うと屋上入口へ歩き出した。
そして振り返ると少女の様な笑顔で
「私、幸せになるんだ。」
と言うと階段を降りていった。
翌日、山本部長の解雇通知が社内を騒がせていた。
不倫なんて所詮自分をコントロール出来ない子供のやる事だ。
好きだから、、、なんて物は一時の衝動でしかない。
家族や周りを天秤に掛けるにはあまりにもリスキーだ。