会長の誘い 1
陽菜と蒼司の2人は理解がまだ追いついていなかった。
それもそうだろう。憧れの存在として追いかけていた生徒会長である星奈という存在が最近推していた配信者の天星ステラだというのだから。
側から見れば、声でわかるんじゃね?というツッコミが入ってくるかもしれない。だけど、日頃Qtubeに入り浸っている2人を持ってしても、ステラの声を星奈と一致させることはできなかった。
そしてもう一つ、2人にとって今のこの状況は知らない間に少しばかり恥ずかしい展開ともなっていた。
「固まってる所ごめんね?驚かせちゃったかな?」
「それはもう、驚くなんて言葉で収まらないくらいには驚いてますよ?」
「ほんとですよ!!」
「そうだよね、だって2人とも私の配信を観に来てくれてるもんね」
「「えっ」」
「ふふっ、知ってるよ?だって、2人ともすごく熱心に私のこと推してくれてたし、なんだったら配信者になろうとしてたでしょ?2人とも」
そう、陽菜と蒼司の2人は実は星奈と同じく、顔出しをせずに配信者を始めようと考えており、そのことを星奈=ステラに相談までしていたのだ。
「は、恥ずかしいですぅぅぅ」
「俺も、恥ずかしいって言うかなんていうかむず痒い気持ちっすね」
「そう?そんなに気にしなくていいのに……というか、2人がそういう相談をしてくれたから私はここに呼んだんだから」
「え?それって?」
相変わらず?何も理解していない陽菜とは対照的に蒼司は星奈が言おうとしていることを少し察しているようだった。
「もしかしてっすけど」
その蒼司の予想は、当たっていた。
「2人とも私と一緒に配信、始めよ?」
憧れであり、推しでもあった先輩から告げられたのは、新しい世界への勧誘、だった。
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