表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】僕の大事な魔王様  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/82

10.どちらがお父さんでお母さん?

 連絡しないで遊びにきたら、見張りのドラゴンに驚かれちゃった。でも、すぐにお祖母ちゃんが顔を見せる。


「おやおや、ウェパルだったのかい。そちらのお方は……随分と強い魔族の方だね」


「うんとね、僕の伴侶で魔王様で、一緒に暮らすことになったの」


 忘れないよう指を折りながら説明する。あれ? 何か忘れてるかも。うーんと考える僕の頭をベル様が撫でた。なんだか笑っているみたい。


「あっ! あと僕が大好きな人だよ」


 一気に伝えて満足した僕の目の前で、大きな緑の鱗を持つお祖母ちゃんは何度も頷いた。それからぺたんと平べったくなる。ベル様の前だと、皆がぺたんこになるのは、何でだろう。他のドラゴンも、お祖母ちゃんの後ろで同じ姿勢になった。


「ねえ、ベル様。どうして皆、ぺたんこになるの?」


「俺が魔王だから、だな」


「僕もぺたんこする?」


「いや、ウェパルは俺の腕の中にいろ」


 ゾクゾクするのと嬉しいのが一度にきて、僕はベル様の腕に抱きついた。ぐりぐりと腕に頭を擦り付ける。背中を撫でるベル様は、僕の背中の棘は平気みたい。


「挨拶は良い。ウェパルを伴侶とする旨、ラウム達に了承をとった。今後は俺が魔王としてドラゴンを庇護しよう」


「ありがとうございます。地竜の長ヴィネにございます。孫ウェパル共々、末長くお願いいたしますね」


「うむ」


 こてりと首を傾げる。お父さんやお母さんもそうだけど、ベル様に名前を教えていた。何かの決まりなのかな。魔王様になったから、ベル様にお名前を言うのかも!


「ベル様、魔王様ってどのくらい偉いの?」


 お祖母ちゃんが慌てて止めようとしたけど、ベル様が首を横に振ると困った顔で座った。僕はいけないことを聞いたのかな。


「そうだな、俺がいた世界では一番強い者だ。だから一番偉いかもしれん」


 その分、義務があるんだとか。ベル様は全部ひっくるめて、魔王様をするんだって。僕達ドラゴンだけじゃなくて、別の魔族も庇護する。庇護の意味がわからないけど、僕は知ってるフリで頷いた。


 きっとベル様は何を聞いても答えてくれる。でもあまり聞いてばかりだと、僕が賢くないみたいだもん。覚えておいて、後でお母さんに聞こう。


 お祖母ちゃんの洞窟は、地面から透明の石が生えてるんだ。それが光って、ぼんやり明るい。地竜はお外へ出ると明るすぎるから、昼間は絶対に出てこないの。目が痛いんだよ。夜になったらお外に出られる。


 知っているお話をしたら、ウェパルはいい子だと撫でてもらえた。


「光る水晶か……この下に地脈があるのか」


「はい、魔王様は別世界からいらしたようで。ドラゴンの住処は、すべて地脈に沿っています。他種族は竜脈などと呼ぶこともありますねぇ」


 お祖母ちゃんのお腹や足の先は、茶色い鱗になっている。僕は降ろしてもらい、久しぶりにお祖母ちゃんの抱っこを楽しんだ。空中に浮かせて受け止める遊びは、お祖父ちゃんはしてくれない。落ちると怖いと言ってた。


「ウェパルや、伴侶の意味は分かっているかい? ちゃんとライラに聞いたんだろうね」


「たぶん……ずっと一緒にいる人だよ」


「幼いのをいいことに説明を省くなんて。あの子にも困ったものだね。ウェパル、伴侶はお前のお父さんとお母さんみたいになることさ」


「お父さんとお母さん……」


 僕は男の子だから、お父さんになる。じゃあ、綺麗なベル様がお母さん? きらきらと目を輝かせた僕に、ベル様が不思議そうな顔をした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] う~ん、伴侶の意味は難しいですよね~。 魔王様、ウェパルが大きくなるの待てるんでしょうか(笑)待ってもらわなきゃですね!!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ