派遣先が・・・・・(短編)
「・・・・・はぁ-・・・・・・」
俺は一人部屋でため息をついてる。
何で俺が一人、ため息をついているかと言うと・・・・・・
それは、ここ数年間、就職は就職氷河期であり。
就職戦争でもある。
そして、その戦争に俺は負けて、仕方なく派遣会社に入ることになった。
派遣は、最大3年しか一つの職場に留まれない。
更に、給料も普通の人より少ないらしい。
まだ、ブラック企業じゃないだけましかもしれないが、それでもため息をぐらい出るさと言い訳したくなる。
「・・・・・・はぁ~・・・・よし! 真面目に頑張るか」
俺は自身の頬を両手で叩き、自己暗示のように自分に言い聞かせる。
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「鴉君、ここへ行ってくれないか?」
と人事が紙をピラピラとしながら聞いてくる。
そう、俺の名前は鴉 狂璽だ
「ちなみにこの職場は日本ではないから、3年しか留まれないって制約がない!!」
と人事はどうだとでも言うように胸を張る。
「その代わり、なかなか帰ってこれないがな」
人事はそう言ってハハハハハと笑って見せる
目が笑ってねぇ
だが、素直にいい物件だと思う。
俺は両親も高1のころ他界したし、幼馴染みはストーカーに、殺されて他界してるからあまり帰れないところに行っても悪影響がそこまでないと言うとこがある。
なので、俺は軽い気持ちで立候補する。
「自分、そこに派遣されてもいいですよ」
「よし!!決まった!」
人事は資料と契約書を持ってきて、会議室の方で更に話をしようと言ってくる。
俺はそのとき、既に嫌な予感がしていた。
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ふむ。
今、俺は派遣先の職場にいる。
え?どうやって派遣先まで来たか言わないのかって?
言わないのではなく、言えないのだ。
正確には移動した時の、記憶がない。
思い出せないのだ。
で、今いる場所から見えるのは還暦のある古くからあるように見える。
“城“だ
人事の人いわく、ここが派遣先らしい。
まるでその城は、“スコットランドの都市でスコット記念塔“を、数倍にして更に禍々しくしたような城だった。
「まあ、警備員の人に話して入るか~」
すたすたと警備室に近づいていく。
「なんだ~おめぇーわ」
警備室の中からがたいのいい三十路の人が'あぁ?'とガンをつけてきた。
「えーっと、今日からここに派遣された鴉です。」
「ああ、そうかカラス君だったか。
俺は、フールだ。話は聞いていよ、上の者へ案内するよ」
「あ、はい。ありがとうございます」
俺は、フールさんの後ろへついていく。
そこで違和感に気づいた。
フールさんの背中と臀部あたりに'普通の人間'にはあり得ない物が付いていた。
背中には"悪魔のようなイメージのコウモリの羽根"が生えていた。臀部には"悪魔のようなイメージの黒い尻尾"
が生えていて、先には"剣のような形"で"宝石のような光沢"がついていた。
俺は、あえてフールさんに聞かなかった。
と言うか聞けなかった。
何故かと言うと、それより今回の職場がどんな感じなのか未知で不安と緊張に飲まれていたからだ。
それからフールさんについていき数十分、その間にフールと似たような特徴の人がいたり、完全に人の原型から外れた異形のような者へいたりする。
だが、決まってみんな一致する特徴が見られた。
それは・・・・・・気分が沈んでいることだ。
昔、公園で見た。ブランコに座りどんよりしてたスーツ服の人。
その人が発していた、雰囲気がにていた気がする。
がそのことについては、あまりに考えないようにしよう。
そして、更に数分かかりようやく、フールさんが止まる。
止まった場所が、それは立派な扉がある部屋の前にいるのだから更に俺は緊張を走らせる。
そして、扉をフールさんが開け、俺は入っていく。
部屋の中には、五、六人がいて。一人と複数にんが対面している。
そして、中の人は気づいていないらしい。
複数人の方にはフールさんのような姿の人と異形の形の者達がいて。一人の方は頭から羊の角の様な物がぐるぐる巻いており、マントや肩パットには凄い装飾が付いている。
そして、体は一般男性の数倍ありそうな有り様だ。
「まずは、すぐにここの領土を攻めてこい」
でっかい人が命令口調で言う。
「む、無理です。す、すぐには無理です。距離の問題もあります」
「これぐらい三分で余裕だろう」
何て無茶ぶりするんだろう。
昔いた、サークルの先輩ぐらいの無茶ぶりだなぁ
そう考えたら無償にムカついてきた。
「魔王様の基準で考えないでください」
でっかい人は魔王らしいそれっぽい雰囲気を持ってるし、社内でのアダ名か何かかな?
「俺が出来るっていってるから出来るはずだ」
無能な上司ってほんとムカつくよなぁ
と思いつつ、俺は苛立ちを抑える。
「む、無理ですううう」
複数人の方の異形の者が予想外な高い声を出して叫ぶ。
「なんだ!!俺の言うことを聞けないのかぁ
この、クソォ、できこそないがぁ、無能がぁ、クソがぁぁぁぁ!!!!」
アダ名が魔王な人が苛立ちを露にしながら叫び、複数人の部下らしき人達を、蹴ったりしている。
"ブチリ"
どこからかそんな音が発する。
だが、俺はそれを認識する前に、もう既に行動に移していた。
「なぁ魔王様、こんにちわぁ
俺は本日、こちらに派遣された者。
鴉 狂璽だ」
俺は低い声を出しながら冷静に言葉を発する。
「おっと見苦ru「魔王様や、あんたは言霊ってもんを信じるかい?」
俺は魔王が言葉に割り込み質問する。
魔王は少し苛立ちを見せながら、質問に答える。
「いや、そんなものありゃしない」
「だよなぁ、普通はそう答えるよな
だが、言霊はあるんだよぉ」
俺は魔王に対して少し煽るような口調で喋る。
「なにぃ?」
魔王は煽る口調より、自分と正反対の意見に反応を見せた。
「言霊は、人々が口ずさみ噂や嘘、つまり虚像を信じたり
信じなくても意識したりすることにより現実味を帯びる。だが、それだけでは現実にはならない。だが、希に例外として現実に現れたりする。それが幽霊や妖怪だったり、怪物する」
「だからどうした」
魔王は落胆したように言う。
「なぁもし、それを意図的に無条件で出来る者がいるとしたら?」
俺は意味ありげに言う。
「まさか、それが貴様と言うわけではあるまい。」
魔王はハッハハハハハハと笑う。
「そうだよ、俺には出来るさ」
俺もクックククと笑う。
「なぁ、魔王様。俺の名前の文字は一つは狂うと書く、もう一つは昔の文字で印章の意味を持つ文字だ
だが・・・」
俺は言葉を続ける。
「俺の故郷の神話で出てくる、三つの神器が出てくる
一つをこの文字で表現される」
「ここまで言えば少しは分かるだろぉ?」
俺は煽り言う。
「・・・・・・・」
魔王は沈黙する
「分からないなら特別に教えてやる。俺の名前に宿っている言霊使うことにより、神器の一つをを手元に現すことが出来るのさ。つまり、ほとんど召喚すると他愛ないと考えてくれていいさ。」
「ほら、こんな風に・・な!」
俺は手元に八尺瓊勾玉を生じさせる。
「そして更に璽ねじ曲げ、剣璽を呼ぶ」
空間がネジ曲がるほどのエネルギーが発生する。
「ほらね」
俺の手元に一つの剣が現れていた。
「そして、この勾玉は昔の尺、つまり長さを測る道具だったんだよ」
「つまり、これで測り長さを記していたんだろうな。
もし、測った長さを偽ったらどうなると思う?」
「・・・・・」
この場に及んで魔王は無言だった。
「答えはぁなぁ・・・・"現実を無理矢理測った長さに強制する"んだよ」
そう、俺が言った次の瞬間。
俺は魔王の眼前にいて、魔王の心臓辺りに剣を
つまり"草薙剣"を
またの名を"天叢雲剣"を刺していた。
バタリ
と音を出して呆気なく魔王は倒れる。
すると、魔王って人と講義していた人達が騒ぎだした。
何か、魔王とか城とか魔族とかよくわからない単語を言ってわめいてるし、何なんだろうね。
「うるさいなぁ~、君たち。もう。魔王(って人)を倒したんだからいいだろ」
「はは!!」
急にみんなが敬礼する。
「どうぞ、ここにお座りください。」
みんなの中の一人が、さっき魔王さんが立ってた辺りにある立派な椅子に勧められた。
「いいの?」
ほんとに俺が座っていいのだろうか、と疑問に思い。進めた人に聞く。
「いいんです。奴を倒したんですから、どうぞ座ってください」
畏まったように、言いながら更に進めてくる。
じゃあ座るかと、どっしりと座る。
そうして、俺は派遣先で魔王をやることこなり。
この事が日常になっていくのであった。