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「GW~1~」

【GW~1~】


ついにGWが来たっ!!



「紗佳ー、行くぞー」


「ちょっと待って」



なんで、女子って準備するのに

こんなに時間がかかるんだ?

集合時間に間に合わないかもしれない。


はぁ~、やっと来た。



「お待たせっ!」


「じゃぁ、行くか」



俺達は急いで駅に向かった

まぁ、急いでって言っても普通に歩いてるだけなんだけどね




駅に着いたときには

全員来ていた。

つまり、俺達が最後っていうことだ。


ん?怜奈の隣に見慣れない男の子がいる。



「怜奈、そこの男の子は?」


「あっ、これは弟の裕太ゆうた



裕太は紗佳と同い年みたいだ。


それにしても怜奈に弟がいるなんて初耳だ。


そんなことを思っていると

裕太が紗佳に話しかけた。



「紗佳ちゃん、よろしくね」


「えっ、あっ、うん、よろしく」



いきなりでビックリしたのか

紗佳は少し驚きながら挨拶をした。



「ねぇ、紗佳ちゃんって彼氏いる?」


「えっ!?」



おぃ!!裕太はいきなりなに聞いてるんだ!

初対面の人にいきなりそんなこと聞く奴なんて義紀ぐらいだぞ!!



「い、いないけど」



紗佳もちゃんと答えてるし!!



「じゃぁ、好きな人は?」



裕太は色んな事聞き過ぎだろ!!!



「い、いる・・・・」



はぁ~、そうなんだよね。

紗佳の好きな人って武蔵なんだよね。



「そっか。でも、俺は紗佳ちゃんのこと狙うからね」



なんて爽やかな笑顔で

とんでもないこと言ってんだ、このガキは!!



『『『・・・・・』』』



ホラッ!!なんか場の雰囲気がおかしくなってんじゃん!!



「そ、それじゃぁ、出発ー!!」



義紀が雰囲気を変えようと

無駄にテンションを上げた。


それにしても、テンション高すぎだろ・・・・


まるで子供のようにはしゃいでるのは義紀だけだ。

まぁ、俺達もいつもと比べたらテンションは高いが

義紀ほどではない。



「義紀、あんまり騒ぐなよ」


「何を言ってるんだ哲也。こんな時に騒がないでいつ騒ぐ」



義紀それは、間違っていると思うぞ。

騒ぐなら目的地に着いてからでもいいじゃないか。


向こうで哲也が義紀に注意していると

瑞希が俺に話しかけてきた。



「ねぇ、光」


「なんだ?」


「大坂に行ってなにするの?」


「・・・・・」



考えてなかったぁぁぁぁぁ!!!


確かに大坂に行ってなにをするんだ?

義紀はなにも行ってなかったぞ。

もしかして、行くことしか決まってなかった感じか?

さ、最悪だ・・・・・



「はぁ~、これだから男子は・・・・」


「ちょ、瑞希!それは、どういう意味だ!?」



なんか、義紀と同じレベルで見られている気がして嫌なんだけど・・・・

俺は義紀みたいにバカじゃないんだ!!


※そうなの? by作者


えっ!?なに?その不思議そうな顔!!


しかたない、ここは義紀に聞いてみるしかないな。

たぶん、なにも考えていないと思うけど。



「義紀、大坂行ってなにやるんだ?」


「えっ?行った後のことは流れに任せるよ」



なに、平然と危険なこと言ってんだよ!!

流れに任せるって、どの流れに任せるんだよ!!


つまり、なにも決めていないということだろう・・・・



「まぁ、とりあえず早く電車に乗って大坂に行こう!!」


「「「おぉー!!」」」



なんで、そんなに気楽に行けるんだよ!!

大坂に行ってもなにもせずに帰ってくるかも

しれないんだよ!?


なんか、この旅行すっごく疲れそう・・・・・





「キャッホーイ!!!」


「義紀、五月蝿い」



まったく、電車に乗るだけで

こんだけテンション上がる義紀って幼稚園児レベルだろ。



「哲也と武蔵、トランプしよ」


「あぁ、いいよ」


「おぅ!」



俺は義紀のテンションについていけず(ついていくき無いけど)

哲也と武蔵の三人でトランプをした。


しかも、何気に武蔵もテンション高かった。



しばらく、電車に揺られてると大坂についた。


まぁ、少し電車の中で寝ていたから

そんなに長く感じなかった。



「とりあえず、ホテルに行ってチェックインするか」


「そうだな」



哲也の提案でとりあえずホテルに荷物を置いてから

この後のことを考えることにした。



「おぉー、でっけぇ~」



俺はホテルの大きさにビックリした。

なんか、高そうなホテルだ。

お金は義紀が出してくれるらしい。

意外と義紀の親って有名な会社の社長だから金持ちなんだよね。

つまり、義紀もいつかは、そこの社長になるってことだ。



俺達はホテルに入り

チェックインをすませた。


ここで、問題になったのが部屋割りだ。



「男女一緒にくじ引きで決めよう!!」



なんて、義紀のバカが言うもんだから

なかなか部屋が決まらない。


もちろん、女子は男子と一緒が嫌だから

くじ引きなんて危ないことしたくないと言う。


まぁ、それが普通だろう。



「さて、どういう感じで決めたらいいでしょうか?哲也さん」


「そうだな・・・・」



結局、哲也に考えてもらうのかよ!!

しかも、哲也もすんなり協力してるし!!



「まず、自分が一緒になりたい人の名前を紙に書く。それから、かぶった人が話し合いかジャンケンで部屋を決める・・・・っていうのはどう?」


「「「おぉ~」」」



俺達は、哲也の事を尊敬していた。


まっ、普通に考えたらそんな尊敬するほどのことでも無いんだけどね。



「じゃぁ、俺が確かめるから、みんな自分が一緒になりたい人の名前書いて」



哲也にそう言われて俺達は紙に名前を書いていった。


う~ん、これはなんて書いたらいいんだろう?


俺が悩んでいると瑞希に声をかけられた。



「(光、どうする?)」


「(どうするって?)」



なんか嫌な予感がする・・・・



「(誰の名前書く?)」


「(俺は、武蔵か哲也にするけど)」



俺がそう言うと瑞希は

俺の頭にチョップをしてきた。



「(どうする?)」



くっ・・・・

チョップをした後に

そんな笑顔で聞かれたら怖いよ!!


なんか、答えを間違えたら殴られる気がする。

ボロボロになるまで・・・・


そんなのは嫌だ!!


だが、正しい答えはちょっと危ないと思う。


ここは、なんて答えればいいんだ???


あっ!こういう時は瑞希に聞いてみたらいいんだ!!

我ながらいいことを思いつくなぁ~。


そうと決まったらすぐに行動に移すのが俺だ。



「(瑞希は誰なの?)」


「(えっ!?)」



おっ、瑞希があからさまに困った顔をしている。

いつもと立場が逆でなんか面白い。



「おぃ、コラッ!そこの二人。決まってないのお前らだけだぞ」



哲也に急かされて俺達は慌てて紙に名前を書く。

慌ててとっさに書いた名前で自分で確認せずに哲也に渡したので

誰の名前を書いたかわからない。



「裕太が紗佳ちゃんで、紗佳ちゃんが武蔵か瑞希って書いてて、お前は・・・・・」



何故か哲也が言うのを躊躇っている。


俺は自分のを確認するため

哲也の手元を覗き込んだ。


そこに書いてあった名前は・・・・・

『瑞希』だった。


はぁ~、俺も男なんだなと思った。

咄嗟に書いた名前が瑞希だなんて・・・・・



「なっ!こ、これは・・・・・」



哲也が、いきなり驚いたような声をあげて

何故かみんなの紙を見て困っている。



「どうした?哲也」


「それが、他の人は全員お前の名前書いてるんだよ」


「「「「っ!!!!」」」」



そこにいる全員が固まった。


これは、どうするべきなんだろう?


状況を少し整理してみよう。


俺が瑞希の名前を書いているから俺は瑞希と一緒だろう。

そうなると、男子が一人余ることになる。



「よしっ!もぅ、くじ引きで決めよう!!」



あっ、哲也の奴めんどくさくなって

くじ引きでやろうとしてる。


まぁ、俺はくじ引きに賛成だけどな!!


だって、瑞希と一緒は流石に嫌だ。

好きなことは好きだけど、暴力女に変わりはない!

だから、俺は殴られるのが嫌だ!!



「う~ん、もう、この際仕方ないか・・・・」


「そうだね・・・・」



おっ!女子もくじ引きに賛成した。

これで、瑞希と一緒になる可能性が少なくなった。



「じゃぁ、みんなでこれ引いて下の方に書いてある番号が同じ人が一緒の部屋ってことでいいね」



どこで用意したのか哲也が割り箸を持って

みんなに説明した。



「とりゃっ!!」



俺が引いたのは三番だ。

できたら、武蔵か哲也と一緒になりたい。



「おっ、俺は三番か」


「それじゃぁ、俺と一緒だ」



よかったぁ~。

俺は武蔵と一緒になった。



「武蔵でよかったよ」


「俺も光樹でよかった」


「「義紀じゃなかったからな!!」」



俺と武蔵の考えていたことは同じだったようだ。



「二人とも酷いよ!!」



義紀は俺達に向かって文句を言っているが

そんなのを聞いている時間なんてない。



「私は二番みたい」


「えっ!じゃぁ俺、瑞希ちゃんと一緒だよ」


「「なにぃぃぃぃ!!!」」



なんで、義紀と瑞希が一緒なんだよ!?

嫌だ!瑞希が義紀と一緒の部屋だなんて・・・・・嫌だぁぁぁ!!



「光、義紀と番号変えてよ」


「おぃ、光樹。そんなことしたらどうなるかわかってんだろうな?」



ちょ、怖いッス!

二人とも超怖い・・・・


とくに武蔵。眼力半端無いんだけど・・・・



「おぃ、光樹。番号変えたらダメだからな。瑞希も諦めろ」


「うぅ・・・・・」



無念だ、瑞希。


とりあえず、部屋割りはこうなった・・・・・



『俺と武蔵』、『哲也と怜奈』、『義紀と瑞希』、『裕太と紗佳』



う~ん最後の二つが心配だ。

紗佳の奴、裕太と一緒で大丈夫かな?


義紀は変態であっても酷いやつではないから

そんなに心配はいらないだろうけど・・・・・

とにかく、紗佳が心配だ!!


まぁ、怜奈の弟だから

そんなに変なことはしないだろう。




俺達は部屋の鍵を義紀から受け取って

荷物を置きに解散した。




この後が心配だ・・・・・


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