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「手紙の真相」

【手紙の真相】


俺と瑞希は小さい頃から

よく遊んでいた


家も近いので

親どうしも結構仲が良い


一緒にいた時間は

長いのに

始めて聞いた瑞希の本音だった


「実は、私が光の事を好きになったのって

中学に入ってからなの」

「「・・・・・」」


俺と哲也は瑞希の

話しをただ黙って聞いていた


「中学に入って光はすぐにモテ始めたの」

「っ!!!」

「(はぁ~、今知ったのかよ・・・)」


俺が驚くと哲也は

呆れたようにため息をついた


「女子の中では光と武蔵を知らない人は

いないくらい有名だったの」


そんなに有名だったとは

知らなかった


「私は、みんなが光と武蔵を見て

キャーキャー言ってるのをただ呆れて見ていたの」


確かに瑞希はキャーキャー言うタイプじゃ無いな


「だけど、女子が光に手を振っていて

それに気付いた光が手を振り返すのを見るのがなんか

嫌になってきたの」


う~ん、乙女心は難しい・・・・


「それが、だんだん好きな人に対する嫉妬になった・・・・

ってこと?」


哲也が納得したように

瑞希に聞いた


「・・・・うん」


哲也は俺の方を見ている


なんか、居心地悪いな

ここは何て言うべきなんだろう


「ねぇ、光」

「な、なんだ?」


いきなり瑞希に呼ばれたので

俺はビックリして

声が裏返ってしまった


瑞希はいつになく真剣な顔をしていた


「私は、光のこと好きだよ

どうしようもないくらい・・・・」


瑞希の意外な言葉に俺は

言葉を失った


「う、うん」


俺はなんとか

そう言って瑞希から目を逸らした


「光ってこういう状況苦手でしょ?」


この雰囲気を振り払うように

瑞希が俺に言ってきた


瑞希はさっきとは

全然違うニヤニヤした顔で

俺の方を見る


なんか真剣に悩んでいた俺がバカみたいだ

でも、今はそれが有難かった


「光樹はモテるから恋愛で真剣に悩んだこと無いだろ?」

「みんな光と付き合いたいから

必死になって光の希望に応えるってこと?」

「そういうこと」


二人は楽しそうに笑った


「・・・・あるよ」


哲也が俺に冗談半分で聞いた質問は

過去のことを思い出させた


今は、思い出したく無い

俺の過去だ


「瑞希は知らないだろうけど

中2の時にすっげぇ悩んだ・・・・」

「へぇー、お前でもそんなことあるんだな」

「おぃ、哲也!お前でもってどういうことだよっ!?」

「そのまんま」

「お前なー!!」

「光、哲也なんか殴っちゃえ!」


俺は瑞希にそう言われて哲也に飛びついたが

哲也はそれを避け逃げ回った

俺は哲也を殴ろうと追いかけた


いつの間にか俺達は笑っていた




「光ちゃ~ん、俺達も入っていい?」

「義紀、良いところに来た。早く入って哲也を殴るの手伝え!」

「了解っ!!!」


瑞希の一声で

義紀たちも部屋に入ってきて

俺の部屋は人でいっぱいになった


「よっしゃっ!!哲也捕獲完了!!」

「「イェーイ!!」」


哲也を捕まえ

義紀と武蔵が喜んだ


「よしっ!三人とも哲也を殴ってよしっ!」


瑞希がそう言うと

俺達はすぐに哲也を殴った


「ヤメロー!!!!」


哲也の叫び声が部屋に響いたとき

紗佳が部屋に入ってきた


「・・・・なにこれ?」


今の部屋の状態は酷かった

高校生四人が狭い部屋の中で暴れたので

ベットの上のシーツなどは部屋の隅に投げられていたり

机の上の物は床に散乱して本棚の位置がおかしくなっていたりと

見事にグチャグチャになっていた


「紗佳ちゃん、これはあそこにいるバカ達がやったの」

「あっ!瑞希のバカ!告げ口すんじゃねぇよ!

しかも、お前だって無関係じゃねぇだろ!」

「そっか、光兄ぃ達は部屋を片付けてからご飯ね」


ニコリと笑ったその顔は

俺達の背中に悪寒が走った


「わかった?」

「「「は、はい・・・・」」」


やばいよ

紗佳が完全に怒っちゃったよ

こりゃ、本気で片付けないといけないな


「じゃぁ、私たちは食べよ」


瑞希が部屋から出て行こうとした


「ちょ、瑞希も片付け手伝ってよ!」

「光兄ぃ、人を巻きこんだらダメだよ」

「えぇー!!」


なんで瑞希には罰がないの!?


「ほら、光。文句ばっか言ってないでさっさと片付けたら?」

「お前が黒幕のくせに・・・・」

「なんか言った?」

「い、いえ、なんにも」


くっ、瑞希の声は迫力があるぜ

だが、次は絶対に負けない


※絶対、負けるな・・・・ by作者


そこっ!

ボソっと酷いこと言わない!!


「じゃぁ、四人はこれを片付けないとご飯無し」

「えぇー!!俺も!?」


紗佳たちは哲也の叫びを

無視して部屋から出て行った


「哲也、一人だけ逃げようとしても無駄だぞ」

「そうだ、そうだ」

「お前が、すぐに捕まればこんなことにはならなかったのに」

「そうだ、そうだ」

「「「義紀、なんか弱いな!!」」」


義紀は下っ端のように

俺と武蔵の意見に賛成してきた


「とりあえず、片付けるか」

「「「了解っ!!!」」」

「お前らも手下みたいだな、おぃ!?」


哲也のツッコミには

反応せず俺達は黙々と

部屋を片付け始めた







「「「「終わったぁ~」」」」


やっと部屋の片付けが終わった頃

下の方から俺達を呼ぶ声がした


「早く下りてこないとご飯無くなるよ~!!」


あの声は瑞希だな

けど、どういう意味だろう?


まさか、俺達が片付け終わるまで

待っていたとか?


無いな・・・・


とりあえず、下に行くか






「ん!美味そうだな」


下りてきた俺達が目にしたのは

テーブルに並べられている

美味しそうな料理だった


「どうしたんだ?これ」


俺が隣にいる瑞希に聞くと

瑞希は怜奈の方を見て

「(感謝しないとバチがあたるよ)」と言った

最初はどう意味かわからなかったが

哲也が怜奈に話しかけた


「怜奈、待っててくれたの?」

「えっ、あっ、うん」

「「「「ありがとうございます!!」」」」


俺達はいっせいに

怜奈に向かって頭を下げた


「まったく、男子ってバカだよねぇ~」


その光景を見て

瑞希が呆れたように言う


「バカとはなんだ、バカとは」

「アンタ、私の親父と同じようなこと言わないの」


俺達は笑いながら椅子に座って

料理を食べ始めた


どれもこれも美味い!!


「なぁ、これ全部紗佳が作ったのか?」


俺は紗佳に聞いてみた

流石にこの量を1人で作るのは難しい


「ううん、みんなで作ったの」

「みんなって、瑞希もか?」

「ちょっと、なによその言い方!」

「い、いや、フツーに美味いと思って」

「そ、そんなこと言われても・・・」

「瑞希が作った料理食べたら腹壊すと思ってたから」


ドカッ


ん?なんか俺の頭に拳のような物が落ちてきた気がする

だんだん痛くなってきた


「あの~、瑞希さん。なんであなたの

拳が俺の頭の上にあるのかな?」

「なんでって、私がアンタの頭の上に拳をおいたからじゃない」


なるほど・・・・


「いてぇーじゃねぇーか!!!」

「光があんなこと言うからでしょ!!」


俺達の口喧嘩が始まったにもかかわらず

みんな平然とご飯を食べている


「なぁ、瑞希」

「なに?」

「俺達も食べるか」

「そうだね」


俺達は口喧嘩を止めて

ご飯を食べるのを再開した


なんでかって?

そんなの決まってるじゃないか

虚しくなってきたからじゃないか!!!


はぁ~、まったくこんな事もわからないなんて

バカだなぁ・・・・


※・・・・・ by作者


頼むから冷たい目でみないで!!














食べ終わった後はみんなで

ゲームをしたり

カラオケをしたりした


ちなみに、一番下手だったのは義紀であった




ホント、義紀の歌はジャイ○ンなみだったよ・・・・






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