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「手紙の主」

【手紙の主】


今日は俺にとって最悪な日になろうとしていた


いつもなら家でゴロゴロして

まったりすごすはずの日曜日が


アイツらのせいで

疲れをとるどころか

逆に疲れをましてしまう


紗佳は昼飯の仕込みで忙しいらしいし

みんなが来る間の俺は暇人としかいいようがない


ただ、日曜日なのだから

それもありなのだ


そう、俺は日曜日、暇人としてすごしたいのだっ!


ピーンポーン


チッ!

アイツらがもう来てしまった



俺はしかなく玄関までいった


ガチャッ


「こんちゃー」

「「「おじゃましまーす」」」


みんな家に入るき満々だよ・・・・


ここまでテンションが高い奴らを

追い返すわけにいかないな


俺は諦めてみんなを中に入れた


「おぉー、すげぇー」

「どこがだよ?」


義紀は始めて家に来たときに言うセリフ

BEST3を言っている


まったく、義紀は始めてじゃないのに

なんで、そんなことが言えるのか不思議だ


「とりあえず、光の部屋に行こうよ」

「おい、瑞希。なんでお前が先陣切って行こうとしてるんだ?」

「いいじゃん、別に光の部屋をあさろうとしてるわけじゃないんだし」

「お前、俺の部屋あさるきか?瑞希は俺の部屋に何回か入ったことあるだろ」

「だ、だから、違うって!!」


うん、瑞希を先に部屋に入れたら

大変な事になるな


「とりあえず、俺の部屋は鍵が付いてるから勝手に入れないよ」

「「「えぇー!!!」」」


何故、みんなが反応する!?


「んじゃ、光樹」

「なんだ?哲也」

「俺だけ部屋に入れろ」

「なんで?」


哲也はいったい何がしたいんだ?

こいつの考えていることはサッパリわかんねぇー


「いいから、入れろ」

「あ、あぁ」


まぁ、哲也だから瑞希みたいに

変な事はしないだろう


「じゃぁ、哲也だけな」

「サンキュッ!」


俺は、哲也と2階に上がり俺の部屋に入った


「なんだ、部屋の中、綺麗じゃん」

「まぁね」


別に部屋が汚いから

部屋に入れないわけではない


アイツらを部屋に入れたら何をされるか

わかったもんじゃない


事実、瑞希は良からぬ事を考えていた


「で、哲也。なんかあんのか?」


哲也1人だけを部屋に入れたわけを

俺は聞いた


「う~ん、こういうのは女子もいた方がいいけど何するかわかんないでしょ」

「まぁな」

「だから、俺だけ入れてもらったんだけど」


うん、大体考えていることはわかった


「で、なんだ?」

「あの手紙、今あるか?」

「うん、あるけど」


俺は机の引き出しから手紙を出して

哲也に渡した


「実は、この手紙の筆跡と似ているものを発見したんだ」

「マジッ!!」


それは、誰が書いたのか知る

重要なポイントだぞ


「これなんだが・・・・」


そう言って哲也が取り出したのは一枚の紙だった

なにかのアンケートのようだ


俺は差し出された紙の文字と手紙の文字を

見比べた


「似てるな」


確かに似ていた

あまり正確なとこはわからないけど

たぶん、同じ人が書いたのだろう


「で、誰なんだ?」

「それが・・・・・・」


そこで、哲也は少しためらった


「誰?」


俺は先を促すように

哲也に聞いた


「瑞希なんだ」

「っ!!!!!」


瑞希だって!?

なんで、瑞希がこんな物を書いて

俺によこしたんだ?


「て、哲也。それは本当なのか?」

「あぁ、本当だ」

「・・・・・」


どうすっかなぁ~

なんか瑞希ってわかったとたん

今日の変な行動の意味がわかってきた


何回も入ったことのある俺の部屋をあさるきでいたのは

自分が書いた手紙を奪うためだったのか


まえに屋上で言っていたことからすると

不幸の手紙っていうのは無いだろう

だとすると・・・・・瑞希は俺のことが好き・・・・・


「えぇぇぇぇぇ!!!」

「ちょ、光樹、いきなり叫ぶなよ」


これが叫ばずにいられるか!!

どういうことだ?

あぁー、もぅ!!!

頭が混乱する


「ちょっと、光ちゃん。うるさい」

「そうだよ。なんかあったの?光」


ここは、瑞希にだけ部屋に入ってもらった方が

いいのかな?

でも、なんか気まずいきがする・・・・


畜生!もう、悩んでらんねぇー!!


「なぁ、哲也。瑞希にだけ入ってもらおうぜ」

「そうした方がいいだろ」


俺は瑞希だけ部屋に入れることにした


「瑞希、部屋に入って来て」

「えっ!ウチだけ?」

「そうだ」

「う、うん」


そう言って瑞希は俺の部屋に入ってきた


さて、なにを言うべきだろう

今更だけど、どう接していいかまったくわかんないんだけど


「なぁ、瑞希。聞きたいことがあるんだけど」

「ん、なに?」


おぉー!

哲也が聞いてくれるのか

いや~、これからは哲也様々だな


「光樹」

「えぇ!!」


まさかの俺!?

今の展開はどう考えても哲也が聞いてくれる

感じだったじゃん

これからは哲也のバカ野郎だな


「光?」


チッ!瑞希まで不思議な顔して

こっち見てる

ここは素直に言うしかないな


でも、横でニヤニヤ笑ってる哲也、めっちゃ腹立つんだけど


「み、瑞希」

「なに?」


俺は覚悟して瑞希に聞いた


「この手紙の事なんだけど」

「も、もしかしてバレた?」

「「コクリ」」


俺と哲也が頷くと

瑞希は恥ずかしそうにモジモジし始めた

意外と可愛い・・・・


「あ、あのね ― 」


瑞希は今までの事を語り出した



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