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元ホストの俺、乙女ゲームの王太子に転生。聖女より婚約者を守ります  作者: ふうこ0701
第一章:転生と違和感

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第4話 聖女の微笑み

毎週土曜日に更新します。

よろしくお願いします

声のする方を振り向くと、

そこには眩いばかりの美少女が立っていた。


ミルクティ色のふわふわの髪。

ぱっちりとした蜂蜜色の瞳。

整った顔立ち。


エレノアが高嶺の花のような美しさなら、

リリアはどこか親しみやすい、可憐な印象の少女だった。


「やあ、リリア。」


リリアは屈託のない笑顔を浮かべながら近づいてくる。


そして俺の腕を掴み、上目遣いで言った。


「レオニス、これから時間ないかな?

よかったらお茶しない?」


リリア。

この物語のヒロイン。


確かに可愛い。

容姿もまさにヒロインそのものだ。


だが――。


ヒロインって、こういう感じなのか?


俺は一応、この国の王太子だ。

普通はもう少し礼節というものを気にするんじゃないのか?


俺はふと、そんなことを考えた。


それに――

この屈託のない笑顔。


親しげな態度。


その姿は、前世の元彼女、梨香子を思い出させた。


梨香子も、こうやって笑いながら近づいてきた。

純粋そうな顔をして。


そして俺は、その笑顔にまんまと引っかかった。


別に、リリアが梨香子と同じタイプとは限らない。

なんと言っても彼女はヒロインだ。


本当に純粋無垢な少女なのかもしれない。


それなのに――


俺はリリアを、素直に受け入れることができなかった。


梨香子に似ているからか?


それとも、別の何かか。


うまく説明できない。

だが――


所謂、男の勘。

いや、元ホストの勘というやつだろうか。


俺は、リリアを警戒した。


そんな様子を見て、ルシアンが言った。


「相変わらず、リリアはレオニスしか目に入らないんですか?

僕達もいるんですが。」


少しおどけた口調だった。


「あっ、ごめんなさい。そんなつもりは……。

でも、私ったら。」


リリアは頬を赤くした。


その様子にアルベルトは愛想笑いを浮かべ、

カイルは怪訝そうに、どこか不快そうな表情を浮かべている。


「えっと……皆さんもよければ、ご一緒しませんか?」


リリアは慌てて付け足した。


俺は冷静に、攻略対象達の反応を観察する。


カイルはリリアに関心がない。

いや、むしろ少し嫌悪しているように見える。


アルベルトは特に好意的でも嫌悪でもない。


ルシアンは――

若干、好意的か。


「レオニス、だめかな?」


リリアはさらに距離を詰めてきた。


その瞬間。


俺の腕に柔らかい感触が触れた。


リリアの胸だった。


確かにこんなことをされたら、

王太子とはいえ思春期の男だ。


普通なら、少しは心が揺れるかもしれない。


だが、、、。


俺は生憎、元ホストだ。


女のそんな仕草一つで落ちたりはしない。


その時だった。


「リリアさん、はしたなくってよ。」


凛とした声が響く。


「殿方にベタベタするなど、淑女として感心いたしませんわ。」


エレノアだった。

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