一週間、お夕飯をお腹いっぱい食べてみた
大食いを始めてからの1週間は、比較的順調だったようです。
「おかわりー!」
「あらまぁ……次は5杯目よ……?」
「だって……お腹が空くんだもん!」
「……有梨沙にも、成長期が来たってことかしらね……?」
空のご飯茶碗を受け取ったママが、戸惑ったような顔でご飯を盛ってくれた。
正直なところ、お腹が空いているというのは嘘だ。
というか、もう私のお腹はポッコリのパンパンで、これっぽっちもお米を受け入れるスペースなどないように思える。
先週までの私は、ご飯茶碗1杯で十分満足していたし、今だって可能ならすぐにでも「ごちそうさま」をしてしまいたい。
けれど私は、10月にある文化祭で大食い女王を演じなければならないのだ。
大食いになるには、たくさん食べる練習をして、胃袋を鍛えなければならないらしい。
2つ残っている青じそ餃子と、1口ほど残ったモヤシのナムル、新しく盛られた1杯のご飯と、お椀に半分残ったワカメスープ……これが今晩、私が食べ切る目標量だ。
そっと、みぞおちに手をあて、肋骨直下から大きく飛び出した膨らみをさする。
手のひらでちょうど包めるくらいの範囲だけが大きく前方に飛び出して、お臍の高さで急峻に細いウエストへと戻っていくのは、その部分にだけ食べ物の詰まった胃袋があるためだろう。
Tシャツの下から手を入れ、直接お腹に触れる。
火照ったお腹の皮膚が手のひらで冷やされ、サウナの後の水風呂みたいに気持ちいい。
膨らみも先週より、大きくなっていると思う。
実際この1週間で、食べられる量は1.5倍近くになったのだから。
(私って、ひょっとして、大食いの才能があるのかしら……?)
今日はもう、餃子を8個食べて、ナムルを食べて、卵スープを2回、ご飯を4回おかわりしている。
先週までの私なら、既に限界を超えている量だけど、今日の私は、もう少し食べたい。
結局その後、1時間ほどかけて、私は1粒残さず完食した。
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6月15日
39.5 kg → 41.0 kg (+1.5 kg)
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