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第101話 絆スキル解禁


 現在のメンバー……。


 メインメンバー:ステラ レッド ブルー グリーン ブラック ピンク

   控え   :ミリア


 書物の解読が出来たそうだ。

 さっそく私たちは、会長の部屋に集まった。


「なんであたしも呼ばれてんだ?」

「いや、よく分かんないんだけど、会長が連れて来いって」

「ふーん」


 レッドにも来てもらったが。

 転送陣ですぐに戻れるので、別に構わないだろう。


「みなさん、お揃いですね」


 私たちは、一様に頷いた。


「それでは、書物に記されていた内容について、お教えしましょう」


 おお。ついに、書物の謎が解けるのか。

 ずいぶんと長く、引っ張ったからな。


 これで拍子抜けするような内容だったら……。

 私は泣いてしまうかもしれない。


「この書物は古代人によって書かれたもの。それはステラさんもご存じのことと思いますが」


 会長は、古代魔法の研究者。

 だから、私は彼女に解読をお願いしたのだ。


「古代人は、今の私たちでは想像もつかないような優れた技術を持っていたと言われています。魔法だけでなく、スキルや戦術、鍛冶やアイテム作成。数えあげれば、キリがありません」


 私の魂が六等分されたのも、古代人の技術なのかもしれないな。

 この術、まったく解ける気配がないし。レベル高すぎだろう。


「つまり、書物の内容は、そうした技術の一つだと」

「はい。珍しいものですよ。ステラさんは当たりを引きました」


 どうやら、スキルブックのようなのだ。

 読めば、習得できる。レンタルショップにあるのと似たような技術だと。


「では、発表しましょう」


 私はゴクリとツバを呑み込んだ。


「書物に記された内容とは――」


 ドゥルルルルルルルルルルルル(ドラムロールの音)


「内容とは――」


 ドゥルルルルルルルルルルルルル(ドラムロールの音)


「……大きすぎですわ。もう少し小さめに」

「すみません」


 メイドさんが、音量を下げた。


「……いまいち締まりませんが。内容は、『絆スキル』ですわ」

「絆スキル?」

「ええ。簡単に言うと、パーティー専用のスキルのことですね」


 集団単位で使うスキルということか。

 そんなものをやってる人を見たことはないが。


「使いどころが難しいものなのです。知っていたとしても、これを実戦で応用できる人は、なかなかいないと思います」


 合体技。

 以前に、ミーティングで話題に上がったことはあるけど。


 まさか、本当にあるとは思っていなかったな。


「では、ステラさん。解読は済んでいますので、読んでみてください」

「……ふむふむ」


 読めるぞ。

 ぺらぺらとめくって、最後まで読んでみる。


「みなさんのパーティー名は?」

「『エレメンタルクラウン』です」

「……ポチポチっと。はい。設定は終わりました。今、一覧を表示しますね」


 私たちの前に、透明な板のようなものが現れた。

 さすが魔術師協会。たった一晩で、こんなものまで作ってしまうとは。


 パーティー名:エレメンタルクラウン


 すり抜け ???? ????

 ???? ???? ????


「……ハテナばっかりなんですが」

「はい。書物一つで、スキル一つが覚えられます」

「ということは、書物は他にもあると?」

「そういうことになりますね」


 スキルブックとは、そういうものだ。

 別に不思議ではない。余裕があれば、探す方向で行こう。


「……では、さっそく使ってみようかな」


 いつもスキルを使う感じでいいのかな。

 私は手をかざして、叫んだ。


「すり抜け発動(キリッ)……」


 ……おかしいな。

 何も起きないぞ。


「発動には条件があります。文字をタップしてみてください」

「こうですか……ポチッと」


 タップすると、何か表示された。


 名前:すり抜け(赤+黒) 

 説明:体がスケスケになる。

    特定の壁を、すり抜け可能。


「この赤+黒って」


 レッドとブラックということだろうか。

 つまり、私では、発動することができないと。


「発動するには、二人に仲良くしてもらう必要があります」

「仲良くする?」


 私たちは普段から仲が良いと思うけど。

 

「もっとです。も――っと、親密度を上げるのですわ」

「……といわれても」


 すると、会長がガシッと私の肩に掴みかかった。

 そして、私の顔をじっと覗き込む。


「……」


 気のせいか。

 会長の瞳の中に、星が浮かび上がった。


 その星が、キラキラと輝いている。

 それから、星が右に左に。ついにはクルクルと回転を。

 なんだこれ? 会長の幻術?


「絆パワーです」

「……へ?」

「絆パワーを極限まで高めるのです」

「……は?」

「絆の力が、あなたたちを更なる高みへ!」


 何か言い出したんだが。


 ☆


 私たちは、新たな力を入れる。

 そのためには、絆の力が必要不可欠。


 キラキラ!

 瞳の中の星が、まるで明けの明星のように……。


「絆パワーです!」

「はい。それは分かりましたけど、具体的にはどうすれば」

「わたくしにお任せください」


 会長が、杖を振り上げた。


「≪スター・ルーム≫!」


 ≪スター・ルーム≫

 難度  ★×8

 属性  光

 使用回数 5/5

 成功率 100%

 説明 不思議な部屋を作り出す。中に何があるのか。それは入ってからのお楽しみ。


 キラリーン!

 空から星が降ってくると。

 それがワンルームに変化する。


「レッドさんとブラックさん。この中に入ってください」


 部屋には、扉が一つある。

 私はレッドの肩を叩いた。


「それじゃあ、お願いね」

「え? あたしが入るのか?」

「話を聞いてた? レッドとブラックが仲良くするんだよ」

「なんか怖いんだが」


 うん。怖いね。

 入って見るまで、何があるのか分からないのだ。


「危険なものはありませんわ。二人の絆を高めるための部屋なのですから」


 ――クイクイッ!

 

 ブラックが、レッドの袖を引っ張った。


「……ん……」

「何? 一緒に行こうって?」

「……ん……」

「分かったよ。おまえがそこまで言うなら」


 そうだ。これは私だけの話じゃない。

 パーティーが新たな力を得るために行くのだ。


 二人はおそるおそる扉を開ける。

 いったい、部屋の中には、何が……。




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