第79話 この物語は全年齢対象のとても健全なお話しです。
いやぁ~乱世乱世!(江里さんと相田くんが)
いやぁ~健全健全!(同上)
「――相田と江里はいつから付き合ってるんだ?」
「んにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
はいぃぃぃぃぃ!?
確かによくバカップルとか言われていたけど……てっきりふざけて言ってるものだと思ってたよッ!?
衝撃的すぎて思わず叫んでしまった。
僕の声に首を傾げる半田くんと驚いたように小走りでこっちにきた江里さん。
それから僕と半田くんの顔を交互に見てから間に割って入り。
僕を庇うようにまたしても抱き寄せてから一言。
「……悪質な反則! レッドカード! 退場!」
「待て待て。落ち着け」
「猫そーくん……見ないで!」
犬が「グルルルルッ」と威嚇するように。
猫が「フシャァァッ」と警戒するように。
これまたよく分からない理由で半田くんに食ってかかる江里さん。
イィィッ!? 江里さん!?
僕の顔面に柔らかいものが当たってますよ!?
ギャァァァ!! 天国なのに地獄だよぉぉぉ!!
「あー、もういいか……江里にも聞くが、ふたりはいつ頃から付き合ってるんだ?」
「……ん゛ん゛ん゛ん゛っ!?」
あぁぁぁ! そんなに力入れないで!?
息ができな――ッ!?
江里さんは突如僕を抱きしめていた腕を離し、その代わりに手を繋いできた。
「……ちょっと……ここに入ってて! 出ちゃダメだから!!」
手を引っ張られて連れてこられたのは……昨日江里さんがハマってしまった掃除用具入れのロッカー前で。
僕が何か返事をする前に問答無用で押し込められて、扉を閉められてしまった。
な、何!? 全然事態が呑み込めない……。
丁度通気口から江里さんが半田くんの方へ走っていく姿が見えた。
冷静に考えてさっきの答えを言いに行ったんだと思うけど……一体なんて答えるのだろうか?
僕と江里さんは別に付き合っていない。
言ってしまえば友達以上恋人未満だと僕は勝手に思っている。
僕としては……江里さんと……その…………お、お付き合いをしたいと思う気持ちは……大いにある。
けど……けれど。
江里さんはそうは思っていないかもしれない。
今のままがいいと考えているのかもしれない。
「何だとぉぉぉぉぉぉぉ!?」
半田くんの当惑と驚愕が入り混じったような大声が聞こえてきた。
多分江里さんが「付き合ってない」と言ったのだろう。……なぜだか少し息苦しくなった。
僕はコミュ障だ。
人が何を考えているかもまともに理解できないのに、こんな高度な感情を読み取ることなんて到底できない。
ましてや僕には色恋沙汰といった経験は一度もないし……異性を好きになったのも初めてのことで。
どうすればいいのか。
どうすることが正解なのか。
何も分からないでただもがいている。
……このまま僕が好き勝手に江里さんへ想いを告白ことをしたら、きっと迷惑を掛けてしまう。
それが怖くて。
独りよがりになりそうで。
だから僕はギリギリのところで踏みとどまっている。
けれど最近はそれすらも危うくて。
日々募る江里さんへの気持ちが最後の……あと一歩を踏み出させようとしている。
……僕はもう限界なのかもしれない。
――そんな思案に耽っていたら突然扉が開き、まぶしさに目がやられた。
目が、目がぁぁぁ!?
「……ただいま」
「……おかえりなさい」
とりあえず挨拶を返し、回復した視力で江里さんの顔を見たら……もの凄く嬉しそうな円満具足な笑みを浮かべていた。
奥を見ると半田くんはニヤニヤとした面白いようなものを見る目でこっちを見ている。
……何があったんだろうか。
「……レッドカード! は、半田くん……退場!」
「分かってる分かってる。……じゃあな相田。まぁ、死ぬなよ?」
僕の視線に気が付いた江里さんが振り返って半田くんに退場処分を告げていた。
それを受けた半田くんもやけに素直に従い、柔道着を肩からぶら下げて僕に謎の忠告をしてから出て行ってしまった。
えっ!? 「死ぬなよ」って言ったように聞こえたんだけ――どぉぉぉぉぉッ!?
半田くんが戸を閉めてすぐのこと。
僕がロッカーから出ようとするよりも先に、江里さんが動いた。
一歩踏み出して「ん~!」と背伸びをし、僕の頭の後ろに手を回して何かをしている。
感覚的にはブレザーの襟辺りを掴んでいるような気が…………まさかッ!?
「え、えりさん?」
「……できたぁ……昨日の……お返し…… 」
八重歯を見せるようにどこか上機嫌に嗜虐的な笑みを浮かべた江里さんが不穏なことを口に。
……こんな表情ですらキレイに見えてしまうのは少し反則だと思う。
無駄だと分かっていたものの、外に出ようと足を踏み出してみたけど――出られなかった。
完全に昨日の江里さん状態だった。
「……お、お手柔らかに……お願いします?」
これが本当の自業自得か……。
「だぁ~めっ♡」史上最高に小悪魔な笑みを浮かべた江里さん
あぁ、めちゃくちゃ脇腹をつつかれるんだろうな……と覚悟を決めた僕だったけど、その予想はあっさりと外れた。
――江里さんも抱き着くようにロッカーに入ってきて……何故か扉も閉められた。
僕、色々な意味で死にそう。
~ポイント評価のお礼とレビューへのお礼~
オロロロロロロロロッ!!(ただの二日酔いです
ポイント評価がよ、400人を突破……小生、感謝感激でゴザル!
あ……別にふざけてはいません(真顔)本気で漏らしそうになっているだけです(意味深
砂糖を吐いて下さってる皆さまに早くトドメがさせるように頑張ります!(死刑宣告
ありがとうございました!
からのレビュー15件目!? ……15件目!?(件数を2度見するしきはら
こ、怖い!! もしかしてしきはらはそろそろ死ぬんですか!? 最後のご褒美的なやつですかァ!?(笑えない
危険なねずみ様、100倍濃縮の糖水ってもはやそれただの砂糖じゃ……(笑
レビューありがとうございます!
>コミュ障とはと思う方もいますでしょうが、気にしたら負けです。負けです。 ←危険なねずみ様、分かってるぅ!(笑
「……さとうきび……たかい! おっきぃーっ!」(砂糖黍を見上げてぴょんぴょんする江里さん)
「……あ、あまぁーいっ♪」(砂糖黍をカジカジしてモグモグする江里さん)
「あっ! ミ○キー!」(砂糖黍畑に出没した危険なねずみ様を見て追いかけまわす江里さん)





