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僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

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第66話 抑えられなくなってきた気持ち。

「――そーくん………………ベッド…………いく?」


 意味が分からない。

 いや、言葉の意味は分かるよ?

 けどその言葉の真意が分からなかった。


「……なんで、ですか?」 


 だから真っ直ぐに疑問をぶつけた。

 何となく僕と江里さんの間で解釈の違いがあるような気がして……。


「……ん? だって……そーくん、眠そうだから」


 あぁぁぁぁぁぁぁぁごめんなさい!

 やましいことを考えてごめんなさい!


 やっぱり江里さんはいつも通り“江里さん”だった。

 変なところは鋭いのに、肝心なところは抜けている。

 人の温かさからくる安心感で僕が眠くなっていたことには鋭く気が付くのに、その先のことは親切心を優先しすぎて他のことに考えが回っていない。


 ……江里さんはぽんこつで不器用だけど、それ以上にコミュ障で、それよりもさらに優しい人なのだ。


 そう考えたら今のこの状況にもの凄く恥ずかしくなってしまった。

 心音が急に大きくなったように胸の内から響いて。

 やましいことを考えていた自分に落胆して。


 いてもたってもいられなくなって顔だけを上げたら……、


「…………」(ごゆっくり~)


 口パクで確かに「ごゆっくり」と言っている母さんと目が合った……ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?


 何故か開いている扉。

 そういえば江里さんは僕がベッドから転げ落ちた音に驚いて部屋に入ってきたんだっけ?

 その後僕は違うことに気を取られて、江里さんはころころ転がってたし……もしかしてずっと開いてたのかッ!?


 母さんがゆっくりと音がしないように扉を閉めようとしたところで、僕は思わず口にしてしまった。


「べ、別に! やましいこと……してないからね!?」

「……あらぁ~……本当にヘタレねぇ~」

「……ん? ……んんっ!? ……ん゛~~~~~~っ!!」


 言ってしまってからハッとなって気付いた。


 これって自爆だな、と。


 母さんはこめかみを押さえて長いため息をついて。

 江里さんは始めは不思議そうにしていたけど、母さんの声にビクッと震えてジタバタともがいている。

 そんでもって僕はジタバタしている江里さんを抱きしめたまま、完全にガチガチに凍り付いた。


「せっかく美奈ちゃんが手伝ってくれたお料理が冷めちゃうから、ほどほどにして早く来なさいね?」


 そんな中で母さんは至って普通な対応を。「料理もふたりもアッツアツ~♪」とか口ずさみながら帰っていったような気がするけど……。


「……ミイラ取りが……ミイラになっちゃった……」


 そう呟いた江里さんにおかしくなって笑ってしまった。

 きっと江里さんのことだから、母さんに僕を呼んでくるように頼まれて、「……が、頑張ります!」って意気込んできたんだろうなと容易に想像できたからだ。

 結果は呼びに来たはずなのに……最終的には眠そうな僕を気遣って、ベッドで寝かしつけようとする始末。


 多分今江里さんの胸中は色々な葛藤があるんだなと思ってしまったら、かわいく思えて笑ってしまったという訳である。


「な、なんで笑うの!? ……そーくん、ご飯! 早く! 行かないとっ!」

「……はい」


 僕が腕を緩められずにいたら、少し怒ったように江里さんが膨れた。

 これ以上抱きしめていたら本当に怒りそうな気がしたので、名残惜しい気持ちを抑えて腕を外した。





 ――僕はそろそろこの気持ちを抑えられなくなってきているようだ。

 江里さんのことが、どうしようもなく好きだと想うこの気持ちが……。

~レビューへのお礼~

 もうね、しきはらもよしのも感謝感激なわけですよ!

 土下座なんて足りない! くそぅ……なんて表せば伝わるんだ!?

 ひだまり様、レビューありがとうございます!

 ひだまり様をクラスメイトの一員に放り込んでいいですか?(ごめんなさい


「……お、おはよう、ございますっ!? ……半田くんの……お友達、ですか?」(いきなり登校してきたひだまり様に驚いた江里さん)



 これから少しずつそーくんも仕掛けていくようになります。

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cool

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