表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕のクラスには校内一有名な美人だけどコミュ障な隣人がいます。  作者: 識原 佳乃
本編後半

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

66/127

第64話 仰向けのそーくんと、ころころ転がるえりちゃん。

 ※ここに警告文があるものとする。

「あらぁ~! 美奈ちゃん本当にお料理上手なのね! これの千切りお願いしちゃってもいいかしら?」

「……は、はいっ! 頑張りますっ!」


 あれから母さんが「せっかく来てくれたんだし、上がっていって~!」と、半ば強引に江里さんを我が家に招き入れて。

 僕がトイレから帰ってきたら、いつの間にかふたり並んでキッチンに立っていた。

 江里さんは料理の邪魔にならないように長い黒髪をハーフアップに纏めて、母さんが出してきたワンピースタイプのロングエプロンを身に着けて、キャベツの千切りをしている。

 トントントンッ、という小気味良い音が江里さんの包丁さばきが鮮やかなものであることを証明しているように感じた。……さすがは江里さん。


 一方僕はというとリビングのソファーに座って母さんが変なことをしないか監視している。

 ちなみに母さんが江里さんのお母さんに電話して話しをつけたようで、晩ご飯は家で食べていくそうだ。……母さんこの点だけはグッジョブ!


 それにしても髪をハーフアップにして制服の上からエプロンを纏った江里さんの破壊力がスゴイ!

 僕から見えるのは後ろ姿だけなんだけど、多分今こっちを向かれたら「毎朝えりさんのご飯が食べたいです!」と言ってしまいそうだ……。


「君孝……じゃなくって……そーくん…… (ぷふっ!) ……食器用意しておいてね! 美奈ちゃんの分はそれ出しておいて!」

「……母さん、半笑いで呼ぶの、やめてくれる?」

「はいはい、そーくん」


 セーフというべきなのか、残念だったというべきなのか、江里さんではなく母さんが振り向いた。

 ニヤニヤとゲスな笑みを浮かべてから僕に仕事を割り振って、すぐにまた江里さんと横並びで楽しそうに料理をしていた。


 どうやら母さんも変なことをする気はないようなので、僕は食器を準備してから自室に避難した。


 ……あの場で江里さんを見続けていたら、僕の正気が保てなくなりそうだったからだ。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 僕はお気に入りの部屋着、黒のくまモ○のTシャツと短パンに着替えてひとり考えていた。


 ……よくよく考えると結構凄い事態なんじゃ?

 初めて家に来た友達が江里さんって。


 ……もしかして僕が人を連れてきたのが初めてだったから、母さんはあんなにもテンションが高かったのかな? いや……いつも通りだな。


 宿題をする気にもなれず、だからといって本を読んだりしようとも思えなかったので、ベッドの上で正座。

 江里さんが我が家にいると考えるとソワソワして落ち着けなくて、正座をして気を紛らわせようとしたからなんだけどね。……ちなみにほとんど効果はない気がする。


「…… (そ、そーくーんっ!)


 正座をしていったいどれだけの時が過ぎたのかは分からないけど、控えめなノックの後に扉の向こう側から声が聞こえてきた。


 江里さん!?


「はっはははいぃ!」

「…… (ご飯、) (できましたっ!)

「今いきま――ッ!? イィィィッ!!」


 急いで立ち上がろうとしたら強烈な痺れが僕の両足を襲って、そのままベッドから転げ落ちた。


 イダダダダァッ!?

 足が……足がビリビリするッ!!

 なんで正座なんかしたんだよ僕のバカ! たいして効果もなかったのに……。


 猛烈な痛みの中、自分のことを責めていたら……、


「そーくんっ!? …………くま○ン!?」


 物音にビックリしたのか、僕の悲鳴に焦ったのか、江里さんが扉を開けて床に仰向けになっている僕を見下ろし――、


「にゃあああああああぁぁぁぁぁぁっ!?」

「……んっ!?」


 ……叫んだ。

 思わず叫んだ。

 声の限りに叫んだ。


 僕仰向け。

 見下ろす江里さんは制服。

 早い話がスカート。


 ……うん。

 僕は今死んでも悔いはない。

 このまま天高く拳を突き上げて「我が生涯に一片の悔い無し!」って言いながら逝きたいほどだ。


 江里さんは僕の突然の絶叫にビクッとしてから固まったままだった。


「……え、えりさん……その…………離れて、ください」


 ヘタレな僕は「見えてます!」と伝える勇気が無く、顔を逸らしてからそう言うだけで目一杯、精一杯だった。


「……なんで?」


 けど僕の懇願は江里さんには届かない。

 少し落ち込んだような声音で江里さんが言葉を続けた。


「……ちかく……いるの……だめ?」

「……今は」

「……なんで?」

「……離れて――」

「――やだぁ…………やだぁっ!」


 言葉を遮った江里さんが、僕の横に同じように寝転んだ。

 それからこっちにころころと転がってきて。






 ――そのまま僕の上に覆い被さってきた。

~レビューへのお礼~

 死ぬぅぅぅぅぅぅ!? しきはら狂喜乱舞しすぎて死んじゃうよぉぉぉぉ!(錯乱)

 11件! もしかして、皆さん、しきはらのこと 喜ば死 させようとしてませんか?(笑

 そうはいきませんよ? しきはらにはまだ、

 皆さんお砂糖吐いて昇天してください!

 攻撃が残っているので! ヒーヒッヒッ!(ゲス顔


 すみません、脱線しました(土下座

  bonndo様ありがとうございます!(逆立ち土下座)

  潤う程度ではなく、激甘コーヒーをかけてbonndo様をベッタベタのビッシャビシャにできるように、これからも精進していきます!


「……後味、すっきり? ……もっと甘く…………んっ! がんばりますっ! ……ボンドくん……ありがとっ♪」(はちみつと練乳と生クリームを持った江里さんがウォーミングアップを始めました)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9月30日双葉社様から発売です!
cool

小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ