表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/23

力を使わずに日常を過ごす 1

処女作です。

今回から“神の力を使って異世界を生き延びる”を連載させていただきます。

文章力がまったくないですが、どうぞよろしくお願いします!

「まじかぁ」


 森の中に一人でポツンと立っている青年が言った。


「グルルゥ」


 目の前には3メートルほどの狼の魔物がいる。


青年は現実逃避気味に、全てが変わった数日前のことを思い出す。




 ★


 いつものように渋々学校へ行って授業は寝る毎日を送っていた青年がいた。


「ぐぅ………………」


 この青年の名前は田坂 あき


 高校2年生。身長は170センチほどで、そこそこ良い容姿をしている。



「おい起きろ。昼休みだぞ」


 秋の前の席に座っているガタイの良い青年が言った。


 この青年の名前は越後 悠馬。


 身長は180センチ後半と高く、見た目はかなり怖いがそこそこモテる。そして秋の数少ない友達でもある。


「ん、ん?あぁもうそんな時間か」


「秋君、おはよう。お昼ご飯一緒にどうかな?」


 秋が起きたのを確認して、喋りかけてきたのは鈴木 莉子。

 学校1の美少女として君臨するスーパーアイドルだ。

 身長は160センチほど、街中を歩いていたら全員が振り返るほどの完璧な容姿で肩まで伸びた綺麗な黒髪。それに出てるところは出てて、引っ込むところは引っ込んでいる。


「おーけー。さすがに寝過ぎて腹減ったわ」


 と返事すると明らかにクラスの男子が嫉妬の目を向けてくる。


(さすがにこの視線にも慣れてきたな……)


「はやく食べましょ」


 莉子の後ろから声が聞こえてきたと思ったら山瀬 零だった。

 身長は160センチ後半と女性の中では高く、容姿も莉子までとはいかないがとても整っている。

 剣道部部長でショートカットの黒髪でバランスのとれたスラリとした体の持ち主だ。




 周りの机を合わせて、4人で弁当を食べ始める。


「相変わらず秋の弁当は美味しそうね」


 零が秋の弁当を羨ましそうに見る。


「まぁここに入ってる野菜は俺が全部育てたやつからな」


「本当に似合わない趣味だな」


 秋は男にしては少し似合わない趣味をだった。


 それは、植物を育てることや植物鑑賞である。

 秋は小さい頃から花や植物が好きで、高校生になった今でも家で自分の育てた野菜を使い食事を作っていた。


 もちろん男なので人並みにゲームや漫画は読んだりするが、休日の日には森に行ってのんびり歩いてみたり、家にある植物鑑賞などをして過ごすことが多かった。


「私は秋君らしいと思うんだけどね」


(そう言ってくれるのは莉子ぐらいだな)


秋は莉子がいることに感謝しながら弁当を食べる。


 その後も、世間話をしながら弁当を食べた時に一人の青年が話している4人に近づいてきた。


「莉子。日曜日予定空いてるかい?」


 と言ってほとんどの女性なら誰もが惚れてしまうほどの笑顔を浮かべる。


 この青年は星野 拓人。

 こいつはオーストラリア人と日本人のハーフで金髪だ。

 そしてイケメンで成績優秀、スポーツ万能、正義感が無駄にある主人公体質ってやつだ。


 あと莉子に好意抱いている。


「えっと……日曜日は用事あるので……そ、そのごめんなさい」


 莉子が申し訳なさそうに頭を下げる。


「用事ってないかな?」



「日曜日は…… 「秋とデートだったよね」 えぇ!!」


(はぁ……零がまた面倒ごとになりそうなことを言いやがった)


「莉子?なんで僕以外の人とデートなんてするんだい?」



 (はっきり言って、莉子と釣り合う人なんて拓人ぐらいだろうにな)


 見た限り莉子は日曜日も予定はなさそうだし、なぜデートの誘いを断るのかが秋には理解ができなかった。



(まぁとりあえず莉子が困ってるっぽいからなんとかするか)


「日曜は莉子と出かけるからまた今度にしてくれ。莉子も困ってるだろ」



「また莉子をーーーー「キーン コーン カーン コーン」 ってもうこんな時間か。 じゃあ日曜の10時に駅前の時計台集合で!」



 と言い拓人は席に着いた。


「あいつ話聞いてたのかよ」


 ほとんど空気となっていた悠馬が言った。


「これじゃ本当にデートするしかないんじゃない?」


「えっ!! ほ、本当にするの?」


(どどどどうしよう!まだ心の準備が!)


「(願っても無いチャンスなんだから頑張りなさいよ!)」


「(う、うん。わかったよ)」


 2人でこそこそ喋っているので当然秋と悠馬には聞こえない。


「あ、秋君!に、ににに日曜日! 予定空いてるかな?」


「俺はいつでも暇だからいいけど、莉子は大丈夫なのか? 俺なんかと出かけて」


「も、もちろん!! (やった!! ありがと!零ちゃん!)」


 こうして秋は日曜日に莉子とデートすることになった。




 帰る時に秋が莉子に声をかけようとしたがーーーー


「(デート……デート……えへへ)」


 なんかぶつぶつ言って忙しそうだったからやめておいた秋だった。






 ★



 そして日曜日。


「あじぃ」


 なぜ、こんなに暑いんだろうか。

 まだ昼じゃないのにここまで暑いと昼になった時が恐ろしくて外なんて出歩けない。


 世間の人からしてみればそうでもないだろうけど秋からしてみればものすごく暑い。


 こういった暑い日は森に行って太陽を凌いでゆっくりしたり、冷房の効いた家でだらだらゲームしてる時が多かったから暑さに弱くなってるんだと思う。


 学校でもかなり暑いけど教室にエアコンがあるし、太陽に直接当たらなければたいして問題はなかった。


 今日は事前に零から『ちゃんとリードしてあげてよ!』と言われていたので基本的に室内で行動することにしよう。



 まだ時間には余裕があるのでゆっくり向かう。


 少し早く来過ぎたかもしれない。


 時計台の前に9時集合で、まだ8時半だから莉子は着ていないだろう。


 と思い時計台の前を見る。



 取り敢えず太陽が邪魔だから木下にでも行って涼むかーーー


「あ! 秋君!! こっちだよ!」


 なんと莉子はもう着いていた。


 時計台の前で周りのみんながつい見惚れてしまうほどの笑顔を浮かべて手を振っている。

 白のミニワンピース? にものすごく短いジーパン?

 俺はファッションとかさっぱりわからないけどとてもシンプルで莉子の可愛さが引き出ていてなんかもう……表現できない領域まで足を踏み出していた。


 こんな可愛い子と自分は釣り合わないのになんで今日一緒に出かけなきゃいけないんだ廊下。


 (隣を歩くのが恥ずかしい)


 少し走って莉子の前までたどり着く。

 近くまで近寄ってさらにわかったけど……やばい

 普段からこんなに可愛かったっけ?


「かわいいな………」

 つい口にしてしまった。


「ふぇっ!? ほ、ほんと? 」


「うん。そりゃそうでしょ」


「そっかぁ。えへへっ、嬉しいなぁ」


(本当に勇気出して来てよかったぁ)


 莉子が頬を赤くしながらもじもじする。


 そんなに嬉しいなら俺で良ければいくらでも褒めるのになぁ


「その……秋君もカッコいいよ! 」


(きゃああ! 言っちゃった!)


「あ、ありがとう」


 お世辞だってことはわかっているつもりだけど、こんなに可愛い子からカッコいいなんて言われたら笑みがこぼれちゃうのも仕様がない気がする。


 俺は一応お洒落な服を悠馬に選んでもらったが、顔が普通だからカッコいいかは微妙なところだと思う


 莉子からプシューッと頭から煙が出ているような気もするけど気の所為だろう。



「あっ、もしかして俺集合時間間違ってた?」


 さすがにここまで莉子が早いと自分が時間を間違っていたかと思ってしまう。


「だ、大丈夫だよ! 私は少し早く来過ぎちゃって!」


「そうか。俺は零に早く行ったほうがいいって言われたんだよな」


 これも零のアドバイスのおかげだな。


 いっつもからかってくる零だけど、たまにはいい事をしてくるもんだ。


「そうなんだ! こんなに早くなっちゃったけど、どうする?」


「まずは喫茶店にでも行こうか」


「わかった。じゃあ行こっ!」


 やけにテンションが高いな

 そんなにあの金髪野郎と一緒に行くのが嫌だったのか

 というか莉子が大人しく家にいれば済む話なんじゃ?

 と思ったけど、莉子の満面の笑みを見ているとどうでもよくなってきた


 こうして秋と莉子は喫茶店まで歩いていく。


 あとをつける2人の同級生がいると知らずに………






主に2日に1回投稿となります。

申し訳ないです………

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ