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ゴミどもを消し去ってやる

 御庭外おにわそとくんは僕のクラスメイトだ。


 僕は福和内ふくわうち。御庭外くんとは小さい頃からの付き合いだ。


 口は禍の元。御庭外くんはそんなことわざがぴったりフィットの奴だと思う。

 見た目も中身もそこそこいい奴なんだけど。


 そう、黙っていれば、だ。


 ああ、用具入れからなんか持ち出したぞ。


「フーッ、ファッファッファーッ! 俺様こそは清浄なる世界から降臨した宇宙の意思であるっ!

 そこなけがれどもよ、覚悟するがいいっ!

 シャキーン!」


 うわあ、効果音自分で言っちゃったよ。


 ほうきを持って……ああ、教室の床を掃き始めた。


「世間の隅にうずくまって、隠れたつもりだろうがそ~うはいかんぞ、このゴミどもめっ!」


 うん、ゴミだね。わたぼこりとか、丸められたプリントとか、ほうきでかき集めているね。

 隅の方まできっちりとね。


 そういうところはしっかりしているんだよな、流石は御庭外くん。


「俺様のダストアイから逃れることはできんぞぅ!」


 うーん御庭外くん。ダストアイだとゴミ目とかになんないかなあ。御庭外くんの目がゴミみたいな扱いになんないかなあ。腐った目とかにならなきゃいいなあ。


「御庭外くん、どうしたのさ急に掃除なんて始めちゃって」

「福和内よ、おまえはこの世界を汚染する者どもが散乱するこの空間をよしとするような、穢れた奴と同じだというのか。

 ああ、嘆かわしいぞ福和内! そのような心ではおまえも公害認定されてしかるべきだぞ!」

「うーん、御庭外くんの方が騒音公害になりそうで怖いよ」


「フーッ、ファッファッファーッ! 俺様の言葉は妙なる調べだ! それを直接鼓膜で受ける幸せをかみしめるといい!」


 ああ、クラスメイトの視線が痛い……。


 なんだかんだ言って、教室内には散らばっていたゴミがなくなっているし、心なしか床もきれいになってるから、そういう意味じゃあいいことしているんだけどなあ。


 そう、黙っていれば、だ。

御庭外くんの笑い声が脳内変換されるようであれば、それは御庭外くんに汚染されているっていうことになりそうです(^▽^;)

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