骨の髄まで削ってやる
スタートは短編集的な扱いです。
御庭外くんは僕のクラスメイトだ。
彼は背もそこそこ高く、少し筋肉質。髪もサラサラでそれなりにイケメン。
勉強も上の下から中の上くらいで、運動神経だってまあまあだ。
平均値よりは高いスペックを持っていて、黙っていればなかなかの人生を送れると思った。
そう、黙っていれば、だ。
僕の名前は福和内。御庭外くんとは幼稚園からの付き合い。
まあ、腐れ縁というやつかな。
休み時間。
御庭外くんは気持ち悪い含み笑いと共に、カバンからカッターナイフを取り出す。
カチカチと刃を出して教室内を見回している。
「フーッ、ファッファッファーッ!
これからおまえらを骨の髄まで削りきってやる。覚悟しておけよ……」
クラスの中が異様な空気に包まれた。
ヤバい、今回のはヤバい。そんな声も聞こえてきた。
「ほれ、おまえらも出しなっ。このくだらない社会の中で丸まった心を俺様が更生させてやるぜ!」
カッターをちらつかせてクラスメイトに迫る。
そしてその手が僕のところに伸びてきた。
社会の授業の後の休み時間。僕たちの鉛筆は全部ツンツンに尖っていた。
御庭外くん。まあ、悪い奴じゃないんだけどな。
そう、黙っていれば、だ。
考えずに、ただただ書き続けるという作品が欲しかったので、ノープラン、ノーアイディアで始めちゃいました。
いつの間にか完結していたら、その時は許してください。




