2/4 暖かなココアを
こんにちは、まっちゃです。..え?「今作、字数が少ない」って?そりゃあ、素人が毎日投稿なんてしたら字数は少なくなりますよ。許してください。
校庭にはまだ、昨日の雪が厚く残っている。踏みしめるたびに、靴底がぎゅっ、と雪を押し返す感触がする。悠はゆっくりと歩きながら、頭の片隅で昨日のメッセージを思い出していた。
「昨日は大丈夫だった?」
「今日は無理せず、ゆっくりしてね」
こおりからの文章は、まるで柔らかい毛布に包まれるように心地よくもあり、どこか余計な気遣いが滲んでいるようにも感じられた。悠は小さく肩をすくめ、視線を地面に落とす。自分の心が勝手に揺れることに、少しだけ嫌気がさす。
廊下ですれ違うたび、こおりは微笑み、悠のペースに合わせるように歩く。彼女の存在は、ほんの少しの温もりを残して通り過ぎる。それだけで、心の奥がじんわりと柔らかくなる。けれど、どこか引っかかる感覚も残る。
放課後、教室で窓の外を眺める悠の隣に、ふいにメッセージの着信音が鳴る。小さな通知は静かに、けれど確実に彼の心を揺らす。
「寒くない? 無理しないでね」
――甘くて、温かくて。でも、どこか胸の奥に苦みが残る。
雪は静かに舞い続ける。悠の心の中の小さなざわめきと、こおりの微かな影。二つのリズムが、まだ互いに交わることのないまま、重なり合う――。
悠が気づかぬうち、こおりの傍らで微かに揺れるのは、見えない糸のようなものだった。優しさに紛れたその動きは、誰にも邪魔されることなく、確実に悠を追っている。笑顔の裏に潜む計算は、今はまだ柔らかく、甘い香りに包まれている。けれど、この小さな軌跡は、後に悠が振り返るたび、ほんのり苦い影として胸に残る――。目に見えない仕掛けが、静かに、しかし確実に冬の中に潜んでいる。




