1-5 魔物との遭遇
第5話 前書き
いつもお読みいただき、ありがとうございます!
平和な村での新生活を始めたルナでしたが、ついに事件が発生!
村に現れたのは巨大なオーガ。
村人たちが危険にさらされる中、ルナはその隠された力を使うことになります。
果たして5歳の幼女(?)の正体がバレてしまうのか?
そして、チート能力が遂に本領発揮!
今回はアクション回です。お楽しみください!
翌朝、ジョン爺さんが慌てて起こしに来た。
「ルナちゃん、大変じゃ!魔物が村に現れた!」
「魔物?」
急いで外に出ると、村人たちが大騒ぎしていた。村の外れから、グオオオという唸り声が聞こえてくる。
「オーガが現れたんじゃ!早く逃げないと!」
オーガ…確か、大型の魔物だった。村人たちは武器を持って立ち向かおうとしているが、農民では太刀打ちできないだろう。
「危険じゃ、ルナちゃんは家の中にいなさい」
しかし、私には強力な力がある。困っている人を助けられるなら、使わない手はない。
「ジョン爺さん、私も手伝います」
「何を言うんじゃ!子供が出て行ったら危険じゃ!」
その時、村の向こうから巨大な影が現れた。身長3メートルはある巨大なオーガだ。筋肉質な体に、恐ろしい顔。手には巨大な棍棒を持っている。
「グオオオオ!人間ドモ、食ワセロ!」
村人たちが武器を構えるが、震えているのが分かる。
「みんな、逃げるんじゃ!」
村長が叫ぶが、オーガは素早く村人に向かって棍棒を振り下ろした。
「危ない!」
私は反射的に前に出て、村人を守ろうとした。そして、無意識に魔法を発動させた。
「防御壁!」
巨大な魔法の壁が現れ、オーガの攻撃を完全に防いだ。
「な、なんじゃこれは!?」
村人たちが驚いている。オーガも攻撃が防がれて困惑している。
「私が相手になります」
小さな体でオーガの前に立つ。周りの村人たちが「危ない!」と叫んでいるが、私には勝算があった。
「グオオ?チビ人間ガ何スル?」
オーガが私を見下ろしている。確かに体格差は圧倒的だが、力では負けない。
「みんなを傷つけるのは許しません」
手を前に向けて、魔法を発動する。
「氷結魔法!」
瞬間、オーガの足元から氷が広がり、あっという間に全身を凍らせた。
「グ、グオオオ…」
オーガはそのまま氷の彫刻と化した。
「す、すごい…」
「あの子、魔法使いだったのか…」
「こんな高等魔法を…」
村人たちがざわめいている。確かに、5歳の子供が高等魔法を使うなんて異常だろう。
「えーっと…」
どう説明しようか困っていると、氷漬けになったオーガにヒビが入り始めた。
「あ、まだ生きてる…」
完全に倒さないとダメらしい。今度はもっと強力な魔法を使おう。
「雷撃魔法!」
空から巨大な雷が落ち、オーガを直撃した。今度こそ完全に倒れた。
「やったー!」
思わず子供らしく手を叩いて喜んでしまった。
村人たちがぞろぞろと近づいてきた。みんな呆然としている。
「ルナちゃん…君は一体…?」
村長が震え声で聞いてきた。さて、どう答えよう。
第5話 あとがき
お疲れ様でした!
ついにルナの能力が明かされましたね!
平和な日常から一転、バトル展開になりました。
氷結魔法からの雷撃魔法という、なかなか派手なコンボでしたが、いかがでしたでしょうか。無限魔力の設定を活かして、遠慮なく強力な魔法を使わせてみました。
「やったー!」と手を叩いて喜ぶシーンは、精神年齢25歳なのについ子供らしく反応してしまう、というギャップを表現してみました。この辺りのバランスが面白いところですね。
それにしても、村人たちの反応が気になりますね。
5歳の子供が高等魔法を使うなんて、どう考えても異常です。
「君は一体...?」という村長の問いかけ。
ルナはどう答えるのでしょうか?
正直に吸血鬼だと名乗るのか?
それとも何か別の説明をするのか?
この後の展開、私自身もワクワクしています。
今回から戦闘シーンも入ってきましたが、基本的には温かい人間関係を中心に描いていきたいと思います。強い力を持ちながらも、心優しいルナの物語をお楽しみください。
次回は村人たちの反応と、ルナの説明がメインになりそうです。
果たして平穏な村生活は続くのでしょうか...?
感想やコメント、お待ちしております!
作者より