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第14話新しい風

桜井ほのかとしてのアイドル活動が順調に進む中、私の心には新たな挑戦が待っていた。

次なるステップが、私を待っていると感じるとともに、何か大きな波が押し寄せてくる予感がしていた。


ライブを終え、ファンとの絆を深めたことで、自分自身が何を目指すべきか、少しずつ見えてきた。でも、次のステージでは、それだけでは足りないのだと感じた。

これから進むべき道には、もっと強い覚悟が必要だと思うようになった。


そして、ある日、事務所から新しい仕事の依頼が来た。

その内容を最初に聞いたとき、私は少し驚いた。依頼主は、有名な音楽プロデューサーの一人で、私に新しいシングルの作成とともに、テレビ番組への出演も依頼してきたという。


「これ、どう思う?」

事務所のマネージャーが私にその提案を渡してきた。内容を見てみると、そこには大きなチャンスが詰まっていると感じた。


「すごいですね…でも、急にこんな大きな仕事が来るとは思っていませんでした」

私は少し驚きながらも、その依頼内容をじっくりと読み返した。


「もちろん、この機会を逃す手はない。でも、覚えておいてほしいのは、この仕事にはプレッシャーがつきものだということだ。みんなから注目されるから、成功しなければならない」


その言葉に、私は強く頷いた。

これが私にとって、次の大きな挑戦だということは分かっていた。

音楽の世界で一歩先に進むためには、恐れることなく挑み続けるしかない。そう思った。


その日の夜、私は一人で考え込んでいた。

陸との関係も、次第に落ち着き、互いに支え合いながら過ごしていたけれど、今度の仕事に向けて私はさらに自分を強くしなければならないと感じていた。


「ほのか、どうしたんだ?」

部屋のドアがノックされ、陸の声が聞こえてきた。


「うん、ちょっと考え事してて…」

私は振り向いて微笑んだ。


「新しい仕事の話、聞いたんだろ?大丈夫か?」

陸は少し心配そうな顔をして私に近づいてきた。


「うん、大丈夫。ちょっとプレッシャーは感じてるけど、これを乗り越えないと次には進めないと思ってるから」

私は陸に向けて穏やかな笑顔を作った。


「でも、無理しないでね。お前が無理しすぎて倒れたら、それこそ意味がないから」

陸の声には、いつもの優しさがこもっていた。


「ありがとう、陸くん。でも、私はこれを挑戦と捉えてる。怖いけど、やらなきゃ次には進めないし、みんなをもっと幸せにできると思うから」


その言葉に、陸は少し黙ってから、にっこりと笑ってくれた。

「なら、俺も応援するよ。お前なら大丈夫」


その言葉に背中を押された気がした。

陸の言葉で、私は少しだけ自分に自信を持てた。


数日後、私はその新しい仕事に向けて準備を始めた。

依頼されたシングルの作成に加え、テレビ番組の収録が控えていた。どちらも初めての経験で、緊張と興奮が入り混じっていた。


「桜井さん、これが次のシングルのプロデューサーです」

事務所に到着すると、プロデューサーが待っていた。彼は、音楽業界でも名の知れた人物で、私のような新人にとってはかなりのプレッシャーだった。


「桜井さん、よろしくね。君の才能に期待しているよ」


「こちらこそ、よろしくお願いします!」

私は力強く返事をしながらも、内心ではドキドキしていた。


その後、プロデューサーと打ち合わせを行い、新しいシングルの制作がスタートした。

彼は非常に高い要求をしてきた。歌詞の内容やメロディーについて、何度も細かい部分を修正させられ、私はその度に自分の限界を感じた。

でも、その度に彼の言葉に耳を傾け、少しずつ成長していく自分を感じた。


「君の歌詞には力があるけど、もっと深みを出さないと。観客が心から共感できる歌詞にするんだ」


その言葉に、私は意識を一層集中させた。

歌詞を書き直すたびに、私は新たな発見をした。心の奥底に隠れていた感情を、歌詞として表現することで、少しずつ自分の音楽の幅が広がっていくのが分かった。


そして、テレビ番組の収録日がやってきた。

私にとって、テレビ番組への出演は初めてのことだったので、正直なところとても緊張していた。


「桜井さん、リラックスして。大丈夫だよ」

マネージャーが私に声をかけ、スタッフが周りで忙しそうに準備をしていた。


収録が始まると、私はテレビの前でパフォーマンスすることに必死だった。

カメラの前に立つと、舞台とはまた違った緊張感が襲ってきた。ステージでのライブとは異なり、テレビでのパフォーマンスは細かい部分にまで気を配らなければならない。


でも、私が歌い出すと、次第にその緊張がほぐれ、心から歌うことができた。

そして、カメラの前で全力を尽くして歌う自分に少しだけ自信が持てた。


収録が終わった後、スタッフや出演者から拍手が送られ、私はその場で安堵の気持ちを抱きながら、達成感を感じていた。


その日の夜、私は部屋でリラックスしながら考えていた。

今日、私はまた新しいステップを踏み出すことができた。そして、その道を歩き続けるために、もっと努力しなければならないと思った。


「ほのか、今日もお疲れ様」

陸が部屋に入ってきて、優しく声をかけてきた。


「ありがとう、陸くん。今日は少し緊張したけど、なんとか乗り越えたよ」


「お前なら、絶対に大丈夫だと思ってたよ」

陸のその言葉を聞いて、私は思わず笑顔を見せた。


「うん、私もそう思いたい。でも、これからが本番だよね。もっと頑張らないと」


「その通り。でも、お前ならきっとできる。俺もずっと応援してるからな」


その言葉に、私はもう一度自分を奮い立たせた。

これから先、どんな困難が待ち受けていようとも、私は絶対に前を向いて進んでいく。そして、何よりも大切なことは、自分自身を信じて歩み続けることだと思った。

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