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きっかけ

きっかけは、一本の包丁だった。

これは、僕の就職祝いに祖母が身の回りの物を買ってくれたときの

1999円の包丁だ。

そして、今は1999円の格安な包丁で

プライスレスな人の命と真っ赤な血液を奪ったという現実を見ている。

ナイフ使いの翔。さぁどうする。

軽い言葉ばかり浮かんでくるのはきっと現実を把握できてないから。ナイフじゃないけど。

赤い血をみた後だったから、パトカーの赤いランプにもさほど驚かなかった。

死刑。

それすらも驚かなかった。

弁護人がなんだかんだ有りもしない感情や状況、背景を並べ立て

情状酌量を求めて控訴しようとしたが止めさせた。

丸くされたロープを見たときも何も感じなかった。

むしろ、ここに首を通せばやっとホントの自分に戻れるくらいの

そのくらいのことさえ感じていた。

周りには殺した男の遺族が怒りと好奇の目で見ていた。

家族の厄介物だったらしい。

祖母も来ていたが、彼女とは目を合わせなかった。彼女に罪はない。

ロープに首を通してから思った。1999円のナイフにしては大仕事だったな。

なかなかの出世だ。

やがて、意識が途絶えた。


……

・・・・・・

「翔~ご飯よ~」

死んだはずの母がいた。死後の世界ってのはあるらしい。

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