最終球 サヨナラホームラン
それから、1年の月日が流れた―――
「この世界で、本当に野球ができる日が来るとはな……」
ピッチャーマウンドに立った俺は、空を見上げる。どこまでも広がる青い空。今日は、絶好の野球日和だ。
視線を前に戻す。およそ18メートル先には、キャッチャーミットをかまえたエルダが中腰で座っていた。
マイヤ商会の協力を得て、ボール、グローブ、バット、ユニフォームからシューズまで、あらゆる野球道具を一から開発した。
そして、メンバーも集めた。マイヤ商会の人間はもちろん、冒険者たちにも声をかけて。2つのチームを作った。
その甲斐あって、観客も少し集まっている。レーンの町の郊外にある、この野球グラウンドに。
「一番バッターは、わたくしですわ。キュータ様。手加減はいりませんわよ!」
バッターボックスに、マイヤ商会チーム代表のシスティーナが立つ。バットをかまえる姿は、なかなか様になっている。
彼女は、意外にも運転神経が良く。俺が野球を教えると、真綿が水を吸うように成長していった。
特に、バッティングのセンスが優れていて。足も速い。一番バッターには持って来いの選手だ。
キャッチャーのエルダが、俺にサインを送る。俺は、そのサインに頷いて応えた。
初球は、内角低めのストライクゾーン。そして、球種は……
「行くぜ、俺の魔球…… ツーシーム!」
~Fin~
おまけ(最終ステータス)
名前:キュータ
ジョブ:投石士
レベル:12
タイプ:右投右打
HP:89
MP:46
スキル①:投石
球速:165km
コントロール:S
スタミナ:S
変化球:S
スキル②:ツーシーム、チェンジアップ、ナックルカーブ
スキル③:石精製魔法(レベル5)
スキル④:生活魔法(レベル1)(種火、水)
スキル⑤:鑑定(レベル1)
応援ありがとうございました。
倉木おかゆ先生の次回作に、ご期待ください。




