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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

公共放送を爆破しろ!

作者: 葉沢敬一

 SNS経由でアルバイトをすることになった。某公共放送に荷物を運び込む仕事。荷物は山林の脇に置いてあるからそれをピックアップして搬入して欲しいという怪しげな物だった。まあ、テレビだし、どこかで撮っているかもと思いながら、これまたSNSで応募したもう1人のおっさんのバイトと軽トラに乗せる。ちなみに軽トラはおっさんの車らしい。

 正直、公共放送には良い思い出が無かった。友人が新卒で受けたら落とされたと言っていたり、後にハロワで求人をしていたので応募したら、ハロワで紹介されたと言った直後に「もう決まっているんですよね。あなたのようにいつ辞めるか分からない人は雇えません」とか頭ごなしに言い放たれた経験がある。決まっているなら求人取り消せばいいのになぜ出しているのか?

 どうも、公共放送は求人しているというのは外部に対する建前で、全員縁故採用しているのが最近分かった。総務省の天下り先になっていて、国会でもタブー視されているらしい。通りで。いや、全員というのは言い過ぎか。何割かは某国から採用してるらしい。あの日本にいつも難癖つけてくる某国から。

 なるべく、係わりたくなかったが高給に釣られて一回だけの仕事をしている。自分が情けないわ。

 軽トラを運転するおっちゃんは

「荷物は開けるなと言われたけど、中身は詮索するなよ。時間通りに送り届けろっていわれているけど大丈夫かな」という。

「テレビだからニュースになるものかもしれませんよ」

「かなり重かったよなぁ、あの箱。腰やられるかとおもったわ」

「そういえば完了連絡はどうするんですか?」

「SNSで報告。それで大丈夫と言ってた」

 金は仮想通貨で払われる。ちょっと妙な感じがしたけど、警察に届け出るほどでもない。スクープの証拠だったら公共放送側から怒られてしまう。もっとも、公共放送がスクープ出してるのなんて見たことないが。放送は定例ニュース、天気、バラエティ、ドラマ、政見放送、国会中継。誰がなんのために観ているのか僕にはよく分からない。

 首都高を抜け、渋谷にはいり、放送センターに到着する。守衛に止められる。

「何の荷物ですか?」

「知りません。書類に書いてませんか?」

 そういえば、箱の上部に透明なビニール袋に入った書類があった。

「酒……って書いてますね」

 通りで重いはずだわと思っていたら、

「ちょっと開けさせてもらいます」と守衛が言った。

 パン。

 最初何が起こっているのか分からなかった。おっさんが、拳銃を持っていた。守衛を撃ったらしい。赤い血が地面に流れ、守衛は倒れ伏している。もう1人の守衛は守衛所から出てこず、どこかに連絡している。

「いくぞ!」

「ど、どこに?」僕は何に巻き込まれているんだ?

「地下駐車場に決まってるだろ」

 おっさんはトラックに乗り込むとそのまま車を発進させた。そして、両脇が大型の放送用車両の隣に止めると、

「降りろ」と言った。

 二人とも降りて、おっさんは銃で、トラックのタイヤを撃ち抜いてパンクさせ始めた。逃げる気ないらしい。

 そして、おもむろにスマホを取り出すとSNSに何か書き込んだ。

「間に合う内に逃げろ、これは核爆弾だ。日本のガン、公共放送を吹っ飛ばすためのな」

 そんなこと言われても、足がガクガクして動かないよ。

 3歩動かない内に、巨大な光に包まれ僕は意識を失った。

 そして、公共放送は大阪支部に放送が切り替わった。大きなクレーターが出来ているのを映し出されるのは1時間後。戒厳令が発動された後だ

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