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村の道具屋と初めての装備変更

続きを投稿します。武器や値段を考える作業も微妙に大変であることに書く側になって気付かされました。

まあ、それはそれとして楽しく読んで下さい。

少し文章を修正しています。すみません。

 アイーダに案内されて二人で道具屋に入る。


「いらっしゃい。おっ・・何だアイーダか」

「何だとは随分じゃないかロイク。こっちは客だよ」

「うるせえよ。それで今日は何の用だ? まさか旦那を紹介に来たんじゃないんだろ?」

「なっ……。ぶっ飛ばすよ。」


 アイーダは顔を真っ赤にして腕を大きく振り上げ、男にパンチを繰り出す。

何とかかわして男は再び話を続ける。


「ちょっとした冗談じゃねーか。怒んなよ」

「言って良いことと悪いことがあるのさ。女に対しては特にね」

「女というにはお前はガチムチすぎだろ」

「んだとっ!!」


 二人がヒートアップしていったためコジローは完全においてけぼりを食らっていた。しばらくして、男がコジローの存在を思い出して話を振る。


「おい、連れの男が困ってるぞ。そろそろ話を進めてくれ」

「ったく、誰のせいだと思ってるんだい……ロイク、この子に武器をみせてやってくれ」


 ロイクと呼ばれた男は恰幅が良い中年男性だった。

 ロイクは苦笑いをしながらコジローに話しかける。


「おう。待たせて悪かったな坊主。予算はどのくらいだ?」

「銀貨10枚以内で買える武器ってありますか?」

「よし、ちょっと待ってろよ」


 そういうと店の奥へと消えていき、少し経って現れたロイクは大きな箱を抱えて帰ってきた。


「とりあえず奥にある武器を色々持って来てみたぞ。ここから戦闘スタイルに合った武器を選べば良い。選んだ武器の値段を教えてやるから、そこを基準に今度は材質や種類を調整していけば問題ないだろ?」

「じゃあじっくり見させてもらいます」


 コジローは箱の中に入っている武器に目を向けて比較し始めた。


(ウッドソード、ブロンズナイフ、ショートソード、ロングソード、アイアンスピア、ショートボウ、ロングボウ……色々持ってきてくれたな。)


 一通り見た武器の中からいくつか候補を上げていく。

 そのうえで、今後どのような戦闘スタイルでいくかを思案する。


(エウノミアー様に防御力と俊敏性を上げてもらえたとはいえ、HPや攻撃力が高いわけじゃないからいきなり近接戦は無謀かな。かといって、弓で戦ったとしても弦が切れたり矢が尽きたりすれば攻撃の手段を失ってしまう。……となると槍か? それとも杖か?)


 リーチのある槍か杖を候補に決めてロイクに値段を聞こうと思う直前に、革靴に代わる靴も欲しいことに気が付いたコジローはそれも含めて尋ねてみた。


「すみません。アイアンスピアとアイアンロッドはいくらですか? あと、この店に靴は置いてありますか?」

「アイアンスピアは銀貨4枚、アイアンロッドは銀貨3枚だな。靴は町の靴屋から仕入れたレザーシューズとレザーブーツがあるぞ。個人的にはブーツがおすすめだな」


(ボーダーとして人間相手に戦う場合、槍だと扱い次第で即死させて仕舞うかも知れない。そう考えると、杖を選んだ方が無難かな、何より安いしね。あとは残りのお金でブーツを買おう。)


「じゃあ、アイアンロッドとレザーブーツを買うことにします」

「よし。足のサイズを合わせるから一緒に奧に入れ。アイーダ、少しだけ店番しててくれ」

「わかったよ。その代わり適当な品を売りつけるんじゃないよ」

「田舎の道具屋がそんなことしたら即廃業だぞ!! 逆に出来ねーよ」


 冗談とも本音ともとれるロイクの言葉に納得してアイーダは店番の役目を引き受けた。


 少し経って靴を履き替えたコジローがアイアンスピアと革靴を持ってロイクと共に出てきた。

 ロイクはアイーダに手で合図をしてカウンターに戻る


「サイズがあってよかったな。後は何か追加で必要なものはないか?」


(そういえば野宿や血抜き用の刃物を買うのを忘れていたな。買っておこう。)


「じゃあアイアンナイフも追加します。合計でいくらですか?」

「まずレザーブーツが銀貨1枚、アイアンナイフが銀貨2枚、アイアンロッドが銀貨3枚だから合計で銀貨6枚だな」

「分かりました。じゃあ銀貨6枚です」

「確かに受け取ったぜ。しかし、追加で品物を買い始めるからツケでもするのかと思ったが全額きっちり払ってくれるとはな」

「さすがに初対面の人相手にツケで買い物する度胸はありませんよ」

「そうだよ。コジローはあたしとのクエストでお金を貯めてからここに来たんだ。あんたがいつも相手している勢いだけの冒険者とは違うんだよ」

「ああ、そうかよ。コジローだったな、俺はお前が気に入った。また何か欲しいものがあったら気軽に来てくれ。取り寄せとかもやってるからよ」

「ありがとうございます。そういう相談がある時には寄らせてもらいますね」

「おう。待ってるぜ」

「コジローもういいのかい? じゃあ行こうか」

「アイーダ、良い客を紹介してくれてありがとよ。今度はお前も何か買ってけよ」

「ならあたしが買いたくなる商品を置いてごらんよ。頼まれなくても買ったげるからさ」

「ちっ・・わかったよ。じゃあ二人ともまた来てくれよ」

「はい」「ああ」


 コジローとアイーダは道具屋を後にした。そして二人で路地裏まで来るとアイテムストックに革靴・アイアンナイフ・アイアンロッドを仕舞い込む。


「しかし、ホントに便利な機能だね。何度見ても驚かされるよ」

「最初は俺も戸惑いましたよ。けど、この機能のおかげでいきなりスライムの残骸を楽に回収出来ましたしね」


 スキルに感心してして呟くアイーダにコジローは笑顔で出会う前の出来事を説明した。


「よし、じゃあこれからコジローがレーヌまで来る間の苦労話を肴に酒でも飲みに行こうか?」

「行きますか? 道具屋に付き合ってもらいましたし、今度は俺が付き合いますよ」

「なら気が変わらないうちにとっとと行くよ」


 アイーダは、返事を聞くなりコジローの手を引くようにして村の食堂に向かった。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。頭の中のストーリーを読みやすいように文章に起こす作業を自分なりに頑張っていますが、気付いた点がありましたら提案下さい。


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